サイバーエージェント・ベンチャーズ コリアを代表した経緯について聞いてみた!|スタートアップ投資TV

◯海老原秀幸 PKSHA Technology Capital 
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マーケティングコンサルティング会社を経て、2005年にシーエー・キャピタル(現サイバーエージェント・キャピタル)に入社。投資先に出向し、常務取締役として戦略立案から業務改善等のハンズオン業務に従事し、上場企業へのバイアウトまでを経験。その後、日本国内にてシードアーリーステージの企業を中心に約20社以上の投資実行及び経営支援活動に従事。2012年10月からは韓国に滞在し、サイバーエージェント・ベンチャーズ コリア代表として拠点の立上・ファンド設立・韓国企業への投資活動、経営・海外進出の支援事業に従事。 2019年より、PKSHA Technology Capitalに参画。

M&A出向から始まったVC人生

石橋:
はい、皆さんこんにちは。スタートアップ投資TV、Gazelle Capital株式会社の石橋です。

今回、合同会社PKSHA Technology Capitalから海老原さんにご出演いただいておりますので、海老原さん、よろしくお願いいたします。

海老原:
よろしくお願いします。

石橋:
最後にランチをさせていただいたときが、PKSHA Technology Capitalさんのコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)といいますか、ベンチャーキャピタル(VC)を始められた前後ぐらいだったと思います。

そのときに、いろいろと海老原さんの過去のご経歴をお伺いをさせていただいたんですけれども、改めて視聴者の皆さんにもお話をいただきたいなと思っております。

そもそも海老原さんのVC業界歴みたいなところでいうと、どのぐらいになっているんでしょうか?

海老原:
正式に始めたのが、2007~2008年とか。

石橋:
14~15年ぐらいですか?

海老原:
それぐらいはやっているかもしれませんね。

石橋:
ファーストキャリアからVCでいらっしゃるんですか?どういう流れなんですか?

海老原:
もともとマーケティングの広告制作代理店的な会社で、マーケティングプランナーみたいなことをしていて、そこを辞めて株式会社サイバーエージェントに入社をしました。

石橋:
サイバーエージェントさんは最初は事業畑にいらっしゃったんですか?

海老原:
もともと新規事業をやりたいと言って入ったので、事業戦略室というところで内定をいただいて、実際に配属されたのが株式会社シーエー・キャピタル(現:株式会社サイバーエージェント・キャピタル)に配属されました。

もともと事業をやりたいと言っていたので、今度は買収する会社があるからそこに出向してくれと言われて、出向して事業をしていたというのがネット業界の最初のきっかけです。

石橋:
当時はどういう事業に買収して関わっていらっしゃったんですか?

海老原:
飲食店の紹介をする株式会社ぐるなびなどの飲食店メディアで、予約をするということにフォーカスをしていて、メールを受けて予約をするであるとか、条件をもらって条件に合ったお店を紹介するみたいなメールセンターがあって、そこでメールを受けて予約するというような予約のオペレーションが入っていて。

今みたいにリアルタイムではなかったので、コールセンターがあって、予約をして「お席空いてますか?」というようなことをやっている会社に出向していました。

シーエー・キャピタルで14年、シード投資の現場へ

石橋:
配属でシーエー・キャピタルさんにいらっしゃったものの、VCというよりかは合併と買収(M&A)で、その後にポスト・マージャー・インテグレーション(PMI)の人員といいますか、そういうメンバーとして行かれていたところから、VC業界に繋がっていくのはどんな流れになってくるんですか?

海老原:
もともとシーエー・キャピタルがベンチャーキャピタル事業もやっていたんですね。そのときシーエー・キャピタルという会社は、外国為替証拠金取引(FX)やVCの事業などをいろいろやっていて、そこの1つとしてVC事業を一通りやっていたので、出向して戻ってきた後に「VCやる?」と言われてそのままやっています。

石橋:
シーエー・キャピタルさんのVC部門に入り始めて、どのぐらい関わっていらっしゃったんですか?

海老原:
最初からです。

石橋:
最初からいらっしゃって、投資部門には何年間ぐらいいらっしゃるんですか?

海老原:
サイバーエージェント歴=投資部門歴です。14年くらいかもしれないですね。最初のサイバーエージェントの投資部署の立ち上げのときは、出向しているので僕はいなかったんです。その後2~3年して戻ってきました。

当時は堤さんとか、田島さんとか、和田さんとか、西條さんとか、今考えるといろんな方々がいて、皆さん活躍されている方が多いです。

石橋:
その時代の海老原さんは国内をずっと見ていらっしゃったんですか?

海老原:
サイバーエージェント時代は基本国内ですね。出向から戻ってきてからは国内の投資をずっとしていて、特にシードスタートアップへの投資をしていましたね。

韓国駐在4年間──グローバル投資の経験

石橋:
数年前にランチをさせていただいたときのおぼろげな記憶でいうと、韓国というキーワードが僕の中で付いて離れないんですけれども、国外のスタートアップであるとか、そういうところに関わりだしたのはキャリアでいうとどのタイミングからでいらっしゃるんですか?

海老原:
当時は、株式会社サイバーエージェント・ベンチャーズという名前でしたけれども、国内で5年くらい投資をしていて、たまたま当時ボスだった西條さんから「今度、韓国で事業を立ち上げるんだけど、どう?」という打診をされて。

軽く「良いですよ」と言って、「じゃあそれで」と言われて普通に決まりました。会社員として打診されて韓国へ行きました。

石橋:
韓国でいきなり仕事ができるものなんですか?

海老原:
できました。

石橋:
投資事業を韓国でもやっていらっしゃったんですね。

海老原:
そうですね。

石橋:
韓国には赴任されていらっしゃったんですか?

海老原:
そうです。駐在ですね。2012年10月から4年間ぐらい駐在していたという形です。

石橋:
2016~2017年に国内に帰ってきていらっしゃって、帰ってきた後は改めてシーエー・キャピタルでスタートアップのシード投資とかを中心にやっていらっしゃったんですか?

海老原:
帰ってきてからは正直1年ぐらいしか在籍していないので、残っている韓国の会社を日本から見ていまして、あとは日本の投資の残りを手伝っていたというぐらいですかね。帰ってきてから10ヶ月くらいしかいなかったので、ほぼ投資活動はしていないです。

独立志向から半独立へ──PKSHA Technology Capitalを選んだ理由

石橋:
今のお話だけ聞いていくと、西條さんに飲みの席で「行くよね?」となって、韓国でVCやったりとか、新規事業やりたいと言っていたら、配属されたのがシーエー・キャピタルで、投資部門に行くことになったりとか、ある意味VCをやりたかったわけではないが、シーエー・キャピタルを退職された上で、PKSHA Technology CapitalでVCをやられているわけじゃないですか。

そこの変遷が何だったのかな?というのと、そもそもなんでシーエー・キャピタルから離れて、
PKSHA Technology CapitalでVCを立ち上げる流れになっていくんですか?

海老原:
もともと「自分でやろうかな」と思っていたところもありました。

石橋:
VCとしての独立なんですね?

海老原:
そうですね。

石橋:
海老原さん的に、きっかけから独立に至るまでの長い時間軸の中で、どういうふうに意識が変遷されていらっしゃるんですか?

海老原:
「自分で意思決定してやりたいな」というような意識もあり、周りも起業家の方々ばかりじゃないですか。長く会社にいたので、いろいろと思うところもあって辞めました。

コンサルをしながら「ファンドやろうかな?」みたいな。1年間ぐらいいろいろやりながら、いろんな方とお話をしていたんですが、たまたま知り合いの方に株式会社PKSHA Technologyの代表の上野山さんを紹介されて、「ファンドをやりたいんだけど」というような話をいただいて。

何回か話をして、「一緒にやらせていただきます」みたいな話で今一緒にやっているというところで、たまたまですね。

石橋:
独立を志向していらっしゃった中で、最終的にCVCといいますか、PKSHAグループの中でのファンドとしてやっていらっしゃるというような認識なんですけれども、海老原さんご自身ではどういうふうに最終的に決断されたというか。半独立と言うべきなんですかね?どんな感じの意思決定でいらっしゃったんですか?

海老原:
自分でやりたいと思いつつも、競合が世の中に出ているので、別に個人でファンドにこだわらなくても良いかな思い、「意思決定をちゃんとできれば良いかな?」というところと、あとはもうちょっとグローバルに、僕自身も韓国でやっていたので自分の強みではあるとは思うので。

そういうところを考えたときに、国内だけで小規模なファンドで回すよりも、どこかと一緒にやって広いスコープでできるというほうを選んだということですかね。

小規模ファンドでは海外投資は現実的じゃない

石橋:
僕自身も2年くらい前にスーパー小規模ファンドから始めているので。

海老原:
それも素晴らしいと思います。

石橋:
確かに韓国であるとか、海外に投資していくと考えると、独立して1号ファンドで小規模でやるとなると、ちょっと現実的じゃないですもんね?

海老原:
そうなんですよね。結局、行ったり来たりすることになると、実務的に管理報酬の部分で韓国側に使わないといけない費用が結構増えるんですけれど、ポーション的にはそこまで投資できないというようなことがあって、強みとあまりマッチしないんですよね。

いわゆる韓国はシードステージというよりは、どちらかというとシリーズAぐらいのステージで投資をするので、投資金額は100万円・200万円・1,000万円というよりは、5,000万円以上という金額になってくるので、個人でやると「アンマッチかな?」というところはあったんですよね。

石橋:
それでPKSHA Technology Capitalさんのニーズが合ったタイミングがだったという感じですね。

海老原:
たまたまお話いただいてという感じですね。

石橋:
ありがとうございます。次回の配信では、上野山さんと出会われてPKSHA Technology Capitalとしてやっていらっしゃるわけですけれども、そもそもどんなファンドなのか、どんな会社なのかというところから改めてお話をいただければと思っておりますので、海老原さん、次回もぜひよろしくお願いします。

海老原:
よろしくお願いします。

【PKSHA Technology Capital】AIやSaaSを提供しているビジネス!|スタートアップ投資TV

AI技術を「知能化技術」と呼ぶ親会社の事業領域

石橋:
はい、皆さんこんにちは。スタートアップ投資TV、Gazelle Capital株式会社の石橋です。

今回は、前回に引き続きまして、PKSHA Technology Capitalから海老原さんにご出演いただいておりますので、海老原さん、今回もよろしくお願いいたします。

海老原:
よろしくお願いします。

石橋:
今回は、どういう流れで海老原さんが今のPKSHA Technology Capitalさんに辿り着いているのかというところはお話をいただいたかと思いますので、改めてどういうVCさんなのかというところをお話いただきたいなと思います。

そもそもPKSHA Technologyという冠がしっかりついていますので、親会社のPKSHA Technologyさんについて簡単にご紹介をいただければと思うんですけれども、改めてどういう会社さんでいらっしゃるんでしょうか?

海老原:
基本的には、PKSHA TechnologyではAI(人工知能)と言わずに「知能化技術」というふうに言っているんですけれども、いわゆるAIの技術のアルゴリズムを開発して、そのモジュールをいろんな企業さんに提供をしているという形で、AIを活用したシステムというものをシステムインテグレーター(SIer)のように作っていく事業ですね。

あとは、もうちょっとサービス化されたSaaS的なものを、知能化技術を活用しているSaaSを企業さんに提供していくというようなビジネス。大枠で2つのビジネスをしている会社です。

外部資金8割、60億円ファンドの座組と投資体制

石橋:
その中で新しく投資部門といいますか、PKSHA Technology Capitalを始めていらっしゃって、親会社とシナジーのあるようなところの投資をしていらっしゃったりとか、そもそもCVCと一言で言っても、外部からお金を預かっているタイプの方々と、子会社として分けているだけだったり、いろんなケースがあると思うんですけれども、ファンドとしての外観でいうとどういった座組でやっていらっしゃるんでしょうか?

海老原:
今現状ファンドは、スパークス・インベストメント株式会社さんと共同ジェネラルパートナーの形でやらせていただいていて、一緒に意思決定をしているというような形です。

ファンド自体は外部からかなりお金を預かっているような形でやらせていただいていまして、8割方外部から預からせていただいて、出資活動をしていますね。

石橋:
ファンドサイズとしてはどのぐらいのサイズでやっていらっしゃいますか?

海老原:
今大体60億円ぐらいの規模でやらせていただいています。

石橋:
ちなみに海老原さん含め何人ぐらいのチームなんですか?

海老原:
日本は私とスパークス・インベストメントに1名おりまして、あと中国から2名で、韓国にも投資をしているんですが、韓国は私が一緒にやっているというような形で、インターンが韓国は2名いて、日本は1名という状況ですね。

石橋:
投資対象としては、国内のスタートアップだけではなくて国内外なんですね?

海老原:
そうですね。国内外ですね。主に中国・日本・韓国という形ですね。

プレシリーズA〜シリーズAに数千万〜2億円を投資

石橋:
それぞれファンドとしては60億円サイズでやっていらっしゃると思うんですけれど、どういうスタートアップへの投資のチケットサイズといいますか、どういうサイズ感で、どういうラウンドの方々に、PKSHA Technology Capitalさんとしては、まずは国内から投資をされていらっしゃるんでしょうか?

海老原:
今、国内投資は大体6~7割ぐらいを占めていて、かなり積極的に投資はしています。

スイートスポットというか、メインのターゲットはシードステージの後、プレシリーズAからシリーズAぐらいのステージの会社さんに大体数千万からマックス2億とかぐらいまで投資をするというような戦略ですね。

石橋:
その場合は、プレシリーズAからシリーズAは金額的にリード投資家になりうるような金額ですけれども、基本リードなんですか?

海老原:
結果的にリードになるということはあるんですけれども、そこまでこだわってはいないですね。

ケースバイケースで使い分けるハンズオン支援

石橋:
なるほどですね。リード・フォローこだわりがない中で、どういうふうに投資先の方々の支援をしていらっしゃるとか、サポートしていらっしゃる、コミュニケーションの仕方はどんな感じなんでしょうか?

海老原:
その辺は会社の状況によってケースバイケースではあるんですけれども、月1でミーティングさせていただいているところもあれば、四半期に1回報告だけ受けるところもあります。

石橋:
起業家の方のリクエストに合わせているみたいな感じなんですかね?

海老原:
そうですね。

石橋:
ハンズオンとかオフでいうと、比較的オフ気味なんですかね?

海老原:
オフとオンを使い分けているという状況ですね。オンが必要なところは結構ガッツリやりますが、反対にもう実装されているような会社さんというのはほぼノータッチです。

エンジニアをアサイン、アルゴリズム実装を支援

石橋:
なるほど。逆にハンズオンの事例でいうと、PKSHA Technology Capitalさんとスパークス・インベストメントさんのところが大きい二大巨頭ではあると思うんですけれど、彼らのアセットを使いながら支援をしていらっしゃるのか、ハンズオンだとどんなふうに支援をしていらっしゃるんでしょうか?

海老原:
もともとバックにPKSHA Technologyが付いているので、いわゆるアルゴリズムであるとか、知能化を活用したインキュベーションというものを標榜していて、アドバイスということはもちろんのこと、一時的にエンジニアであるとか、データサイエンティストとか、というものをプロジェクトにアサインをして、アルゴリズムの実装をお手伝いするというようなことも結構積極的にはやっています。

今も何件かお話をしているところはあるかなと思います。

石橋:
スパークス・インベストメントさん側はどういうふうに関わっていらっしゃるんですか?

海老原:
一緒にメンバーとしてやってもらっていて、チームメンバーとして一緒に投資候補先とかを発掘したりだとか、一緒にミーティングに出てインキュベーションしたりだとか、というような形ですね。

M&A総合研究所への投資事例──AIでディスラプト

石橋:
PKSHA Technology Capitalさんとして象徴的な投資先といいますか、ここはこういうご支援できているよねみたいなところで何か事例とかあったりするんでしょうか?

海老原:
今リリースをさせていただいている範囲内で申し上げますと、株式会社M&A総合研究所さんという支援先が1社ありまして、M&Aの業界をいわゆるAIでディスラプトしている会社なんですが、そちらの方にアルゴリズム部分の開発の協力とかをさせていただいています。

あとは、何社かAIの活用という観点で、プロジェクト的にお手伝いをさせていただくというようなことも、話は何件か進んでいます。

石橋:
なるほどですね。基本的にはまるごと受けるというよりは内製化のサポートも含めてやっていくという感じですか?

海老原:
そうですね。

石橋:
しかも比率にあまりこだわりなくご提供されていらっしゃるということですもんね?

海老原:
比率はもちろんモチベーション的に高い方が良いですね。

意思決定は迅速、デューデリ含め1.5〜2ヶ月で着金

石橋:
CVCでありながら外部の方々のお金を使っていらっしゃって、少人数で運営されているのかなと思うんですけれども、例えば海老原さんにプレシリーズA・シリーズAの起業家の方と一番最初にドアノックで面談が始まったとして、どのくらい検討期間があったりとか、着金までのスケジュール感でいうと、平均的なところで構わないんですけれど、どのくらいスケジュールが必要なものなんでしょうか?

海老原:
大体1.5~2ヶ月くらいはかかるかなと思っていて、意思決定自体はすごくクイックにできるんですね。そんなに何重にもなっていないので。

ただ人間がそこまで多くないので、いわゆるデューデリジェンスというか、調査のプロセスが若干時間がかかるケースがあって、そういう場合は3ヶ月くらいかかっちゃうこともあるんですけれども、基本やると決めたら大体2ヶ月くらいでは終わるかなと思います。

純投資スタンス、将来的にAI活用できる企業なら幅広く対象

石橋:
なるほどですね。PKSHA Technology CapitalというCVCさんっぽい名前を聞いてしまうと、投資先がやっぱり最終的にはM&Aでグループ入りをしていくであるとか、事業シナジーありきで投資をするみたいなケース、CVCさんであればそういう形の方々も全然適切にいらっしゃるのかなとは思うんですけれども。

PKSHA Technology Capitalさんとしてはどういうドメインであるとかビジネスモデルに投資をしている、それが純投資なのかシナジー投資なのかという観点でいうと、どういった感じでやっていらっしゃるんですか?

海老原:
基本的には純投資ではあります。投資するカテゴリーというか分野の設定としては、将来的に知能化技術を活用できる会社さんというふうに設定しているんですね。

なのでインターネット関連のビジネスであれば、将来的にAIを活用できない会社のほうがもしかしたら少ないかなと。

石橋:
意外にめちゃ広い?

海老原:
結構広いですね。

石橋:
toBでもtoCでも問わずですよね?

海老原:
問わずですね。

石橋:
名前の印象からすると、思ったよりすごく裾野も広くて、対象レンジも大きくて、しかもフットワークも比較的軽いといいますか、意思決定までも迅速という感じなんですね。

僕自身のイメージが良い意味で覆ってきたと言いますか、PKSHA Technologyさんのイメージが強かったので、toBのプロダクトとかによく投資されているのかなとか、CVCさんはなんだかんだM&Aを見据えてやっていらっしゃったりするのかなとか、勝手に思っていた部分があったので。

ホームページ・SNSから気軽にコンタクト可能

石橋:
ちなみにPKSHA Technology Capitalさんとか海老原さんに、見ていらっしゃる起業家の方とか起業家候補の方が壁打ちしてもらいたいなというときは、どのチャンネルから連絡をさせていただくのが一番良かったりするんですか?

海老原:
ホームページももちろんありますし、普通にソーシャルの方でFacebookであるとか、問い合わせいただいても全然大丈夫です。

石橋:
なるほど。概要欄の方に、PKSHA Technology Capitalさんのホームページ、お問い合わせのフォームですとか、海老原さんご自身のFacebookのURL等も記載をさせております。

ターゲットでいうと、創業間もないというよりかは2~3回目のファイナンスの方がメインですかね?

海老原:
そうですね。もちろんシードでもお話させていただいています。

石橋:
これから起業される方であるとか、プロダクトができ始めていて、戦略の壁打ちであるとか、もちろんプレシリーズA・シリーズAの起業家の方も、ぜひ海老原さんにコンタクトいただくときはそのルートからぜひコンタクトを取ってみていただくのが良いかなと思っております。

改めて海老原さん、2回目もご出演いただきましてありがとうございます。

海老原:
ありがとうございます。

石橋:
次回は、PKSHA Technology Capitalさんの投資範囲として、日本だけではなく中国・韓国というところにも投資をされていらっしゃって、飲み会の勢いではないとは思うんですけれども、「とりあえず行くよね」みたいなテンションで4年間現地で駐在されていらっしゃって、スタートアップ界隈でかなり韓国マーケットを見ていらっしゃると思うので、そこら辺のお話をまたお伺いできればと思います。

改めてよろしくお願いします。

海老原:
よろしくお願いします。

【クロスボーダー起業の極意】中国・韓国市場から学ぶ「D2Cの将来性」!|スタートアップ投資TV

中国市場──インターネットが実生活に深く浸透

石橋:
はい、皆さんこんにちは。スタートアップ投資TV、Gazelle Capital株式会社の石橋です。

今回は、第1弾・第2弾に引き続き、PKSHA Technology Capitalの海老原さんにご出演いただいておりますので、海老原さん、今回もよろしくお願いいたします。

海老原:
よろしくお願いします。

石橋:
そもそも海老原さんは、VCキャリアの中で4年間韓国に現地駐在されていらっしゃったというのは、なかなかないと思うんですけれど、現在PKSHA Technology Capitalさんとしても中国・韓国・日本という国で投資活動されていらっしゃるかと思うので。

最近アメリカで伸びてきているスタートアップのケースやビジネスモデルを日本に仕入れてくる、いわゆるタイムマシン企業みたいなものがよく言われるケースではあると思うんですけれど、最近、中国や韓国のビジネスモデルを踏襲していく流れも界隈で徐々に発生してきているのかなと思っています。

ぜひ海老原さん目線で、中国・韓国市場における熱いスタートアップや、このトレンドは日本にも確実に来るんじゃないか、こういうマーケットで起業していく、こういうビジネスだったらPKSHA Technology Capitalさんとしてもディスカッションをして、投資検討をめちゃくちゃしたいんだけど、みたいなところをいろいろと掘り下げて教えていただければと思います。

改めてよろしくお願いいたします。

海老原:
よろしくお願いします。

海老原:
最近、中国・韓国マーケットでめちゃくちゃ伸びてきているとか、特徴的な変化は何かあったりするんですか?

海老原:
中国はやっぱりインターネットの実生活への染み込み具合というのがすごく強いですね。

言い方が悪いですが、何もなかったところにインターネットが入ってきているところでいうと、一気に進化をしていて、レガシーがないのでドラスティックにインターネットを活用していく。

かつ一党独裁なので、プライバシーのイシューがあまり出ないわけじゃないですか。おそらく中国は今一番インターネットの活用であるとか、データの活用という部分で進化しているという印象は受けます。

あと人材のレベルもおそらくすごく高い。アメリカとか海外から入ってきていらっしゃる起業家であるとか、そもそも人口が多いので非常にマンパワー的な部分もありますし、これはすごいなと毎回思って話を聞いています。

BtoBシフトが進む中国──ブルーワーカーDXに注目

石橋:
そこまでインターネットが染み込んでいる中国とかでいうと、最近海老原さんとして「この領域は日本にも来るんじゃないかな」とか、「非常にユニークだよね」みたいに思っているビジネスモデルやマーケットは何かあったりするんでしょうか?

海老原:
今、中国もBtoCというよりはBtoBの方が徐々に盛り上がってきているという状況みたいでして、いわゆるブルーワーカー系をいかにデジタル武装させていくかみたいな。

石橋:
日本っぽい話ですね。

海老原:
そういうビジネスとかも出てきていますし、既存の保険代理店を完全にデジタルトランスフォーメーション(DX)してテクノロジーを活用して、かつクラウドのような形でクラウドワーカーっぽく営業人員とかをうまくテクノロジーを使ってまとめて教育をしていくというような感じの会社とかも面白いなと思ったりとか。

韓国はBtoCが強い──エドテックと生鮮eコマースが急成長

石橋:
逆に中国ではそういうトレンドがある一方で、韓国でいうと最近どういうマーケットの盛り上がりや、どういうビジネスモデルが流行ったりしているんですか?

海老原:
韓国はどちらかというとBtoCがすごく強い国で、最近盛り上がっているのは教育のオンライン化というのが顕著に見えています。

石橋:
中国でもそういう話が一時期結構ありましたよね?1人っ子政策が終わって、子どもが増えてみたいな。いわゆるエドテックマーケットが中国でも広がりを見せていたと思うんですけれど、韓国でもだいぶ伸びてきていますか?

海老原:
韓国はコロナで外の塾とかに行けなくなったので、家でどうやってやるか?というところが盛り上がっていて、オンラインの教育という部分が非常に伸びていたりだとか。

あとはコマースでいうと日常製品。生鮮食品のeコマースはかなり一般的になっていて、コロナでスーパーに行きたくないというような人たちが増えたので、確か夜の7~9時までに注文すれば翌日の朝に玄関の前に届けてくれているというようなMarket Kurlyというユニコーンのベンチャー企業とかも出てきたりとか。

DtoCは中国・韓国の方がもしかしたら強いかなと思います。そもそもまだ国内にブランドがないんですよね。空き地がいっぱいあるわけなんですよ。

ワークライフバランスの浸透で生涯教育が伸長

石橋:
日本国内でもこういうスタートアップのケースであれば、中国のビジネスの日本版であるとか、韓国のビジネスの日本版というのは今後来るんじゃなかろうかみたいに、海老原さん目線で観察していらっしゃる事例とかはあるんですか?

海老原:
オンラインの教育は参考にはなると思いますね。

石橋:
教育でいうと、塾に通うとかですか?

海老原:
塾もありますし、生涯教育的な部分もかなり韓国は伸びていて、いわゆるワークライフバランス的な考え方がここ数年で韓国でも一般的に浸透して、余暇の時間が結構増えたんですよね。

余暇の時間を使って何をしようというので、オンラインを使って学習するという、あとは趣味のクラスを受けるであるとか、そういうのはすごく伸びています。

石橋:
PKSHA Technology Capitalさんの投資先等で、中国・韓国でめちゃくちゃ伸びているみたいな事例もかなりあるんですか?

海老原:
オンラインの幼児教育系の事業をやっている韓国の投資先がありますけれど、そこはすごく伸びてきていますね。

海外ソーシングの実態──コールドコールで開拓

石橋:
海外でソーシングしていくときは、日本よりもハードルが高いんじゃないかなと思ったりするんですけれど、全然想像ができないというか。どういうふうに良い起業家の方とか、良いビジネスをやっている方を見つけてきたりですとか、接点を持っていらっしゃるんですか?

海老原:
海外に関しては完全にコールドコールしているんですよね。インターンの人たちにリストアップをしてもらい、全てにメールを送ってミーティングをさせてもらいます。

もともと韓国に関してはいろいろ知っている人が多いというのはあるんですけれど、今は韓国にいないので、紹介もそこまで頻繁にされるという感じでもない。自分たちで探しに行ってやっているケースの方が海外は多いかもしれないですね。

石橋:
日本は基本的に紹介の方が多いですか?

海老原:
紹介の方が多いかもしれませんね。昔、僕が日本で住んでいた時は、紹介で投資に至ったケースが1件もなかったんですよ。

石橋:
逆にそうなんですか?それはすごく珍しい話というか。

海老原:
組織でやっているから、いろんな人がいるわけじゃないですか。良い紹介は組織の上の方に行くわけなんですよね。

石橋:
なるほど。

海老原:
僕たちもメンバーとしてやっている場合は、紹介もいただくんですけれど、自分たちで探して行っていた方が多かったです。

韓国VCマーケットは競争激化──政府支援で高バリュエーション

石橋:
ソーシングみたいな観点でいうと、スタートアップが中国・韓国で盛り上がっているということは、≒VCマーケットもだいぶ伸びているというか、変化が大きいんじゃないかなと思うんですけれども、韓国とかだと今VCマーケットは海外からのVCもだいぶ参入の余地があるような状態なのか、どういう競争環境にあったりするんですか?

海老原:
韓国はかなり競争過多ですね。要は政府がかなりお金を出すので、バリュエーションは価格感でいうと、おそらく今は日本よりも高いですね。

石橋:
政府が普通にファンドとして直でお金を入れて、ユニコーン化していく感じですか?

海老原:
ファンドにお金も入れますし、支援プログラム的なものもかなり充実しているんですよね。

クロスボーダー投資の可能性──日本法人への出資も

石橋:
クロスボーダーで起業していく人とかに、PKSHA Technology Capitalさんや海老原さんとして投資するケースはあったりするんですか?

海老原:
ぜひそういうのはやりたいなと思ってはいて、例えば日本進出をする韓国の会社の日本法人で、日本単独で上場するとか、そういうイグジットの可能性もあるのであればというのはあるかなと思っています。

石橋:
日本からの起業家でそういう事例とかも実際あったりはするんですか?

海老原:
韓国の企業の日本法人みたいなものに出資をしているケースがあります。

石橋:
なるほど。

タイムマシン起業の落とし穴

石橋:
ちなみにクロスボーダーで起業をしていくときとか、場合によってはタイムマシン系的に中国・韓国から事業のネタを引っ張ってくるときに、日本でタイムマシン系でいうとやっていくわけだと思うんですけれど、気をつけるべきこととか、海老原さん目線でここをミスしやすいよねみたいなところは何かあったりしますか?

海老原:
基本的には間を繋ぐ人があまりいないんですよ。ブローカー的な人は結構たくさんいます。

ちゃんと事業のことがわかっていたり、ちゃんとネットワークのある人がやっているケースがそこまで多くはなくて、僕の知り合いで何人かいるぐらいだったりもするので、あまり良くないようなやり方でやってしまうというのは結構大手でもあると思うんですよね。

石橋:
そこに気をつけるとなると、海老原さんにアドバイスを求めに行くというのが王道になるんですかね?

海老原:
もしくは詳しい人ですね。韓国系の人は、日本でかなり活躍している人がたくさんいるので。LINEもそうですし、ピッコマとかもあって、日本のインターネット企業で一番大きいところは韓国との合弁会社になっていたりします。

石橋:
そう言われるとそうですね。toCという観点でいうと、韓国でめちゃくちゃ盛り上がっているが故に、徐々に日本国内でも結果として染み出てきているというか、気がつかないうちにみんな使っていますね。

海老原:
使っているものも結構あると思います。Spoonのラジオとか。

石橋:
確かにそう言われてみるとエンタメ系はやっぱり強いですね。ありがとうございます。

普段どうしても国内ばかり見ている立場ではあるので、冷静に考えると中国とか韓国とかを全然見られていなかったなと思ったので、改めて勉強になりました。

ぜひ皆さんもクロスボーダーでの起業を考えていらっしゃったりですとか、海外の動向を見ながら今後自分の事業の参考にもしたいという方は、概要欄の方に海老原さんのコンタクト先の記載をさせていただいておりますので、ぜひお気軽に壁打ち等のご連絡をいただけると良いのかなと思っております。

それでは海老原さん、今回も最後までご出演いただきありがとうございます。

海老原:
ありがとうございました。