早稲田大理工学部から大和証券VC・独立系VCも経験!!「起業しろおじさん」の秘密に迫る!?|スタートアップ投資TV

○木下慶彦 スカイランドベンチャーズ株式会社 -CEO・パートナー
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ベンチャーキャピタリスト・起業家・経営者。1985年生まれ横浜市出身。
U25のシードスタートアップへの投資をメインに行うVC(ベンチャーキャピタル)ファンドを運営するSkyland Ventures CEO・パートナー。
早稲田大学理工学部卒業。Skyland Venturesをスタートする以前は証券会社系VC、独立系VCに所属。
大学時代はテニスサークルに所属、
現在は水泳が趣味であり平日から休日まで週数回プールで泳ぎリフレッシュしながらハードワークする日々を過ごす。

サブプライムショック直後、投資できないVCに新卒入社

石橋:
はい、皆さんこんにちは。スタートアップ投資TV、Gazelle Capital株式会社の石橋です。

今回は、スカイランドベンチャーズ株式会社の代表パートナーの木下さんにご出演をいただいております。木下さん、改めて今回ご出演ありがとうございます。

木下:
はい、スタートアップ投資TV、いつも見ています。スカイランドベンチャーズの木下です。よろしくお願いします。

石橋:
ありがとうございます。よろしくお願いします。僕自身、前職のCROOZ VENTURES株式会社としてやらせていただいていたのが、創業してもう6年前かな。

当時からずっと木下さんのことを存じ上げていて、それこそ木下さんのことを知っていただいている視聴者の方も多いとは思うんですが、改めてこれから起業される方も東京以外の方もよく見ていただいているので、場合によっては木下さんのTwitterとか、「起業しろ」というワードとか、「むくり。」とかも今知らない人もいると思います。

改めて木下さんがどういう流れでベンチャーキャピタル(VC)に至り、それこそ「起業しろ」が始まるみたいなところのお話を改めていただけると良いなと思っているんですけれども、もともと同じ早稲田大学のご出身ですよね?

木下:
そうですね。大学時代は早稲田大学理工学部を2004~2009年の5年行きまして、卒業して、最初は大和証券株式会社のグループのVCに入って、同期だったのがSTRIVE株式会社という会社にいる女性パートナーの根岸さん。彼女とは一緒に研修を受けてピヨピヨしていました。

石橋:
理系の学部でVCに初っ端から新卒で行かれるのは、学生時代に何か特別な経験みたいなのがあったんですか?

木下:
僕はVCをやっていて、一応理系出身なんですけど、プログラミングが全くできないんですね。高校まで数学とか理系の科目が好きだったんですけど、大学に入ったら訳がわからなくて、まじで大学に行かなかった。

石橋:
結果、5年間行っているということですよね?

木下:
5年間行っているぐらいなので、就職するかどうかの時に佐俣アンリというANRI株式会社をやっている彼が、大学時代に「VCあるよ?」と。

「VCの偉い人がイベントやっているから行かないか?」と言われて、それに参加してしまったがためにこの業界を知り、ベンチャー投資というのも面白いんじゃないかと思って、意味もすごくある仕事なので、この仕事が始まったというのがあります。

石橋:
アンリさんとはもともとどういうお付き合いですか?

木下:
アンリさんとは、同世代の意識高いコミュニティで。僕が大学時代の10年以上前は、今みたいにみんな起業していなかったので、当時起業していた僕の同世代がナイル株式会社の高橋さんとか、あとは上場した株式会社リブセンスの村上さんとかがいるんですけど、彼ら以外はみんな起業はしていないんですよ。

当時、意識高い大学生コミュニティというのがぼんやりとあって、そこに僕もアンリさんもいたと。その辺でつるんでいた人たちがみんな今起業していると。そこから10年くらいかかっていますけどね。

石橋:
アンリさんをきっかけにといいますか、そのイベントに行ったことで。ちなみにそのイベントは何のイベントだったんですか?

木下:
株式会社日本テクノロジーベンチャーパートナーズという、株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)に投資したことでかなり有名な村口さんという人が、年1回くらい慶應義塾大学でカンファレンスをやるとか、あとはDeNAの南場さんと学生を10~20人くらいの小さいセッションをやったりとか、非常によくやっていたと。

そこにポロッと呼んでもらって、南場さんは話が面白いし、村口さんも話が面白いんだけど、すごさとかはあまりわからないんですよ。そういう会とかがあって、そこに至っているという感じです。

石橋:
新卒でいきなりキャピタリストとしてのキャリアが始まって、その後はどういう変遷をたどってスカイランドベンチャーズに至るという感じなんですか?アンリさんは独立されていると思うんですけれども、独立している人はその世代ではまだ少なかったんですよね?

木下:
スカイランドベンチャーズを始めたのが2012年になるんですけど、2012年に僕は大和証券のVCの後にインキュベイトファンド株式会社を経てスカイランドベンチャーズをやっているんですけど、2012年に「俺は独立するから、お前はやらんのか?」というのをアンリさんにけしかけられて。

今僕は「起業しろ」の人だと思うんですけど、むしろ「起業しろ」をされていて、確かに今やるのは合理的だなというのでスカイランドベンチャーズを作ったのが2012年という感じですね。

石橋:
今やるのが合理的だなというのは?

木下:
僕にとって合理的であっただけで、環境的にどうということよりは、今独立したらやっていけるかもしれないと。「俺先にやってるから」みたいなことを言われたので、チャレンジしていったというのがありますよね。

石橋:
スカイランドベンチャーズさんの直前でいうと、インキュベイトファンドさんの話だったりとか、その前もあると思うんですけど、ずっとシードをやっていたというわけではないんですか?

木下:
僕は2009年に大和証券のVCに入って2年くらいいて、その後にインキュベイトファンドに1年くらいいて。

2009年はサブプライムショックとかがあった後で、VC業界がほぼ壊滅したというタイミングで。新卒で大和証券のVCに僕が入って、血気盛んに投資ができると思っていたんですね。

僕の大学時代はGoogleが上場したとか、みんなYahoo!からGoogleになってとか、スマホとかも2009年からだからまだPCインターネットの頃だけど、意識高いコミュニティの中では、はてなとかMIXIとかのサービスがみんな好きだったんですよ。

そういう感じでインターネットサービスにすごい興味があったりして、それでVCに入ったんですよ。でも投資できないんですよ。

石橋:
2009年直後ということですもんね。

木下:
投資ができないし、今でこそIT系のスタートアップは日本でもメインなマーケットなんだけど、全然ITがメインな感じではなかったのもあって、投資ができなさすぎてどうしようかなとなったときに、僕は最初の大和証券のVCを辞めています。

そのときに、大和の先輩だった村田さんがインキュベイトファンドのパートナーをやっているんですけど、彼を含めて交流があったのでインキュベイトファンドに移りました。

「2年で独立できるようにしてやる」先輩の言葉が運命を決めた

石橋:
インキュベイトファンドに移られてから本格的に投資を始められたりとか、シードで投資も担当されていらっしゃるという感じですか?

木下:
そうですね。シード投資をしたかったんですよね。2009年は景気が悪かったんですけど、そのときは今でいう株式会社デジタルガレージのOpen Network Labとか株式会社サムライインキュベートとかが投資をし始めていて、スタートを支えるのがめちゃくちゃ良いなと思っていて。

インキュベイトファンドはサムライインキュベートに出資をしていたりとか、非常に後押しをしていたし、本当にインキュベーションとかシードのVCというのは、インキュベイトファンドとサムライインキュベートしか僕は知らなかったですね。

それで縁があったという観点でインキュベイトファンドに行きました。そのとき「2年で独立できるようにしてやるから2年頑張れ!」というふうに村田さんに言われて、「僕は独立するんですね!?」という。

むしろそのときは「それ以上面倒見ないから」と言われたんですよ。僕が1人目のアソシエイトで入って、パートナー4人プラスで1人目のアソシエイトで入って、ずっと社員を抱えていくかというのは決まっていなかったと思うんですけど、僕は「はい!2年で卒業します!」と素直だったので、そういうものだと思っていて。

独立をするというのが決められたんですよね。ここでも村田さんに先に「起業しろ」と言われていて、ぼんやりと考えときに、別にアンリさんがやってきて「起業しろ」と言われて、2年のつもりが1年で出てしまったというような感じですね。

石橋:
スカイランドベンチャーズさんを作られたのが今から9年ぐらい前ですか?

木下:
そうです。この夏で9年ぐらい。

石橋:
当時の1号ファンドを集めていくって、そんなにまだ投資されていらっしゃらなかった。それこそインキュベイトファンドさんから投資を始められて、1年間ぐらいとかは、ご自身が投資していた案件とかイグジットとかはもちろんまだまだない中じゃないですか。どう集めていったというか、独立しろと言われてやれるものなんですか?

木下:
よくわかっていなかっただけですよね。自分の投資している会社がうまくいっているか、うまくいっていないかとか、それが投資を集めるのに関係するかどうかもあまりわかっていないけど、やってみようという気持ちにはなれました。

石橋:
結構集まったわけですよね?

木下:
一応最初の1号ファンドは5億円のファンドを作って、その後走っていったんですけど。でも今でもあるIVS(Infinity Ventures Summit)というコミュニティに行って、上場経営者の人たちとちゃんと挨拶してきて「僕は独立しようと思っています」ということをそのタイミングで言って、皆さんに連絡してみたいな。

IT系上場経営者へのリーチは日本一、BtoB投資の強みの源泉

石橋:
僕はよく木下さんのTwitterを見ているんですけど、最近はそれこそスカイランドベンチャーズさんの投資先で、株式会社M&Aクラウドさんの及川くんが学生時代の友達なんですけど。

及川くんがよくtoB向けのスタートアップが木下さんの強いところなんじゃないかなと言っていると思うんですけど、まさにそういうところで、経営者の方々のネットワークとか、関係資産がめちゃくちゃあるから、そういった強みが出てきているというところなんですかね?

木下:
IT系の上場経営者は僕のことをなんとなく知ってくれている人がすごく多くて、大きい会社の人というのは、社長を知っていてもかなり細分化してしまっているので、僕はIT経営者職というところはおそらく日本のVCの中でも一番リーチがある部類だと思っていて。

昔言われたことがあるんですけど、僕がFacebookで発信をしたら、いいねしたらメッセージが飛んでくるというふうに言われていて。

石橋:
木下さんの投稿にですか?

木下:
そうです。僕の投稿にいいねを押したら、上場経営者だけど「出資してくれませんか」と飛んでくるというふうに当時は言われていましたから、ある意味そういうことをやれば良いんじゃないかというのは今でもそうですよね。

あとM&Aクラウドの話でいうと、BtoBが良いという話もあると思うんですけど、最近わかったのは、多動的な人にだったら支援できるんですよ。

結構起業家でもドッと集中するタイプの人と、めちゃくちゃ同時多発的にプロジェクトをやる人は性格だと思うんですよ。というときに、僕が直接応援しやすいのは超多動的な人で、アポを入れまくったりしても一緒に前に進められる人で、こういう人に投資するべきだと。

TwitterもFacebookも全部返信する、DMを見逃すな

石橋:
ありがとうございます。木下さんのことを知っている人は、それこそ上場企業の経営者の人でも知っている方が多いように、これから起業される方もめちゃくちゃいると思うんですよ。

ただどういう経緯でそもそもスカイランドベンチャーズさんとして独立されてきて、初めて聞かれている方も多かったのかと思うので、木下さんが起業家からの連絡で返信をよくしているのはTwitterですか?それともFacebookとかですか?

木下:
全部基本的には今は返すようにしています。スタートアップ投資TVに出ているVCの人全員本当に反省した方が良いんだけど、「TwitterとかFacebookは返せなくて」と言っている人はもうやらないほうが良いと思います。

僕は過去に連絡を貰っていて、良い会社だったのに返し忘れたことがあるんですよ。絶対みんなあるから。有望なスタートアップでもみんなDMを送っているんですよ。

でもほとんどの人はTwitterやFacebookを見ていないから、そういうのを取りこぼしたらダメですよというのはあります。

僕はTwitterとFacebookを見ているけど、Facebookは困ると。迷惑メールみたいなメッセージボックスに行ってしまうんですよ。2021年5月に投資したところは、最初のDMが迷惑ボックスに入っていたんですよ。

でも2日後ぐらいに気づいて、連絡して、1回のミーティングで投資を決めましたから。やっぱり見ないといけないですね。

石橋:
いかに接点を開いていくかというのが、起業家の方々からするとすごく重要なんですね。

木下:
体を空けていないといけないし、見ないといけないと。

石橋:
了解です。木下さんのTwitterのURLを概要欄の方に記載をさせていただいておりますので、突撃する覚悟でぜひご連絡いただけると、オンラインのミーティングとかもできると思うので、東京の方に限らず全国の方でこれから起業していくんだ、相談に乗ってもらいたいみたいな方はぜひご連絡してみると良いのかなと思っております。

次回の配信では、スカイランドベンチャーズさんについていろいろお伺いをしていきたいと思っておりますので、また次回も木下さんよろしくお願いいたします。

木下:
ありがとうございました。

【Skyland Ventures】可能性に投資したい!U25のシードスタートアップを積極的に支援!|スタートアップ投資TV

設立ラウンド中心に100社超へ投資、株式保有は10〜15%

石橋:
はい、皆さんこんにちは。スタートアップ投資TV、Gazelle Capital株式会社の石橋です。

木下:
はい、「今すぐ起業しろ」のスカイランドベンチャーズの木下です。よろしくお願いします。

石橋:
よろしくお願いします。改めて1本目では「今すぐ起業しろ」のスカイランドベンチャーズの木下さんの自己紹介といいますか、どういう流れでスカイランドベンチャーズさんを創業されているかというお話をいただいてきました。

改めてスカイランドベンチャーズさんがどういう投資方針でやっていらっしゃるのかとか、どういうところに投資していらっしゃるのかというところをお伺いできればと思うんですが、そもそも投資しているラウンドとかでいうと、基本は「起業しろ」というぐらいですから、シード創業期に投資していらっしゃるんですよね?

木下:
僕らは基本設立のシードラウンドにかなり寄って投資をして、今投資先が100何十社あるというような状態になっています。

石橋:
100何十社あると、投資先への関わり方みたいなところで、ハンズオンとかハンズオフとかよく言うと思うんですけど、どういうスタイルで普段関わっていらっしゃるんですか?

木下:
僕はハンズオフだと思っています。結構コミュニケーションが多い投資先というのがあると思うんですけど、でもハンズオフだろうと思ってやっていますし、ハンズオンだからといって投資することはないですね。

石橋:
ちなみにそれでいうと、VCさんによっては投資させていただくときに、何%ぐらい株式を持つごとに何かしらルールがあったりとか、リードの投資、フォローの投資みたいなスタンスもあると思うんですけど、スカイランドベンチャーズさんはどういうスタイルでやっていらっしゃるんですか?

木下:
設立とかでいうと、普通かもしれないけど10~15%ぐらい投資をしているケースは多いです。

ただ、僕らは設立じゃないときにも実は投資をしていて、最近は特に増やしているんですけど、プロダクトをローンチした後に、良いプロダクトをやっていて、良いチームでやっていても、なかなか事業は簡単に伸びないんですよね。

その間ずっとラウンドというのは、なかなか実際にはやりにくいというのがあるので、基本は設立投資にフォーカスしてやってきているんですけど、最近そういうプロダクト投資という言い方をしていて、ローンチしたPDCA(計画・実行・評価・改善)を聞きながら投資するというのを始めているというのはありますね。

こっちに関していうと、シェアはあまり関係なくて。僕らは比較的小型のファンドをやっているので、会社というのはいろんな成り立ちがあるので、シェアに起因していると良い会社に投資できないんじゃないかなと思うし、僕らのところに来ているというのは、いろんな経緯があって来ていると思っていて。

それは大きいVCだろうが、僕らみたいな比較的スモールな独立系のファンドだろうが、いろんな経緯でいろんな壁にぶつかって、基本的には投資とかに合意していると思っているんですよ。特に設立以降のラウンドになると。

いろんな経緯をどう飲み込んで一緒にやっていくかということで、僕らが力になれるならなというスタンスですね。

投資委員会なし、合意から1〜2週間で着金可能なスピード感

石橋:
それでいうと、2つの大きな方針があると思うんですけど、それぞれどういう意思決定のプロセスといいますか、どのぐらいのスケジュール感で投資するというのを検討して、投資すると決めて着金させるぐらいまで、スカイランドベンチャーズさんの場合はやっていらっしゃるんですか?

木下:
スカイランドベンチャーズの現時点、2021年の春ぐらいの感じでいくと、投資委員会というものは存在しないので、パートナーである僕の一存で投資できる金額サイズみたいなものがありますね。

ここに関していうと、合意してから1~2週間ぐらいで入金まで行くというのは全然できるというふうになっていますね。

石橋:
それこそTwitterとかでDMを受けて初めて会って、そこで投資すると決めて1週間後にはもう着金しているみたいなことも全然ありますか?

木下:
あります。でも「起業しろ」と言って、1年後ぐらいに起業して投資しているのは、クラスター株式会社という会社であるとか、時間をかけているケースはいっぱいあります。

技術ブログから発掘、1年越しでクラスターへ投資

石橋:
クラスターさんでいうと、どういう出会いからのエピソードみたいなところで、1年後ぐらいに投資するに至るんですか?

木下:
クラスターは、もともと株式会社トランスリミットというゲームの会社に投資をしていて、そこがCocos2d-xという技術フレームワークみたいなのがあって、それをできるエンジニアを探してくれと言われたんですよ。

その時、僕は暇だったので、言われた通り素直なので探して、ググったりTwitter見たりとかいろいろしていたときに、出てきたのがクラスターの社長の昔のブログなんですよ。

僕は非エンジニアなんですけど、そのトランスリミットの社長にこの技術ブログを見せたら、「彼を連れてきて欲しい」と言って会ったのが、投資する1年前ぐらいですね。

石橋:
最初は紹介して、トランスリミットさんで加藤さん(クラスター代表取締役CEO)ご自身が働かれていらっしゃった?

木下:
働いていないんですけど、「働くか起業するか、どっちが良いですか?」というのが最初の話だったんですよ。

石橋:
だいぶ極端な選択肢を提案したんですね。

木下:
それ以外、僕らがやることがないから。起業してもらうか、投資先で働いてもらうしか、僕と一緒に何かをすることはできないじゃないですか。だから、そういうコミュニケーションがあって、クラスターの加藤くんはすぐに起業したわけじゃないんだけど、「初めて言われた」と。

石橋:
「起業しろ」と?

木下:
はい。それで1年後に起業して、今は立派に会社をやっています。

石橋:
1年後になって「起業したので投資してください」となって、すぐに投資されたという感じですか?

木下:
「投資してください」というよりは、僕が「投資させてください」だったんですけど。ただ、やっぱり彼はすごく明確な事業コンセプトがあって、「VR×オンラインゲームなんですよ」という。

スライドも一枚もなかったんですけど、このコンセプトだけ聞いて非常に新しい感じがしたので、エンジニアとしてのレベルが高いということはもうわかっていたから、それで僕らは投資したという背景があります。

One Capital浅田氏に学ぶ、プロダクト投資という新領域

石橋:
創業投資の部分はクラスターさんのわかりやすい事例かと思うんですけど、先ほどお話しいただいたプロダクト投資の方でいうと、プロダクト投資の場合、さすがに出会って1~2週間でなかなか着金までいけないんじゃないかなと思ってしまうんですけど、どういうプロセスがあったりですとか、どういう具体例があったりするんでしょうか?

木下:
そもそも問題意識でいうと、このプロダクト投資という概念が、僕はプロダクトがわからないんですよ。まず大前提に大事なこととしては。

でも、ほとんどのVCがプロダクトが好きとか、プロダクトがわかる人は、日本でいないと思っているんですよ。

株式会社ROXXという会社に投資しているんですけど、ここに投資していた投資家の中で、ANRI、イーストベンチャーズ株式会社、スカイランドベンチャーズ、グローバル・ブレイン株式会社、One Capital株式会社というのがみんなで投資をしていて。

ここで非常に面白かったのは、社長が非常にユニークな会社なんですよ。社長と話したら、One Capitalの浅田さんだけは、back checkというプロダクトを触って「このプロダクトが良かったから投資しましたよ」という話があって。

株主欄をいろいろ見て、社長の中嶋さんと話していて、「やっぱ浅田さんだけ『中嶋頑張れ』じゃないのが良いよね」という会話が最近あったんですよ。

石橋:
まさにそれがある意味プロダクト投資?

木下:
そうですね。僕はOne Capitalの浅田さんはすごくイケている方だと思っているので、これを拾うべきだというふうになって。

それで僕がプロダクトハントというのがグローバルにあるんですけど、それを毎日見てポストするみたいなことを結構やったりしているんですけど、とにかく触るということをして。これは僕も最近だし、僕もまだまだできていないんだけど、日本のVCの人はプロダクトを触らないので。

会う起業家のリミテッドパートナーとかプロダクトとかを、ちょっとでも触ってあげるだけで考えることがあるんですよ。それを僕もやりきれていないから、過去で会ったけど全くプロダクトがわかっていなかったとみんな言われまくっていると思うんですよ。

そこの問題意識は、2021年僕はVCをやって10年以上経っていますが、非常に問題意識を持ってプロダクトを触ろうというふうに思うようになったのが結構大きい。

ちなみにいうと、僕は別に遅くないですよ。みんな触ってないので。大事なのはここです。みんな全然触ってないので、触っていくということの決意表明をまずしたというのが、実は先にありますよね。

石橋:
もともと問題意識はあったのかもしれないですけど、そこにきっかけは何か大きいものがあったんですか?

木下:
きっかけは浅田さんなんですよね。浅田さんがプロダクトを見て投資していて、株主名簿とかを見たときに、いくら出しているとか、シェアがいくらとか、いろいろ生々しい関わり方がいろいろあるんですけど、浅田さんだけ良い意味で異質なんですよ。

それを社長と議論して、浅田さんは超ナイスガイだと。ナイスベンチャーキャピタリストだと思って尊敬しているんですけれども。

そうやってプロダクトが出てきているところに対して、触って何が良いのか悪いのかとか、これが広がるのか広がらないのかみたいな話を、もっとするべきだというのはあります。

僕はスカイランドベンチャーズの設立が9年とかなんですけど、ほとんど9年ぐらいプロダクトが出ている会社に投資したことがないんですよ。

石橋:
さっきのクラスターさんみたいに、なんなら事業計画書すらないみたいな。

木下:
なので、シード投資家の人は、プロダクトローンチ前に投資をして、事業コンセプトと社長とか、チームぐらいまでかもしれないですけど、基本的には事業コンセプトと人で投資をしていると思うんですけど、僕は事業を触って「これ良いかな」とか、そういうのは会話としては設立時の投資じゃないんですよ。

だからある意味、僕がそのプロダクト投資と言っているのは、僕はプロダクトがわかるとかじゃなくて、プロダクトを見て投資するというチャレンジをしている最中という感じですね。

多動的な人物像こそ成功の鍵、年齢は問わず

石橋:
なるほどですね。逆に創業投資のほうでいうと、本当にいろんなケースの方々の投資をして、人物像でも投資していらっしゃると思うんですけど。

第1弾の方で関わり方として、同時並行的に動き回っている人のほうが貢献しやすいみたいなことをおっしゃっていたと思うんですけど、今でいうとどういう起業家の方、人物像の方に投資をしようというふうに思っていらっしゃったり、基準があったりするんですか?

木下:
人物は多動的な人というふうに改めて定義していて。

やっぱり多動的で、起業で成功するためにはファイナンスもしないといけないし、事業もやらないといけないし、人も採用しないといけないしということで、かなりプロジェクトが多くなりやすいんですね。社長は特に。

それを超えられる人というのは、すごく多動的に動ける人じゃないといけなくて、エンジニア社長とかで非常にフォーカスしてやっている人ももちろんいるし、いろんな人がいていろんな人と仕事したいなと思うので良いと思うんですけど、基本的には多動な人に投資をしたいというのは、結構今後も大事にしたいですね。

石橋:
なるほどですね。人物像から投資して、結果100社を超えるところに投資していらっしゃる。

木下:
若い人で多動な人がベスト。

石橋:
打席にめちゃくちゃ立てるみたいなところですかね?

木下:
そうですね。それがベストだと思うんですけど、最近続けてプロダクトが出ているようなところに2社、40歳前後の人に投資してみたんですよ。感じたことは、この人たちの多動っぷりはすごいなというのも思っていて。

若手起業家みたいなところのラインも僕の中では少し広がり始めたなと思っていて、今後も20歳くらいから社会人を数年やっている25歳くらいまでの人にメインでは投資、超若手に投資するというコンセプトで僕らはやっているんですけど。

多動で若いキャラクターとか、若い雰囲気を持っている人というのをちゃんと見ればわかるので、そういう人には年齢問わず投資するのが今の時代にも合っていると思うんですよね。

若手だから投資しますというのはちょっと変な話でもあると思うので、若手から多動的な人には投資していこうというふうに思っていますね。

Hive Shibuyaとオンラインで形成するコミュニティ支援

石橋:
なるほどですね。ありがとうございます。先ほどの支援の体制でハンズオフとおっしゃっていたと思うんですけど、それこそHive Shibuyaであるとか、投資先の人たちが多く集まっているコミュニティであったりとか、支援の仕組みみたいなものは、Hive Shibuyaを含めどういうものがあるんでしょうか?

木下:
コワーキングスペースを渋谷の道玄坂に持っていて、これがクラスターが最初期に入ってくれていて、そこから4~5年ぐらい経っていて。

ここからイグジットも何社か出たり、今ANYCOLOR株式会社という社名になったんですけど、バーチャルYouTuberのトップカンパニーがそのHiveというのを使ってくれたり、クラスターもVRとかバーチャルの領域だったりするので、たまたまそういう会社が僕らのインキュベーションを使ってくれたという事実はありますと。

あと、コロナ以降変わってきているのは、オンラインのミーティングが投資先とも結構多くなっているのがあるので、オンラインでのコミュニケーションが多くなってくるので、Slackを投資先と共同のチャンネルを作ったりというのをたくさんやっていたりとか。

オンラインイベントを月1ぐらいで始めて、STARTUP DAYというイベントがあるんですけど、それを月1のイベントとして連続的にやる。

あともう1個、2020年4月から始めているんですけど、ポッドキャストとブログを始めていますね。これも投資先だったりとか、起業相談してくれている人からは、「聞いたよ」という反響がかなり出てきますね。

僕らでいうと、ベンチャー投資と共にコミュニティ作り、スタートアップコミュニティをどう作っていくかというか、その中でネットワーキングするというのをファンクションにしたいなというのがあるので、このコミュニティを作るためにブログ、ポッドキャスト、イベント、あとはTwitterみたいなソーシャル、こういうコンテンツ周りをやっていくということにチャレンジしていますね。

ブログとポッドキャストで発信、投資先との接点を拡大

石橋:
ちなみに、収録日から配信日はちょっと間が空いているので、スカイランドベンチャーズさんのブログのほうで、スタートアップ投資TVでやらせていただいたスカイランドベンチャーズさんの投資先の、先ほど事例に出たROXXさんに出演いただいているライブ配信と、M&Aクラウドさん、及川さんが出演いただいているライブ配信のイベントを、書き起こし記事みたいな形で掲載をいただく予定にはなっております。

概要欄にスカイランドベンチャーズさんのブログのURLを記載させていただいておりますので、ぜひ気になる方は木下さんのポッドキャスト含め、記事も読んでいただけると良いのかなと思っております。

それでは改めて木下さん、第2回もご出演いただきましてありがとうございます。

木下:
ありがとうございます。

石橋:
第3弾の方では、木下さんはめちゃくちゃな数のシードの起業家の方と会っていると思うんですが、投資しなかった会社も多数いらっしゃるのかなとは思いまして。

どちらかと言っても投資していない会社の方が必然的に多いとは思うんですけれども、「ここはやっぱり投資をしておけばよかったな」みたいなところも掘り下げていろいろお話を伺っていきたいと思っておりますので、改めて引き続きよろしくお願いします。

【VCとのコミュニケーション】機会損失を防ぐための具体例とポイントを解説!|スタートアップ投資TV

クルーズユナイテッドへ売却した起業家との「ヒヨった」過去

石橋:
はい、皆さんこんにちは。スタートアップ投資TV、Gazelle Capital株式会社の石橋です。

今回も前回に引き続きまして、木下さんにご出演をいただいております。木下さん、今回もよろしくお願いします。

木下:
お願いします。

石橋:
第1弾では、木下さんの自己紹介といいますか、過去の略歴をお伺いしつつ、そんな木下さんが作ったスカイランドベンチャーズさんの投資方針ですとか、どんなところに投資をしているの?というのは第2弾でお話をいただいております。

第3弾では、僕が認識している限り国内でもトップクラスにシード、創業期のスタートアップの方に接触・面談をしていらっしゃって、結果そうなると、一番断っている人なのではないかなと思うのですが。

その中で、木下さんが投資をしたかったけどできなかったとか、投資を逃してしまったことを後悔しているようなところはどんなところなんだろうという、しくじり先生みたいなお話を今回テーマとしてお話いただけると面白いのかなと思っておりまして。

オープンクエスチョンになってしまうのですけれども、約10年間の中で、ここに投資したかったけど後になって花開いたなとか、やっぱりこの人成功したなみたいなところで、印象的な人とか起業家の方はいらっしゃいますか?

木下:
僕らスカイランドベンチャーズとしては、シードの若手スタートアップに投資することを今考えているんですけれども、この質問をされるときに後悔しているパターンが2つあって。

1つは株式会社Candleという会社をクルーズ株式会社に売却した金さんと、株式会社アラン・プロダクツをユナイテッド株式会社という会社に売却した花房さんの2人いて、2人とも良い経営者なんですけど、創業期に一応話していて、僕が投資しますよと言ったらできるぐらいだったなと思っているし。

その後も関係性は悪くないんですけど、この2人とかは僕がちょっとヒヨったりとかで実際投資していなかったりとか、真剣にそういうミーティングをしに行かなかったという部分があるので、結果イグジットしている。

あともう1人あるのは、チャンスがあったかちょっと微妙なんですけど、すごいなと思ったのはdely株式会社(現:クラシル株式会社)の堀江さんですね。

delyの堀江さんはもちろん年下なんですけど、すごいなと思ったのは5億円ぐらいの資金調達をして、その後30億円とか資金調達をして、Yahoo!から何十億円とか100億円ぐらいの資金調達をやっていますけど。

彼が5億円のラウンドをやる直前に「このバリュエーションで木下さんも出しませんか?」みたいな感じで、ミーティングがあったわけじゃなくて、飲み会みたいなところですごくカジュアルにその話をしていたんですけど。

1〜2ヶ月でハイバリュエーション調達を決めた堀江氏の衝撃

木下:
それはハイバリュエーションな感じもしたし、こういうときに話をして実際1ヶ月後や2ヶ月後にクロージングしてくる人というのがいないんですよ。

と思ったときに、あのとき手を挙げたら投資できたんじゃないかと思うと、堀江さんは覚えていないかもしれないけど、すごいなというのを非常に思って。

チャンスがあったかというのは結構曖昧なケースが多くて、投資のミーティングにちゃんとなったりデューデリに入ったかどうかとか、いろんな概念があると思うので、実はそんなに多くないんだけど、一番すごいし記憶に残っているのは、颯爽と決めていった堀江さんですよね。

石橋:
それこそ第2弾でも、どういう人に投資をする基準があるのかというところで、やはり多動的な人、同時多発的に動ける人というところでいうと、まさに堀江さんが象徴的というか、1ヶ月2ヶ月でハイバリュエーションのところをまとめてくる。

木下:
断ってしまったパターンで、3ヶ月後か半年後にどうなっているんだろうというので連絡しても、あまり変わっていないケースも多いんですよ。

そうすると、この断ったの正解だったみたいになってしまうのは、表現として嫌なんですけど。でも、実際なかなか事業はうまくいかないケースも多いし、資金調達とかは事業が決まる前にどんどんやれるタイプのものなんだけれども、それもあまり進んでいないケースも結構あるので。

そう考えると、すごいスピード感を持って1つ1つのプロジェクトをやっていくような人は素晴らしいなと思いますね。

「ヒヨった」理由と、シード投資家が学んだ教訓

石橋:
踏み込んだ質問になってしまうかもしれないんですけれども、金さんであったりとか花房さんに、さっき「ヒヨって」みたいな表現をされていらっしゃいましたけど、その投資をしないでおこうと決めた理由というか、何が一番の決定打だったんですか?

木下:
それぞれに理由があるんですけど、近い事業体に投資をしていたとか、あとは設立時のタイミングで話していたけど、そこで合意しなかったからそれ以上はなしかなというところがあって。

僕はシード投資家であり、設立時に相談があったところに真面目にやっていこうというのは強いんですけど、世の中的にはスタートアップは年数がかかるようにもなってきていて。

ファイナンス環境が良くなっているので、上手くいっていてもどんどんファイナンスするというふうになってきているから、僕らも設立時だけで投資の話が終わらなかったからといって、良い会社にはついていくという気持ちが必要だとなったこの2社からは、教訓をいただいているという感じですよね。

そのときバリュエーションが高いかもとなっても、良い経営者だった場合には常に投資できるかもという気持ちで向き合った方が良いなというのは非常にありますよね。

石橋:
勉強になります。僕自身も後悔の連続は言い過ぎですけど、シードに投資をさせていただいているので、そうすると1回シードじゃなくなったときに、またお話の機会をいただいてもどうなんだろうなとか思ってしまう機会あるんですけど、そこはフラットに見ないといけないなというのは自己反省として思いました。

断られたVCにも報告するアイデミーの「投資家ナーチャリング」

木下:
あとは僕らにということよりは、話として投資に合意ができなくても、そのラウンドがちゃんと終わりましたよと例えば報告をしてくれたりとか、こういうプレゼン資料に最終的になって、こういう事業をやっています。というコミュニケーションがあったりすると良いと。

うちの投資先の株式会社アイデミーという会社は、8億円ぐらいのラウンドをやったときに、断られたVCにも一応こういうのでまとまりましたというのを連絡していたと。

そうすると、もしその次のラウンドがあったとしても話しやすいというのを、断ったVCの人に言われたことがあって。良い会社に投資しているね、となるので、これは非常にオススメですよ。

石橋:
なるほどですね。投資家向けのナーチャリングというか、ある意味営業といえば営業じゃないですか。自分たちの会社の株を買ってもらうという感じだと思うので、営業の場面においてのナーチャリングがちゃんとできる起業家の人はすごいなと思います。

木下:
投資家は今増えていると一般的に言われているんですね。ですけれども、絶対量が急に100倍になったりしないので。そういう意味では同じ人が、石橋さんに100億円のファンドをやってくださいよと言ったら、もしかしたら1年後から100億円やってくれると思ったら、どんどんけしかけて、その間にアップデートした方が良いですよね。

石橋:
それは間違いないと言ったら大袈裟かもしれないですけれど、本当にあると思います。

木下:
良い会社に投資ができるということを、ベンチャーキャピタリストの人が思えばお金も集められるので、結局は、良い会社が投資をしていなくても、良い会社が近くにいるということをVCの人にうまく共有できると、VCの資金調達力が上がりますから。

月50万円の動画収益を3人で分け合って起業したTranSeの精神性

石橋:
ちなみに最近感じた機会損失であるとか、ここをもうちょっとこうするべきだったな、みたいなところの反省とか振り返りとかあったりするんですか?

木下:
これは2つあって、1つは投資先の話になるんですけど、株式会社TranSeという会社に投資をしていて、動画領域をやっているんですけど。

社長と3人組で大学の同級生と起業しているんですけど、ナンバー3が自分で10万人ぐらいYouTube登録者がいるインフルエンサー兼取締役みたいな感じになっていて。

ビデオブロガーというコンセプトでやっていて、彼は大川くんというんですけど、大川くんがポッドキャストをやっていたりとか、YouTubeをやっていて発信がうまいと。

ここの僕が投資する前に、もしポッドキャストの1回目を聞いているほかのVCがいたら、多分間違いなく投資に行っているだろうなと思うやつで。

自分は月50万円ぐらい動画で稼いでいたんだけど、それを3人で分け合って起業しようということで起業したという話なんですけど、「なんだこの精神性は?」と思って。

この精神性の素晴らしさを認識していたら、より全力で提案しに行ったと思うんだけど、実際投資したからよかったんですけど、多分見逃していたり、他の人がこれを聞いていたら興味を持って提案しに行ったりがあったと思っていて。

自分たちでもっと投資先のことを知らないと投資できなかっただろうという機会損失とかはありますよね。

石橋:
それこそTranSeさんの大川さんのポッドキャストは、概要欄に記載をさせておりますので、ぜひ聞いていただければ、こういう人に木下さんは投資したくなるんだなというところはよりリアルにわかるのかなと思います。

M&Aクラウドのラウンド終了を知らず、追加投資の機会を逃す

木下:
もう1個は、スタートアップ投資TVにも出ているM&Aクラウドという会社に、1年前くらいにラウンドをやっているんですよ。

僕はシードから一番最初の投資家ではあるんですけれども、その後にラウンドをやったときに、ちゃんとそのときに話してなくて「ラウンド終わっちゃったの?」みたいな感じだったんですよ。

だから僕はそのとき、結構良い感じになっていたことも正直知っていたし、営業紹介もしていたんだけど、「ラウンドになかなか手こずっています」みたいな微妙な感じがあったんだけど、実はクロージングをして。

そのときにそれをちゃんと聞いていたら僕も投資できたわけなんだけど、パスしちゃったんですよね。そういうのがたくさんの会社に対してあると思いますね。

石橋:
なるほど。情報をしっかり網羅的に、特に起業家の方々の背景であるとか進捗をちゃんと僕ら自身もキャッチアップできていないと、そういう意味で機会損失はしていくのかもしれないですね。

木下:
だから新規も実は既存の投資先も同じだと思っていて、結構真面目にキャッチアップしないと良い会社を見逃しまくっていると思うんですよ。僕に限らず。

だから僕はその機会損失の意味では、この会社に投資しなくて、ということよりは、自分の投資している会社とかが実は浮上していっているんだけど。

VCをやっている人は受け身なので、なかなかそこを自分で取りに行くというところまで踏み込めない場合が結構多いかもしれないですね。

「一番投資すべき会社はすでに投資先にある」という真理

石橋:
誰が言っていたか忘れてしまいましたけど、「一番投資するべき会社はすでに投資先にある」みたいな話は、僕自身もその話を聞いてからすごく意識するようになったというか。

例えば1,000~2,000万円を投資するにしても、もちろん株価は上がっているかもしれないけど、結果として一番素晴らしい投資先はもうすでに、例えばスカイランドベンチャーズさんでいうとすでに100社の中にいて。

新規投資も既存投資先も同じように検討しないといけないんだなというのは、その目線がないと機会損失を絶対しちゃいますよね。そこで後悔するのが一番もったいないですもんね。

木下:
後悔の連続の仕事だと思うので。

石橋:
ありがとうございます。改めて今後、せっかくこういう機会をいただけたので、木下さんが情報発信していることもありますし、スタートアップ投資TVとしても僕の方からいろいろとご提案して、こういうことできませんかということを進めていければと思っておりますので、視聴者の皆さんもぜひ楽しみにしていただければなと思っております。

それでは木下さん、改めて全3回にわたりましてご出演ありがとうございます。

木下:
ありがとうございました。