上場社数400社以上の実績を持つりそなキャピタルが幅広い業種に投資する理由【りそなキャピタル 喜久田さん/松野さん vol.1】

◯喜久田 賢哉 りそなキャピタル株式会社 シニアインベストメントマネージャー
りそなキャピタル株式会社 HP▶︎ https://www.resona-gr.co.jp/resonacap…
2017年、りそな銀行へ入社。大阪の支店にて法人営業に携わったのち、2022年4月よりりそなキャピタルに参画。新しい技術・ビジネスモデルで社会を変革するスタートアップ企業を、りそなグループのリソースを最大限に活用しご支援いたします。

◯松野 隼人 りそなキャピタル株式会社 インベストメントマネージャー
りそなキャピタル株式会社 HP▶︎ https://www.resona-gr.co.jp/resonacap…
2018年りそな銀行に入社。国内法人営業を経て、2021年りそなキャピタルに参画。2023年から1年間JAFCOへ出向した後、2024年りそなキャピタルへ帰任。これまでにロジスティクス、ライフサイエンス、生成AI領域への投資実績を持つ。りそなグループのあらゆるリソースを活用してスタートアップの皆様をご支援させていただきます。

石橋
はい、皆さんこんにちは。スタートアップ投資TV、GazelleCapitalの石橋です。
今回からはですね、りそなキャピタルのシニアインベストメントマネージャーの喜久田さんと、インベストメントマネージャーの松野さんにご出演をいただいておりますので、よろしくお願いいたします。

喜久田&松野
よろしくお願いします。

石橋
今回は、お二人のご紹介というよりかは、まずは、りそなキャピタルさんについて、色々とお伺いをする回にしていければと思うんですが、もしかしたら観ていただいている方は知らない方もいらっしゃるかもしれないので、まずは、りそな銀行さんのご説明とか、どういう背景でりそなキャピタルさんが出来上がってきたかをお二人からご説明をいただければと思っているんですが、お願いしてもよろしいでしょうか?

喜久田
では私の方からご紹介をさせていただきます。まず、りそな銀行というのは、前身として、関西を地盤としていた大和銀行というものと、主に関東圏で強かったあさひ銀行という、この2つの銀行がですね、合併してできたのが、今のりそな銀行です。で、その旧行が、それぞれですね、このベンチャーキャピタルを持っていたものですから、それぞれのベンチャーキャピタルが合併してできたのが、今のりそなキャピタルです。

石橋
なるほど。元々結構キャピタルとしても歴史が古いんですか?

喜久田
あ、そうですね。1980年代です。

石橋
そんな前からあるんだ。
投資累計社数ってどのくらいになるんですか?むちゃくちゃきっといっぱいありますよね?

松野
そうですね。

喜久田
イグジット実績が確か400社ぐらいはあるっていう。

石橋
マジすか。めちゃめちゃ投資しているんですね、そうなると。
おそらく、前の銀行さんの時代と今の足元、また状況全然違うのかなとは思うんですけれども、足元のりそなキャピタルさんだと、何十億円みたいな感じでファンドにされていらっしゃったりとか、どのぐらいのチケットサイズでどういうラウンドで投資しているみたいな、そういう外観みたいなところだとどんなイメージなんでしょうか?

松野
今りそなキャピタルが運営している、あのベンチャー投資のファンドというのは、65億円の規模で運営をさせていただいております。
投資をさせていただいているこのステージというのは、早ければプレシリーズAぐらいのですね、アーリーステージからIPO直前のですね、レイター期まで、この幅広いステージに対して投資をさせていただいております。
セクターに関しては、基本的に全領域ですね、検討させていただいているという状況でして、実際に私たちのポートフォリオも、非常に幅広い業種のご投資先がございます。

石橋
そうなると起業家の方々もどういうタイミングで声をかけるべきというのも、まあ幅広いからこそ悩まれたりするのかなと思うんですけど、喜久田さんの方からりそなキャピタルさんの他の金融機関VCとこう違うんだとか、こういう特徴がありますみたいなところをお話しいただいてもよろしいでしょうか。

喜久田
特徴は3点あります。1つ目はですね、法人の顧客取引数が50万社あるというところでございます。

石橋
すごい。

喜久田
で、中心がですね、基本的に中小企業の方々になっておりますので、to B向けの商品を提供されている方々は、まあ、ビジネスマッチング等のご支援というのが非常にできやすいのかなというふうに思っております。

喜久田
2点目がですね、大阪と埼玉の方で非常に地盤が強い銀行でございますので、そのあたりの繋ぎみたいなところはやりやすいのかなというふに思っております。特にスタートアップの企業さん、東京が中心かなというふうには思っているんですけれども、今大阪への進出みたいなところも行政であったりとか、支店の皆さんをお繋ぎするみたいなことも積極的にやらせていただいております。

石橋
販促支援みたいなところで、なんか具体的にこれぐらい支援しましたみたいな事例とか事例とかってあったりするんでしょうか。

喜久田
広島のスタートアップにですね、ウーオさんという水産流通のDXに取り組んでる企業様がいらっしゃいまして、この会社何をしてるかというと、まだアナログな取引がはびこっておりまして、FAXであったりお電話でのやりとりが多いという中で、なかなか情報が透明化されていないので、需給のバランスがうまくいっていないというところで、この会社は魚を買いたい人と売りたい人を繋ぐマッチングプラットフォームを提供されております。
基本的にウーオさん、売りたいと言われる需給の手前側の方は非常に押さえられていたんですけれども、いわゆる買いたいと言われるエンドのスーパーであったりとか、飲食店みたいなところの接点がまだまだ薄かったので、そういったところをご紹介させていただいて、実はご紹介した企業さんが、飲食店の、ウーオさんの中ではもう5番目ぐらいに入るような売り上げになる、あのお手伝いができたというようなこともありまして、そういったお手伝いをさせていただいております。

石橋
先ほど3つ特徴があるというお話をいただきましたが、3つ目でいうとどういう特徴になってくるんですか?

喜久田
ファンドマタギができるというところでございます。

石橋
おお。

喜久田
独立系のVCさんていうのは、いろんな方々からお金を集めて運用されていると思うんですが、我々あのりそなキャピタルはですね、グループ内で、あのお金を集めておりますので、いわゆる利益相反みたいなところは特になく、別のファンドでも追加出資ができるというようなところが特徴かなというふに思っております。

石橋
最初にシード・アーリーぐらいで投資をされてから、どんどん追加投資をするっていうケースが割と多いんですかね?

喜久田
はい、おっしゃる通りです。

石橋
最大で言うと、ちなみに累計でどのぐらい投資されるケースってあるんですか?

喜久田
それでいくと直近はですね、2020年にご出資させていただいた先様にファンドを2つまたいで2024年にご出資させていただいたというようなケースもございます。

石橋
早い段階で入っていただければ、継続してご支援いただける可能性っていうのも全然あるっていう感じなんですね。

喜久田
はい、おっしゃる通りです。

石橋
りそなキャピタルさんに実際に、ご出資の検討をしてもらいたいみたいな時って、いわゆる金融機関系VCのフォロワーの立場で投資されるケースが多いと思うんですけど、それは間違いないんですかね?

松野
一般的に、フォローとしての立場で出資させていただいています。

石橋
これから調達するぞというスタートアップの方ですと、どのぐらいのタイミングでお声がけさせていただいたりとか、ご縁をいただくのが一番適切みたいなタイミングになるんですかね。

松野
初めてお会いさせていただいて、投資検討いただいてから、払い込みをさせていただくまで、大体3ヶ月程度ですね、お時間をいただくのが一般的ですので、大体そのぐらいの期間をですね、考えてお時間を取っていただけると非常にありがたいです。
我々にご接点いただくルートというのは、例えばリードのVCさんからのご紹介であったり、りそな銀行のこのネットワークが北は北海道から、まあ南は九州までございますから、そういったその支店からのご紹介、支店経由のご紹介っていうのももちろんございます。

石橋
結構多いんですか、支店経由って。

松野
半分ぐらいは支店からのトスアップがございます。

石橋
ベンチャーデットとかそういう文脈であれば、スタートアップの方も多いのかなと思ったんですが、支店からも結構スタートアップの方が来るんですか。

松野
支店の、あの営業担当者も非常にそのスタートアップであったり、ベンチャーに対する感度ですね、高く持っておりますので、そういったところではやはり、そのフロントからですね、私たちに情報が多く上がってくる傾向にあります。

石橋
普段りそな銀行さんと普通に支店とのお付き合いのあるようなスタートアップの方も、その人たちにお願いすれば、りそなキャピタルのお二人にもスムーズに会える可能性が高いっていう感じなんですかね。

喜久田
はい、おっしゃる通りです。

石橋
他の投資先とかですと、なんかどういう方々がいらっしゃって、なんかどういう狙いとかポテンシャルを感じて投資されたみたいなところで言うといかがでしょうか。

喜久田
オープンストリートという先がございまして、ハローサイクリングというシェアサイクルプラットフォームを提供している会社がございます。
実はこの会社さんは銀行からのご紹介で、埼玉の方で接点を持ってご紹介いただいた案件でございます。

喜久田
当時、あの東京関東圏で非常にあの広げられていたんですけれども、関西へのご進出みたいなところで、支社様をお繋ぎさせていただいたりであったりとか、いわゆる万博に向けた整備みたいなところでもお繋ぎさせていただいたみたいな経緯もございます。

石橋
人流というか人がむちゃくちゃ増えるから、自転車でこのシェアして動けるよねみたいなところで、ユーザーも結構一気に増えそうですよね。
どういうタイミングでオープンストリートさんはご出資ってされたんですか?

喜久田
こちらの会社様はミドルステージで、ご出資させていただきました。

石橋
スタートアップで言うとLUUPさんみたいなところいらっしゃったりですとか、ドコモさんがやられているシェアリング自転車サービスみたいなところも、Uberとかの配達員の人たちがちょろちょろ使ってんなあっていうイメージがあったりするんですけど、りそなキャピタルさんとしてはどういうところにポテンシャルを感じて出資ってされたんですか?

喜久田
シェアサイクルのそのプラットフォームを、まあシステム化しているというところで、他のいろんな業態、違う分野にも活かせる可能性があるというところを評価をしてご出資させていただいたという経緯でございます。

石橋
じゃ、今後自転車だけじゃなくなっていく可能性も全然あるっていうことなんですかね。

喜久田
はい、あると思います。

石橋
へえ、面白い。
おそらく、この動画見ていただいて、りそなキャピタルさんお話聞きたい方が、出てくると思っておりますので、概要欄の方に、喜久田さんと松野さんお二人のメールのアドレスと、りそなキャピタルさんのホームページのURLを記載させていただいておりますので、コンタクトをいただければなと思っております。
それではお二人とも次回も引き続きよろしくお願いします。

喜久田&松野
よろしくお願いします。

【イグジット実績400社以上】りそなキャピタルの魅力とスタートアップ企業への事業、資金面でのサポートとは【りそなキャピタル 喜久田さん/松野さん vol.2】

石橋
スタートアップ投資TV、石橋です。今回も前回に引き続き、りそなキャピタルから喜久田さんと松野さんにご出演いただいております。改めて今回もよろしくお願いします。

喜久田&松野
よろしくお願いします。

石橋
前回はりそなキャピタルの概要感についてお伺いしましたが、今回は喜久田さんと松野さんがどういう略歴で、どういうお人柄なのかというパーソナルなところを深掘りしてお伺いしていけたらと思います。お二人とも新卒からりそなグループに入られて、今はCVCにいらっしゃるんでしょうか。どういうキャリアなんですか?

喜久田
今のお話でいくと、2名とも銀行出身でございます。

石橋
なぜお二人は新卒でりそなを選ぼうと思われたんですか?

喜久田
私は特にやりたい仕事がなかったんです。学生時代はずっと野球をしておりまして、明確なビジョンがなかったというところがあり、銀行という仕事は、基本経営者にお会いできて、その道のプロの方のお話を聞けるというところで、仕事をしながら自分のキャリアを見つけられるのではないかと思い、りそな銀行を選びました。

松野
私は2つの軸がありまして、「なぜ銀行なのか」そして「なぜりそななのか」という点です。なぜ銀行なのかというのは、戦後、日本が焦土から立ち上がり、世界第2位の経済大国になった、それを牽引したのはやはり日本の銀行だったと思っていまして、日本が再び活力を取り戻すためには銀行なのではないかと学生時代に思って、銀行業界を志望しました。その中でもりそなを志望した理由は、地域社会に根付いている中堅・中小企業を対象にしているというところで、私自身、地域社会・経済に対しての関心が高かったものですから、自身の関心領域に対してフォーカスしているりそなが第一志望だったということです。

石橋
りそな銀行に入行されて、お二人はどういう流れでキャピタルにたどり着いているんですか?

喜久田
私はもともと大阪の支店で中小企業の皆様に融資やM&Aであったり、その辺りの業務を取り組んでおりました。社会人4〜5年目あたりで、社内の公募制度みたいなものを利用しまして、半年間お試しでトレーニー制度があるんですが、そちらでりそなキャピタルの方に手を挙げて、見事受かって入らせていただいたのが経緯でございます。正直、話を聞くまではりそなキャピタルが何をしているかあまり知らなかった、お恥ずかしい話なんですが。実際に半年働くと、世の中を変えるようなビジネスに挑戦されている起業家の方々や、その方の熱意に触れて、「なぜこの仕事を知らなかったんだ」と自分の中で思いまして。トレーニー期間だったので、そのあとに正式配属を人事に打診して、お願いしたというところで今に至ります。

石橋
松野さんはどんな流れなんですか?

松野
私の場合は辞令でして。定例の人事異動みたいなものが実は銀行にはあります。3ヶ月に1回は人事異動のタイミングがあるんですが、そのタイミングで「2日後からりそなキャピタルに行ってくれ」と言われたのが経緯です。私自身も新卒で2018年にりそな銀行に入行しまして、3年間、中堅・中小企業を対象に法人営業をやっていました。他にも宅地建物取引士を持っているので、法人間での不動産売買や金融商品の販売もやっていた中で、辞令を受けてりそなキャピタルに来ました。ただ、私自身が銀行業界を志望した中に、金融機能を通じて日本の経済の活力を再び取り戻したいといった気持ちがあったので、自身がベンチャーキャピタルに来てイノベーションへの支援ができる、これに自身のキャリアを捧げられるのは、自分がやりたいと思っていたこと以上のことがりそなでできていると思っています。

石橋
今のキャピタルの方は、喜久田さんみたいにご自身で手を挙げて来られる方と、急な配置換えで来られる方と、どちらのパターンが多いんですか?

喜久田
今は自分で手を挙げて来る方が多くなっています。

石橋
キャピタルの仕事も、行員の方々や社内の人たちも徐々に知ってくださっている人も増えている感じなんですか?

喜久田
おっしゃる通りです。

石橋
今まで支店や現場でやられていたお仕事と、同じように起業家に対峙する仕事に思えてしまうんですが、投資と融資で差はあれど、資金支援をするというところも変わらない中で、何が一番違う感じになるんですか?

喜久田
投資・融資の部分でいくと、融資は過去のところに振り返って取り組むので、新しいチャレンジを会社がしにくいところがあります。未来を見るのか過去を見ないといけないのかというところが、根本的に違うんですね。その中で、やはりスタートアップの企業は、新しい産業をつくるであったり、大きな事にチャレンジしていく企業が多いと思ったのが一番の違いかなと思います。

石橋
おそらく動画を観ていただいている方は、りそな銀行行内の方以外の方のほうが多いはずなんですが、中途の方は募集されているんですか?

喜久田
募集しています。

石橋
銀行員でなくても入れるんですね。そういう方におすすめするのであれば、金融機関系CVCやりそなキャピタルだと、どういうところがこの環境で働くことの魅力だというところを、中途採用や外部の方にお話をすると、どんなポイントがエッセンスとして挙げられるのか、松野さんからコメントをいただければと思いますが。

松野
銀行系のVCでスタートアップを支援するというのは、投資または融資、両方の側面から支援ができるといった点にあります。私たちりそなキャピタルは、非常に早いシリーズAから投資をさせていただいておりますし、それこそアーリーステージになったらベンチャーデットの支援ができますし、レイターステージになればプロパーのご融資もできる中で、上場後も一貫して金融支援ができるというのは、銀行系のVCでしかできない醍醐味だと思っています。その上でなぜりそなかというと、北は北海道から南は九州まで幅広いエリアがある中で、非常に多くのスタートアップの情報が支店から上がってきますから、より多くの起業家にお会いできますし、スタートアップと接点を持つことができる点が魅力としてあると思っています。

石橋
喜久田さん目線だとどういうところがりそなキャピタルの魅力になるんでしょうか。

喜久田
今は投資件数をすごく重ねることができるかなと思います。基本的にはフォローでのご出資にはなるんですが、私も昨年1年間で8件ご出資させていただいておりまして、ご出資の数みたいなところは経験できるかなと思います。

石橋
りそなキャピタル全体でいうと、年度単位でいうと何社ぐらいに投資されているんですか?

喜久田
我々は東京と関西で2拠点持っているんですが、年間で合計40件程度ご出資しようと動いています。

石橋
最後に、お二人のほうから、今後どういうことをされるスタートアップの方にご支援していきたいみたいなところを、それぞれからお話をいただければと思いますが、どちらからいきますか。

松野
私からお話しさせていただくと、地域経済や地域社会に対してなにか活力を与えられるような、そういったサービスやプロダクトを作っているような会社にお会いしたいと思っております。このりそなのマークは、りそなとリージョナル、地域社会が共鳴していることを表しておりまして、地域経済・社会を回している中堅・中小企業に何か資するようなサービス・プロダクトにお会いしたいと思っております。

石橋
それでは喜久田さんからぜひ。

喜久田
りそなグループは、昨年の期経営計画で「金融+で、未来をプラスに。」というパーパスを制定しています。このパーパスというのは、金融の枠組みにとらわれず、さまざまな価値提供をすることでお客様のお困りごとを解決するというような想いを持って付けられたパーパスでございます。いわゆるスタートアップの皆様は、いろいろな経験をする中で、さまざまな課題を解決するために創業されている方々がたくさんいらっしゃると思うので、そういった方々が主役となり、我々は黒子として、事業面や資金面でしっかりとお役に立って、未来がプラスになるような世界を作れる投資をしていきたいと思っています。

石橋
1本前の動画でりそなキャピタルがどういう投資活動をしているのかもお話しいただいていますので、改めて振り返って観ていただきながら、投資検討を受けたいという方は、概要欄にりそなキャピタルのHPのURLやお二人のメールアドレスを記載しておりますので、そちらの方からコンタクトを取ってみていただければと思います。本日はお二方とも、どうもありがとうございました。

喜久田&松野
ありがとうございました。