【元野村総研コンサル】私がベンチャーへ転職した本当の理由|スタートアップ投資TV

◯関 悠樹 レオス・キャピタルパートナーズ 取締役
企業HP▶︎ https://www.rheos.jp/corporate/capita…
レオスグループで経営企画・人事企画業務、新サービス立ち上げなどの経験を持つほか、フィンテックベンチャーで管理部門を統括し、事業推進および管理体制構築を経験。
ベンチャー企業におけるコーポレート部門の体制整備、上場準備の実体験に基づく管理体制強化支援が強み。

IVSカンファレンスからの偶然の再会

石橋:
はい、皆さんこんにちは。スタートアップ投資TV、Gazelle Capitalの石橋です。

今回は、レオス・キャピタルパートナーズ株式会社取締役の関さんにご出演をいただいておりますので、関さん今回から改めてよろしくお願いいたします。

関:
よろしくお願いします。

石橋:
元々はインフィニティ・ベンチャーズ・サミット(IVS)という業界に特化したカンファレンスのオフラインイベントで、関さんと初めてご挨拶をさせていただいたんですけれども。

そのときに話題に上がったのが、僕自身の前職のクルーズベンチャーズ株式会社というコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)の投資先であった株式会社ペイミーというスタートアップがございまして。

そのペイミーで一時期お仕事もされていらっしゃったというお話をお伺いして、勝手にすごく共感というか、初めましてなんですけど、めちゃくちゃ心理的な距離感は勝手にすごく近くなりまして。

今回ご出演もご快諾いただきましたので、ペイミー社だけがキャリアの全てではないとよく存じ上げてはいるんですが、改めて皆さんにどういう経歴から、今ここにいらっしゃるのかみたいなところをお伺いしていければと思います。

お願いしてもよろしいでしょうか?

法学部・茶道部から始まった保守的な学生時代

関:
スタートアップやベンチャーが好きな人は、すごく学生の頃からいろいろやっていますみたいなことが最近すごい多いのかなと思います。

私は学生のときは法学部で勉強していまして、部活は茶道をやっていまして、かなり保守的な学生生活を送っていました。今も着物を着たりできるんですけど、そんな感じでした。

投資とかスタートアップの接点は大学生の終わり頃です。どちらも大学生の終わりぐらいなんですけど、投資は証券会社に口座を開いて細々と株を買うというようなところをスタートしました。

石橋:
個人としてということですよね?

関:
そうですね。スタートアップの方は、大学生の終わりぐらいのときに友達と活動をしたというのが接点になります。

石橋:
起業をされていたということですか?

関:
会社を作りました。新卒は株式会社野村総合研究所という大企業に内定していて、就職活動をしていたんですけれど、そのときにちょうど知り合った友人がいて、彼はジャフコ グループ株式会社に内定をしました。

卒業までにサイトを売却するとか、会社をやるとか、そういった経験を積みたいということで一緒にやりました。

いわゆる定款を作るとか、登記するみたいな、会社の設立をここで初めて知りました。

ちなみに彼っていうのは、株式会社ジラフの麻生さんです。今は買取比較サイトやトレカのmagiをやっている。

石橋:
そうなんだ。麻生さんはジャフコに最初から行かれてたんでしょうか?

関:
結局このサービスをやって、彼はこのまま続けていくということで起業をしたというような感じ。

石橋:
ジラフを一緒に作ったんですか?

関:
そうです。当時はまだジラフという会社名ではなくて、合同会社のときです。

石橋:
TLM株式会社(現:mint株式会社)さんから出資を受けるときに株式会社になったような覚えがあります。

関:
そうです。

石橋:
それを就職されるまで、前身の合同会社を一緒にやられてたって感じなんですか?

関:
はい。

石橋:
そのタイミングぐらいで、一緒にやってる時期にシードファイナンスもしていたんですか?

関:
そのときのファイナンスとかはしていなくて、当時はとにかくサイトを作って世に出していくというフェーズだった。

当時はすごくアナログだったので、いろんな買取先の買取価格を並べ替えてExcelで組むみたいな、そういうところをやっていましたね。

起業か就職か──トラクションが出ない中での決断

石橋:
キャリアとして麻生さんの場合はそのまま起業されていらっしゃると思うんですけど、関さんが就職された当時はどういう意思決定だったんですか?

関:
最初にサイトをスタートして、すごくトラクションが良ければ「やろう!」となったかもしれないんですけど、やっぱり最初は当然お客さんが来ないマッチングプラットフォームなので。

お客さんもそうですし、買い取ってくださる会社、両方増やさないといけないという状況の中で、「結構厳しいな」と思っていたというのが率直なところで。

スタートアップでやっていくというのに踏み切れなかったというのがそのときです。

石橋:
関さんが新卒で入社された後は、どのくらいお仕事としてされていらっしゃったんですか?

関:
こちらは3年ほどいました。

ここからもスタートアップの接点がありまして、経営コンサルタントをやっていたんですけれど、オープンイノベーションが流行っていた頃で。

事業会社がスタートアップとの提携をしたいということで、オープンイノベーションのプロセスを作りたいという案件がありました。

そうすると、いろいろなスタートアップの方々にお会いしてマッチングなどをやるということで、「面白い会社もあるんだな」というふうに思った覚えがあります。

個人投資家としての経験がレオス転職の決め手に

石橋:
そこから次のステップとしては、スタートアップもありつつも、上場株の運用をするレオス・キャピタルパートナーズさんに移動されるわけですよね。

未上場の話がありつつ、急に上場株の話になってしまうと思うんですけど、ここはなんでそうなったんですか?

関:
株式投資を大学のときにやっていたというのがあって、投資の会社に興味があって見ていました。

元のレオス・キャピタルワークス株式会社は投資信託の運用をしているんですけれど、その商品を私が当時買っていたということもあって、会社を見ていたところです。

レオス・キャピタルワークスは2003年に創業していて、スタートアップというには歴史が長くなっているのですが、とはいえまだまだベンチャー気質なところもあって。

シードステージの会社に行くというような形ではなくて、少しベンチャー感があるところで「面白そうだな」と思ったのもあります。

石橋:
レオスさんの中では、どういうお仕事を担当されていらっしゃったんですか?

関:
株のアナリストになったというわけではなくて、ちょうどレオス自身がどんどん成長していくフェーズだったので、ミッション・ビジョン・バリューを再構築するとか、人事制度を作り直すとか、事業計画をするみたいなことをやっていました。

それから、レオス自身が新規株式公開(IPO)を目指すということをやっていまして、IPOの直前まで行ったんですけれど、IPOの準備チームで手を動かすというようなことをやっていました。

コーポレート経験を武器にペイミーへ転職

石橋:
それで冒頭にお話させていただいた、前職でご一緒していたペイミーという会社で。

ペイミーさんでもその経験があったからこそ、管理部門としてよりスタートアップに転職していくみたいな意思決定だったんですか?

関:
そうですね。スタートアップ転職も、スタートアップで自分は何ができるのかっていうのを学生の頃からすごく悩んでいたんですけれど。

レオスでの経験で「ある程度コーポレートとかで貢献できるようなことがあるんじゃないか」と思えたのが転機になったところですね。

石橋:
最終的に今はペイミーさんを経てレオスさんにまた戻ってこられて、レオス・キャピタルパートナーズさんの取締役になられていると思うのですけど、そもそも「レオス・キャピタルパートナーズを作っていくぞ」という内々の話があって、藤野英人さんから「もう一回戻ってこないか」みたいな話など、どういう流れだったのですか?

関:
ペイミーに移った後に、コロナのタイミングで「事業の経営の方針を変えないといけないよね」っていうような話があって。

そのタイミングで藤野さんに最近の報告みたいなことをしていたんですけれど、その中でレオスとしてもまた新しいことをやっていきたいというような話をいただいて。

そこで、「戻ってきたらどうだ」という話をいただいたという感じです。

投資される側の経験が生きるVC業務

石橋:
レオス・キャピタルパートナーズさんとしてのチームのメンバーの方とか見ると、スタートアップ経験とかそっちの業界にすごくつながりのある方って、どちらかというと少ないというか、すごいしっかりしたご経歴の方が多いなという印象だったんですけど。逆にそういうポジションとしてチームアップされたみたいな感じなんですかね?

関:
私はスタートアップにいたときは、ベンチャーキャピタル(VC)の方々と投資契約の枠の交渉をずっとしていたので。

石橋:
管理部門を管掌されてたんですもんね。

関:
そうですね。なので、投資される側としての契約書の見方みたいなところですごく思うところがあるので、その辺りはチームとしては貢献できているところかなと思います。

石橋:
ご自身の中で、最終的にVCに、自分でレオスに戻ろうって決め手になったのって何だったんですか?

関:
1つは、いろいろできるようになったからっていうのはありますね。昨今VCの中でも「ハンズオンで何ができますか?」みたいな話がものすごく多いと思うんですけれど。

石橋:
一生話している話題ですよね。新卒ってどうなんだっけみたいな、いい加減にしろ問題みたいなやつ。

関:
コーポレート部門をちゃんと作っていくとか、本格的に上場準備に入ったときにどうしていくかとか。

あとは、上場後のエクイティストーリーをどう作るのかみたいな話。

この辺はまだまだ足りないところかなと思っていて、そのあたりである程度やれる知見ができてきたかなというところがあります。

次回予告:上場株運用とVC投資の違いとは

石橋:
まさに今、一瞬キーワードが出ましたけど、今回の第3弾の配信では、レオスさんの親会社の方では投資信託で上場株の運用等されていらっしゃる中で、VC部門を作ってもいらっしゃいますので。

まさに上場株の運用と未上場企業への投資というところがどう違うのかみたいなところは、改めて第3弾でご解説いただこうと思っておりますので、改めてそちらでもよろしくお願いします。

関:
よろしくお願いします。

石橋:
次回はレオス・キャピタルパートナーズさんのVCファンドとしてのお話を伺えればと思っておりますので、ぜひ皆さん次回も見ていただければと思っております。

【リターン重視】元野村総研コンサルが運用する投資ファンドとは|スタートアップ投資TV

初号ファンドでアーリーステージに注力、投資額は1,000〜5,000万円

石橋:
はい、皆さんこんにちは。スタートアップ投資TV、Gazelle Capitalの石橋です。

今回も前回に引き続き、レオス・キャピタルパートナーズ株式会社取締役の関さんにご出演をいただいておりますので、今回もよろしくお願いします。

関:
よろしくお願いします。

石橋:
今回は、改めて第1弾でお話しいただいたご経歴で歩んできている関さんが、今どんなファンドをやっていらっしゃるのか、どういうふうに携わっていらっしゃるのかというところを伺っていければと思っているんです。

改めてどんな規模感で、どういうステージ、どういう金額感を投資するようなVCファンドなのでしょうか?

関:
私たちのファンドは、今年に初号ファンドを設立したという状態です。分類するとCVCという形になると思うんですけれど、外部からお金を集めていて、特に親会社の運用会社とのシナジーとかを追求するというのではなくて、リターン重視のファンドをやっています。

今も資金調達中で、仕上がりの規模感は申し上げられないんですけれど、投資自体は今スタートしているという状態です。

投資ステージのメインはアーリーステージになります。プレシリーズAとかシリーズAあたりが特にスイートスポットというところです。

石橋:
一社あたりの金額感とかも戦略的に決まっていらっしゃるんですか?

関:
そうですね。一社あたりはだいたい1,000~3,000万円くらい。一番大きい案件で5,000万円で投資をしています。

石橋:
リード投資家やフォロー投資家で言うと、割とフォロー寄りが多いんですか?

関:
リード有無は企業の状況に応じてどちらでもというスタンスでやっています。投資先でリードを取っているものもありますし、そうでないものも両方あります。

INCJ出身メンバーが強み、ものづくりからBtoB SaaSまで幅広く投資

石橋:
投資サイズとラウンド感は分かったんですけれども、特化している領域があったりとか、ビジネスモデルに固まっていたり、そういうのはあるんでしょうか?

関:
今、投資担当が4人いるんですけれど、代表は東京エレクトロン株式会社でCVCを立ち上げて投資活動をしたあと、株式会社INCJで投資をしていたメンバーになっています。私以外の2人もINCJ出身で、ITスタートアップはもちろん素材とか製造業など、ものづくりに強みを持っていると思っています。

石橋:
そのご経験とご知見があるところが割と投資対象になりやすいということになるんですか?

関:
そうですね。投資対象としては生産性向上とか社会課題解決につながる事業をやっていらっしゃるBtoBの方になるかと思います。

ものづくりに力を入れたいということで、ものづくりを謳ったりしているんですけれど、BtoB SaaSとかデジタルトランスフォーメーション(DX)のスタートアップ等を幅広く投資対象にしています。

石橋:
リードとフォローであまりこだわりはないようにお話を伺いしましたが、何%以上は保有していきたいみたいな、フォーカスはあるんでしょうか?

関:
持ち分に関しては特に決まりはないですね。

検討期間は2ヶ月、藤野英人氏経由の案件も多数

石橋:
例えば初めて関さんにドアノックさせていただいて、ご面談の機会をいただいて投資を前向きに進めていくとなると、スケジュール感的には平均値は出しにくいと思うんですけれども、起業家の方の目安としては何ヶ月ぐらい前にはドアノックしておかないといけないな、みたいなイメージのスケジュール感で検討されていらっしゃるんですか?

関:
2ヶ月ぐらいはいただきたいのと、理想を言うともっといろんなベーシックなところからお話を伺いたいと思っているので、できればそれより早い段階で、全然調達も決まっていませんというようなところでも問題ないです。

石橋:
なるほどですね。ちなみに今は皆さん、ホームページからの問い合わせが多いんですか?それとも関さんに直接もあるんですか?

関:
ホームページからもありますし、投資家さんであったり、親会社の藤野さんがいるんですけど、そこに相談が来る案件がたくさんあります。

石橋:
それはめちゃくちゃありそうですね。

関:
あります。

採用支援から取締役会運営まで、実務レベルのハンズオン支援

石橋:
検討スケジュールは分かってきたんですけれども、投資された後のコミュニケーションで言うと、ハンズオンなのかハンズオフなのかっていうところで、仮にハンズオンなのであればどういうことをメインでされていらっしゃるんですか?

関:
初号ファンドというところで、ハンズオンでさせていただくところに関してはいろいろとさせていただきたいと思っています。

メンバーの一人に、非常にたくさんの採用エージェントや採用支援周りとネットワークを持っている者がいまして、採用面ではいろいろ相談をさせていただけると思います。

それから、いわゆる社外取締役の派遣など、いろいろさせていただきます。

私自身は、スタートアップ側の取締役会の運営経験もあるし、レオス社がIPOを目指す過程で取締役会をどう運営するかとか、アジェンダをどうするかとか、どういう定例資料を作るかとか、そういった実務レベルでいろいろとやっていますので、その辺りでもご支援できるところはあるかなと思っています。

石橋:
最高財務責任者(CFO)の経験を持っている人はいれど、管理部門の経験者でVCの人はあんまりいないですよね。

関:
そうですね。

石橋:
すごくゴリゴリのファイナンス畑の人で、キラキラなCFOとかをやっている人がたまにいらっしゃるなと思うんですけど、管理畑の人は全然いい意味で違うお仕事というか、職能だとは思っているので。

確かにそこの支援をしてくれるっていうのはなかなかないし、起業家の人もそこの重要性を認識できている人は少ないですよね。

関:
この辺のバランスって難しいと思っていて、当然やった方がいいことはいくらでもあるんですけど、「今このフェーズでこれをやるのか?」とか、「これはサボってもいいんじゃないか?」みたいな、この温度感が結構難しいと思っていて、そのあたりをディスカッションできたらと思っています。

黒毛和牛の受精卵移植、中小企業向け営業支援──ユニークな投資先

石橋:
既に投資していて、お話いただけるものはありますか?

関:
少し変わったところの案件で言うと、株式会社ノースブルという畜産関係に携わっているスタートアップに投資をしています。

この会社は、黒毛和牛の受精卵を乳牛に移植するという。乳牛のミルクを出すために子牛を産んでいるのですが、昨今牛乳が余っている中で、子牛の市場価値が非常に下がっている状況があります。

それに対して黒毛和牛の子供を産むことができれば、子牛としてはとても高く売れるので、それを広げていこうという活動をしている会社になります。

石橋:
なるほど。牛乳を取らせていただくために子供を産んでもらう必要があるが、それもニーズがある牛というか、黒毛和牛にした方がいいよね、みたいな感じなんですか?

関:
そうですね。

石橋:
それも藤野さん経由の起業家の方だったりするんですか?

関:
これは、起業家の方がまさに藤野さんのファンというか、そこから弊社にご連絡をいただいてお話をさせていただいたという感じです。

石橋:
先ほどお話いただいたチーム構成でないと、なかなか分からないですよね。

関:
そうですね。

石橋:
ありがとうございます。例えば他にはどういったところがありますか?

関:
BtoBのSaaSというか、それに近いところで言うと株式会社YZさん。こちらも投資をしております。

中小企業の支援を非常にされたいと代表の方がおっしゃっていて、営業のプロセスがまだ固まっていないような会社さんに対して、営業をしっかりと形にしていこうと、機能を絞ったツールを提供している会社さんになります。

FinTech領域に強い関心、法規制とサービス実装のパズルが面白い

石橋:
改めて、レオス・キャピタルパートナーズさんとしてどういう投資活動をしているかが分かったんですけども。

関さん個人としては「こういうところに投資したい」みたいな、個人のフォーカスとかの想いで言うと、紆余曲折スタートアップ業界を見つつ、上場株を見つつ今に至ると思うんですけど、どういうところをフォーカスしていきたいとか、個人としては応援したいなどの想いはあるんでしょうか?

関:
資産運用会社であるレオス・キャピタルワークスで新サービスの立ち上げとか、アライアンス推進をするなどをやっていました。

あとは元々ペイミーにいた関係で、FinTechのサービスに非常に興味を持ってます。

この分野は法律面の整備が難しくて、かつそれを実装する対応がとても難しいと思っているんですけど、パズルっぽくて面白いなというふうに思っています。

石橋:
そこは本体の出資方針とも変わらず、toBであったり、そういったところになってくるんですね。

関:
そうですね。

石橋:
ぜひこの動画を見ていただいている方の中でも、これからtoBのチャレンジをしていくとか、それこそ関さんであればFinTech領域でチャレンジしていくという方は、お気軽に概要欄のURLからお問い合わせいただければと思います。

まずは「初めまして、投資してください」というところの前のステップから、「こういう事業やっているんですがどう思いますか?」みたいな壁打ちもお付き合いいただける方々かと思いますので、ぜひご連絡をしてみてください。

それでは改めて関さん、第2弾もご出演いただきましてありがとうございます。

関:
ありがとうございます。

【未公開株に気をつけろ】プロVCが最重要視するポイントとは|スタートアップ投資TV

資産運用と投資、その本質的な違いとは

石橋:
はい、皆さんこんにちは。スタートアップ投資TV、Gazelle Capitalの石橋です。

今回も前回に引き続き、レオス・キャピタルパートナーズ株式会社取締役の関さんにご出演をいただいておりますので、関さん今回もよろしくお願いします。

関:
よろしくお願いします。

石橋:
今回は、第1弾と第2弾でも少し触れさせていただいたのですが、大きなテーマとしてはレオス・キャピタルパートナーズの親会社であるレオス・キャピタルワークスさんが上場株式の資産運用をされていらっしゃいます。

そこの部分で、運用と投資がそもそも何が違って、学びのある視座ってどういうところなんだっけみたいなことを、完全に僕は上場株で言うと素人ですので、僕自身も教えてもらうような感じになるかなと思うんですけど。

オープンクエスチョン気味に振ってしまいますが、日々上場株の専門家の立場として関さんが考えていらっしゃることをぜひシェアしていただければなと思いますがいかがでしょうか?

関:
運用の場合は、当然減少を防ぐとか、コントロールということがあると思うんですけれど、投資をする場合は未来を作る、信じることがすごく大事かなと思っています。

そこはある意味、「私自身がどうしたいか」とか、その意志が非常に大事になってくるのかなと思います。

上場株運用会社が未上場投資に参入した理由

石橋:
レオスさんは元々は上場株の運用をされていらっしゃる会社さんではあったわけですけど、子会社として今VCが始まっていて、改めてこのタイミングで運用だけではなく、投資も始めていこうというのは、どういう会社としての方針だったのですか?

関:
上場株でも運用だけではなく、意志を持って投資をやっている部分というのはあります。

未上場の分野に関しては、実はずっと前からやりたいというのはありまして、レオスの代表の藤野さんはエンジェル投資家としても界隈では有名かと思うんですけれど、非常に案件の相談とかをいただいていまして、それを会社の事業としてやろうという話はずっとありました。

とはいえ、なかなかメンバーを揃えるのは大変ですし、それなりにお金も必要だというところで逡巡していたんですけれども、ようやくチームが作れるようになったので今こそというような感じで始めております。

シード・アーリー期だからこそ重視する「意志」

石橋:
なるほどですね。その中でも先ほどお話をいただきましたけど、シード期とかアーリー期だからこそ、どういうミッションやビジョンみたいなところを描いていらっしゃるのかというところが、投資検討のときにもすごく重要視されていらっしゃるんですか?

関:
そうですね。経営者の方やチームの皆さんがどうしたいのかというところがとても重要かなと思います。

アイデア自体はそんなに新しくないものであったり、他のものからアイデアをもらえることがすごく多いと思うんですけれど、それを実際に形にして実行していく。

それを皆さんそれぞれがやられることで、そこを本当に信じてやっていけるかどうかというのが重要かなと思います。

石橋:
いろいろ投資家の方にもスタイルがあると思っていまして、自分たちで「こういう世界作りたい」から「こういう事業必要だよね」、「こういうニーズあるよね」という絵を描いた上で起業家の方を探しに行く方々もいらっしゃると思います。

一方でいろんな方にご縁をいただきながら、彼らのミッションやビジョンとか事業のお話を伺っている中で、「ここだったら一緒に信じられる」とか、ご一緒していくケースはいろんなスタイルがあると思うんですけど。

関さんの場合とかレオスさんの場合は、どういうスタンスでそのミッションやビジョンを見つけていこうというイメージでやられているんでしょうか?

関:
ここはメンバーによってもいろいろあると思いますけど、私自身は今言っていただいたどちらのパターンもあるかなと思っています。

最近は、カーボンニュートラルとかそういう話ってすごく多いと思っていて、あの分野は課題がとてもあって、それに対してやるべきこともいろいろあると思う。

そうすると、ここはやった方がいいよねと私自身思っている部分もありますし、そのあたりにすごく注力されている方がいらっしゃればピッタリ合うなと思います。

一方で、全くそれ以外の分野でも、それぞれしっかり取り組んでいらっしゃる方はお話を伺いたいと思っております。

上場・未上場株式を並行投資する際のTips

石橋:
なるほどですね。今回の配信のテーマとして投資と運用がどう違うのか、事業会社でプロとしてやられていらっしゃると思うんですけれども。

おそらく見ていただいている方々の中には、個人としても上場株の運用をされていらっしゃったりとか、例えば株式投資型クラウドファンディングの株式会社FUNDINNOさんであるとか、イークラウド株式会社さんであるとか、そういうプラットフォームを通じて未上場投資もされていらっしゃる方もいらっしゃると思います。

関さんから見て、どちらかというと上場株の運用をやられている方がボリュームで言うと多いと思うので、未上場株投資を並行してやっていくときに気をつけないといけないTipsがあるよねとか、こうあるべきというご意見はあるんでしょうか?

関:
上場株でも、この会社をとにかく応援したいとか、そういったものもあるとは思います。

重要なのは、なぜそうしたのかっていうのを自分の中で持っておくことなのかなと思います。

そこがしっかりないと、せっかくお金を入れたのにすごく減っていて残念になったりとか、何か変化があるとものすごく心が動かされるということになると思うんですけど、そもそもなんで投資をしたのかしっかりしていれば動じないというか、しっかりしていられると思うんですよ。

なので、その目的をしっかり持っておくことが大事かなと思います。

IPOをゴールにしないでほしい──上場後に待つ現実

石橋:
ありがとうございます。最後に1つ、これを見ていただいている方の中にはこれから起業される方とか、今現時点で起業されている方も多くいらっしゃると思いますので、その投資と運用という視座から1つ関さんにメッセージをいただければと思うんですけれども、お願いしてもよろしいでしょうか?

関:
作ろうとしている未来の実現に向けて、IPOをゴールにしないでくださいというのをお伝えしたいと思っています。

私自身もIPO準備に関わっていろいろやってきて、本当にIPO直前まで経験したんですけれど、その準備の大切さや達成の困難は、人一倍理解しているつもりではあります。

ただ、IPOの本質は資金調達で、その後の企業成長のためのイベントなのではないかと思っています。

上場すると会社に対する周囲の反応が変わります。スタートアップの段階では、VCの私たちも当然投資先に関してはものすごくご支援したいと思ってますけれど、上場後に入ってくる株主にとっては、4,000社あるうちの日本株の1銘柄ですよね、という話になります。

会社名で呼ばれずに4桁の証券コードで呼ばれる、あとは銘柄って呼ばれたりする。そういった状況になります。

当然市場が開いていれば売買できるので、ある意味いつでも手放せるし、いつでも買える。そういう状態になるのかなと思っています。

あとは機関投資家と呼ばれる人たちもいますし、それから個人投資家という人たちもたくさん入ってきます。株主の属性も非常に様々になります。

ときには事業とかビジョンが伝わらない株主さんというのもやっぱり出てくると思います。ときには耳の痛いことも言われるし、説明コストは当然上がります。

そういった状態になる中でIPOをゴールにしていくと、少し事業が厳しいときとか、新しいチャレンジをしようとするときは非常に辛い反応が返ってきたりします。

そうはならないように、「上場は通過点だ」とか「上場を踏まえて一層自分が目指す世界の実現を加速させるんだ」そういう思いをしっかり持って取り組んでいただきたいなと思っています。

石橋:
ありがとうございます。もちろん見ていただいているスタートアップの方はIPOが全てではないかもしれないですが、そこも志していらっしゃる方、目標とされていらっしゃる方もいらっしゃるかなとは思いますので、そういった文脈でお話を聞いてみたい方は、ぜひレオス・キャピタルパートナーズや関さんにご連絡いただければと思っております。

改めて関さん、今回も全3回にわたりご出演いただきましてありがとうございます。

関:
ありがとうございます。