サイバーエージェントから独立!筆頭女性ベンチャーキャピタリスト登場!|スタートアップ投資TV

○佐藤真希子 株式会社iSGSインベストメントワークス-取締役/代表パートナー
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2000年、株式会社サイバーエージェント入社(新卒一期生)。同社インターネット広告事業本部に配属。2002年に同社ベストプレイヤー賞(MVP)を受賞。同社営業部門では初の女性マネージャーとなり、営業に加え採用・組織構築において同社の事業拡大に貢献。
2005年、株式会社ウェディングパーク出向。同社のビジネスモデル構築、営業部門の立ち上げ、及び新規事業の立案・実行を行う。
2006年、株式会社サイバーエージェント・ベンチャーズ出向。国内のシード・アーリーステージのベンチャー企業を対象とした投資事業に従事。
2016年6月、株式会社iSGSインベストメントワークスを設立、取締役 代表パートナーに就任(独立系ベンチャーキャピタルにおける日本初の女性パートナー)。

女子大生が偶然つかんだベンチャーへの扉

石橋:
はい、皆さんこんにちは。スタートアップ投資TV、Gazelle Capital株式会社の石橋です。

今回は改めまして、株式会社iSGSインベストメントワークス(iSGS)の代表パートナーである佐藤さんにご出演をいただきます。

佐藤:
よろしくお願いします。

石橋:
よろしくお願いいたします。いろいろとお話を伺っていきたいと思っております。

まずは改めてではあるんですけれども、見ていただいている皆さんに対して、佐藤さんがどういうお人柄というか、どういうご経歴で今iSGSさんの代表パートナーを務められていらっしゃるのか、いろいろお伺いしていければと思います。

もともと新卒のときは株式会社サイバーエージェントさんに、創業されて1~2年目ぐらいのときに新卒で入社されていらっしゃるんですよね?

佐藤:
もともと私は清泉女子大学の女子大生で、別にベンチャーに興味があったわけじゃないんですよ。今でいう新歓コンパというのがあって、たまたま某上場会社の社長さんがやっているサークルの飲み会に参加したんですよ。

新歓に参加したときに結構記憶に残っていたみたいで、1年後くらいにたまたま五反田の駅でバッタリ会ったんですよ。「おー久しぶり!」とか言って、「最近学生ベンチャー立ち上げたんだけど手伝わない?」とか言われて。

結構忙しかったので「忙しいんですよ」とか言って。「でも面白そうですよね」と言ったら、彼が「時間は作るものだから、面白いと思うんだったらチャレンジした方が良いんじゃない?」と言われたんですよ。

当時そのベンチャー企業が恵比寿のオフィスにあったんですけど、その半分が今LINEヤフー株式会社の川邊さんとかがいらっしゃる有限会社電脳隊で、こっち側に某学生ベンチャーがあって、そこに出入りしていたんですよ。

当時は1996年とかなので、結構面白いことをやっていて、クラブとかを貸し切って、中継で沖縄とか地方と繋いで同時中継とか、結構いろんな試みをやって、インターネットの営業とかをかじらせていただいたりして。

そういうので「学生でも、社会人と対等にお仕事ができるんだ」というのを知ったんですよね。

就職氷河期、女子大生が選んだ道

佐藤:
その後就職活動をしていたんですけど、私はチアリーダーをやっていたので、チアリーダーは仲間を信じてみんなと技を作り上げていく、結構チアリーディングのほうだったので、信頼関係でやるのがすごい楽しかったので、やっぱり仕事するからにはそういう仲間とみんなで前向きに何かに向かっていくみたいな会社が良かったんですよ。

1999年で超就職氷河期だったんですよ。めちゃめちゃ氷河期で、女子大生をどこも採用していなくて、銀行ぐらいしかないんですよ。

女子大とかだとキャビンアテンダントとかが人気職だったんですけど、全部採用がなくて。結構いろんな大企業を受けたんですけど、ことごとく落ちるわけですよ。

どうしようかなと思った時に、頭の良い子たちは情報をたくさん持っているんですよ。なので彼らに「すごい熱い想いで、めちゃくちゃ頑張っていて、急成長している超イケてる会社ないの?」と聞いたら、人材会社だったら今だとパーソルキャリア株式会社、当時は株式会社インテリジェンスだと。そこに行ってみたらギラギラしていて、行こうと思ったんですけど、最終面接でちょっと迷いが生じて落ちたんですよ。

「困ったな、どうしようかな」と思ったときに、パッと就職情報誌みたいなのを見たら、「インテリジェンス出身の起業家が作ったインターネット広告の会社」と書いてあって。

インターネット広告よくわかんないなと思ったんですけど、でもインテリジェンス出身の方がやってるんだったら雰囲気も似てるんだろうなと思って、表参道のオフィスに行って、3回くらい面接して内定という感じだったので、それで内定もらったのが1999年の春で、創業1年目。そのとき25人くらいで、内定者20人くらい出てたんですよ。

石橋:
新卒ですか?

佐藤:
はい。

社員25人から半年で70人増、94番目社員の激動

佐藤:
サイバーエージェントはすごい会社で、藤田さんもすごくて、25人しか社員がいなくてどうなるかわからないのに新卒で内定を出していて。

石橋:
しかも氷河期時代ですよね。

佐藤:
そうです。私が入社した2000年4月の1ヶ月前にマザーズに上場して、私が4月に入社したときは94番だったんですよ。

ということは半年で70人ぐらい増えた。

石橋:
ヤバっ。

佐藤:
そこから私たちが20何人か入って、毎月30人ぐらい増えていって、もうてんやわんやですよ。ITバブルも崩壊し、すごい大変な時代を営業として過ごしたという感じです。

石橋:
営業としてはトータル何年間くらいですか?

佐藤:
5年くらいいました。マネジメントも経験して、今はインターネット広告のマーケットは大きいですけど、当時は何にもないので、売り方もわからないし、誰も何も教えてくれないみたいな。

石橋:
お客さんすら知らない。

佐藤:
そうそう。「とりあえずホームページ作ったんだけど」みたいなところにクリック保証型の広告を打ってました。

石橋:
インターネット広告をやられてマネージャーとかもやられた上で、サイバーエージェントさんが買収された株式会社ウエディングパークさんに、2006年とかですかね?

佐藤:
そうですね。ウエディングパークは1年ちょっとだったんですよ。自分は94番に入って、その後500人とか組織が大きくなっていって、インターネット広告の数%を新卒だけで稼いでたりとかすると、市場を作ってる感とかやりがいがものすごくあったんですよね。

マネージャーもやってすごい面白かったんですけど、やっぱりもう1回そういう経験をしてみたかったんですよ。

子会社だったらそういうのできるかなと思って、子会社に行ったんですけど、やっぱりメディアはそんなにアグレッシブにビジネスを変えたりとか、新規事業をボンボン立ち上げたりとかできるわけじゃなくて。

いろいろとやらせていただいたんですけど、1年ぐらいで「もう1回チャレンジしよう」と思って、すごい悩んだんですよ。

上司の一言でベンチャーキャピタリストへ転身

佐藤:
そのときに、今でいう株式会社サイバー・バズという、この間上場した会社の髙村社長が私の直属の上司だったんですけど、彼が「佐藤のやりたいことを聞いてると、ベンチャーキャピタリストだったらできるんじゃない?」というのを言ってくれたんですよ。「何ですかその仕事?」みたいな。

そうしたら、XTech株式会社の西條さんがサイバーエージェントで立ち上げたから「西條のところ行ってみたら?」と言われたんです。

西條さんはもともと同じグループで営業もしていてよく知っていたので、「ちょっと話聞きたいんですけど」というので移動したという感じです。

石橋:
なるほど。今でいうとサイバーエージェントさんが創業間もない頃から始められて、トータルで何年間くらいベンチャーキャピタル(VC)としてはサイバーエージェントさんにいらっしゃった?

佐藤:
9年。9年国内の投資をやっていましたね。その間に子供も3人産んだりして。

石橋:
お子さんも産まれて9年、しかも新卒からということはトータルすると14~15年ですか?

佐藤:
そうですね。2015年に辞めたので。

同期VCの言葉が転機に「なんで出世しないの?」

石橋:
退職されてiSGSさんに創業されるわけですけど、そこのきっかけは最終的には何だったんですか?

佐藤:
私の同期でベンチャーキャピタリストの77VC会というのがあるんですよ。そのVCの仲間の元ベンチャーユナイテッド株式会社にいた丸山さんが同期なんですけど、一緒に飲んでいたときに「本当に佐藤は出世しないね。なんで?」と言われて。

石橋:
「9年間もやってるのに」みたいな。

佐藤:
そうそう。「え!?」とか言って、私はどっちかというと子育てもしていたし、時短とかで必死だったんですよね。起業家に向き合っているので。

シード投資ばっかりだったので、すごいコミットもしていたし、上に上がるとVCの仕事はリミテッドパートナー(LP)のお金集めのところとか、マネジメントとかも必要になってきて、そんな余裕はなかったんですよ。だから別にやりたいと思ってなかったし、昇進もしたいと思ってなかったしと言ったんですけど。

ふと我に返ったときに、株式会社グロービス・キャピタル・パートナーズの今野さんとかと同期でVC歴はほぼ変わらない、YJキャピタル株式会社の堀さんとかも同期で77VC会なんですけど、「あれ?堀さん社長だな」とか、「あれ?私9年間肩書きが何も変わってない!確かに!」と思ったときに、「何が違ったんだろう?」というのにちょっと気づいたというのが1つ。

そういう意味ではストレートにものを言ってくれる丸山さんに感謝してるところはあるんですよ。最初は腹が立ちましたけどね。

石橋:
確かに「なんで昇進してないの?」って。

佐藤:
「なんで?」と言われて、「いや、なんでと言われても」というので気づいた、それも含めて給料とかも含めて全然レイヤーが違ったという、肩書きもそうだけど。

その違いは何かというと、チャレンジしているか・していないか、外に飛び出したか・出していないかだな、というふうに気づいたんですよね。

女性VCのキャリアを確立するための決断

佐藤:
一方で女性起業家とかで、結構私は肩書きとか関係なく、女性VCで登壇できる人とかいないので、結構呼ばれるようになったんですよ。

そうなったときに、9年VCで女性でやっていて、こんなふうに筆頭みたいに呼んでいただくのに、このままで良いんだっけ?というのも結構あって。

女性キャピタリストも増えてきてる中で、一番古株と言われている人がこのままのキャリアだと、女性VCの日本でのキャリアは確立できないなというのも思ったんですよね。

ちょうど旦那も起業して2回ぐらい資金調達も終えて、ちょっと一息ついたというところもあって、ある日突然「辞めます」と言って。

やっぱり日本で女性で独立系のVCを自分で作って、投資活動を行っていこうと思って辞めたという感じですね。

石橋:
なるほど。大きい転換点というか、やっぱり周りの同年代のVCの方々からのある意味助言というか、ご意見もタイミングで上手くハマりながら独立されたという感じですね。

佐藤:
そうですね。私サイバーエージェントが大好きで、新卒1期生で本当に感謝してるんですよ。

みんな私のことを理解してくれていて、すごい心地がよかったんですね。だから大好きなんですけど、やっぱりポジションとか給料とかそういう欲が正直ないというのと、一方で子育てもしていたので、ちょっと負い目もあったりして。

みんなは100%起業家に向き合えているのに私はそれができていないみたいな負い目もあって、あまり自分から要求するとか、もっとこうしてくださいとかあまりなかったんですよ。結構女性はそうなりがちで、悪い言い方だとちょっと搾取されやすい。

ロイヤリティの高さが招く「搾取」への気づき

佐藤:
あとロイヤリティが高ければ高いほど「しょうがないよね?」みたいな感じで、男性に比べるとそうされやすいというのは確かにあるなと思って、ふとそういうアドバイスをもらったときに我に返った。結構自分から「やりたい!」という男性VCが多いんですけど、私はどっちかというときっかけをもらった。

ただ、やっぱり「独立します」と言っても大変じゃないですか、実績がとか。その辺はもうちょっと修行しておけば良かったと思うことはいっぱいあるんですよ。

もっとファンドマネジメントとか学んでおけば良かったなとか、LP営業とかこうしておけば良かったなとか。LP営業も肩書が効いてくる訳ですよ。

サイバーエージェント取締役とかやっていたら全然違うわけですよ。私は平ですから、その辺はもうちょっと貪欲にキャリアはやっておくべきだったなというのは、今思えばありますよ。だけど、楽しかったから良いかという。私は今幸せだから良いかという感じですね。

石橋:
ありがとうございます。

佐藤:
意外と女性は自分のキャリアに対して貪欲ではないという。みんな頑張りましょう。

石橋:
結果として国内の独立系のVCとしては、初の代表パートナーであるジェネラルパートナー(GP)として就任された佐藤さんが改めて立ち上げたiSGSさんについては、次の動画で詳しくお話いただきたいと思っておりますので、ぜひよろしくお願いいたします。

佐藤:
よろしくお願いします。

【iSGS】最強のVCを作る!!設立時の信念と未来への投資方針|スタートアップ投資TV

2016年1月3日、東新宿のファミレスで決めた「最強のVC」

石橋:
はい、皆さんこんにちは。スタートアップ投資TV、Gazelle Capital株式会社の石橋です。

今回は、前回に引き続き、iSGSインベストメントワークスから佐藤さんにご出演をいただきまして、iSGSさんでいいですね。

佐藤:
そうですね。

石橋:
今回のパートでは、前回お話いただいた国内の独立系VCとして女性初の代表パートナーとして佐藤さんが始められたiSGSさんが、どういうファンドなのかというところをいろいろお伺いしていければと思うんですが、もともと創業されたという表現が良いのかわからないですが、もともとはiSGとしてやられていたチームに佐藤さんが一緒にジョインしたみたいな感じで始められているんですよね?

佐藤:
そうですね。もともと私は株式会社サイバーエージェント・ベンチャーズ(現:株式会社サイバーエージェント・キャピタル)を辞めたタイミングでは、自分でやるというふうに決めて辞めたんですけど、ちょうどそのタイミングが、五嶋が辞めたタイミングと一緒だったんですよ。

どんなファンドを作りたいのかというのを情報交換させてもらっていた時に、やりたいことがすごい一緒だなというのはそもそもあったんですよ。

しかも五嶋と喋っていると、五嶋は株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)とか株式会社コロプラとか、いろんな実務の経験があるので、すごい勉強になるなというのをずっと思っていたんですよね。

私がやりたかったのは起業家にとっての最強の実務がわかるVCを作りたかったんですよ。最強の応援団を作りたかったとなったときに、五嶋さんの知識とかあったら最高だなと思っていたんですよね。

一方で五嶋さんも同じようなことを考えていて、実務の経験があって、起業家にとってわからない世界を実体験しているキャピタリストは誰かいるのかなと思ったときに、株式会社アイスタイルの最高財務責任者(CFO)をやっている菅原に会ったんですよね。

それで菅原とやりたいというので五嶋もコロプラを辞めて、アイスタイルにその案を持ち込んで、菅原もアイスタイルで投資をやっていたんですけど、独立系のVCのパートナーとして2人でやろうと動いていたんですね。

私も1人でファンドレイズしてLP営業とかをやっていたんですけど、どこまでいっても1人だとレバレッジが効かないなとか、そもそも途中ぐらいからファンドを作ることが目的になっていて、何をやりたかったんだっけ?みたいな。起業家もあるじゃないですか。俺起業したかったんだっけ?何したかったんだっけ?みたいな。

だから途中からファンドを作ることが目的になっている自分に気づいて、戻ったときに出資してくださると言っていた方たちに「1回全部考え直したい」と言って謝って、そもそもどういうことをやりたかったのかなというのを考え直したときに、先ほど言った通り最強のVCを作りたいとなったんですよね。

そのときに五嶋と菅原とまた改めて話したら、「だったら一緒にやった方が良くない?」というので、「じゃあ一緒にやりましょう」というのを決めたのが2016年1月3日だったかな?

東新宿のロイヤルホストだったかファミレスで3人で話して「じゃあやりましょう」と言って、やることになったんですよ。

そこから私に投資をしてくださると言っていた金融機関さんとかに「一緒にやることになりました」と言って、五嶋も五嶋で動いていたところもあったので、6月に会社を作ってファンドを作って、独立系のVCファンドとしてスタートしたのが2016年6月です。

25億円で65社投資、オールジャンル・オールステージの戦略

石橋:
1号ファンドはどのくらいの規模感で、何社くらい投資をしているんですか?

佐藤:
結構数が多くて、25億円弱くらいの1号ファンドなんですけど、全部で65社投資をしていて、今2号ファンドが1月からスタートしているんですけど、すでに8社投資をしているので、トータルだと70社を超えている感じの数になります。

うちのファンドの特徴は、基本的にオールジャンル・オールステージなので。

石橋:
オールステージなんですか?

佐藤:
そうなんですよ。だから、1号ファンドの中ではセカンダリーみたいな、他のVCさんの満期が来ちゃったので、譲渡を安くみたいな案件もあります。

理由はやっぱり、五嶋と菅原が新規株式公開(IPO)とかをやっているので、セカンダリーの案件を引き受けるときに上場が近くなってるじゃないですか。

そうすると、実務の証券会社との交渉をこうした方が良いとか、ここの証券会社はこういう傾向にあるからこういうふうなところに気をつけた方が良いとか、そういうのを菅原と五嶋がアドバイスできるんですよね。

だからセカンダリーで受けた起業家サイドもすごくハッピーだし、そういう案件も1号ファンドはありました。

石橋:
そういったプレイもできるのは、最強の応援団ならではというか、体現している感じがしますね。

佐藤:
そうですね。だからオールジャンル・オールステージというふうに言っています。

石橋:
リード・フォローとか、そういう観点は何かこだわりはあるんですか?

佐藤:
特にこだわりはないんですけど、そうは言ってもシードが多いので、シードとかは意外と我々とエンジェル投資家さんとかが入るケースとかも多いし、もうちょっとシリーズAぐらいになってくると、我々はフォロワーとして、リードを大きく出されるところのフォローとして入るケースもあるし、様々なんですけど。

3人で全投資先をフォロー、24時間365日体制の支援

佐藤:
どっちかというと、うちのファンドは起業家をフォローする体制が担当制ではなくて、最強の応援団になりたいので3人でフォローする。

最近、1人安喜というベンチャーユナイテッドにいた女性のキャピタリストがジョインしてくれたので、4人でフォローするという。

石橋:
担当を分けることなく?

佐藤:
そうなんです。そういう意味では24時間365日、五嶋も菅原も比較的不眠症なので、夜中起きてるんですよね。

起業家は気になったりとかすると、夜中に結構メッセージをいただくんですけど、私は子供と一緒に寝落ちしているんですけど、菅原と五嶋で会話がバーっと進んでいて、朝起きると「あー」みたいなこととか。

そこでそういうレスポンスができるというのは、やっぱりチームでフォローしているからこその魅力というか、強みかなというのは思っていて。

石橋:
約70社の投資先がある中で、これは最低限やっているみたいなパッケージみたいな支援の方法は何かあったりするんですか?

佐藤:
いろんなVCさんがいて、投資先に対してPRの支援しますとか、人材の採用のお手伝いしますとか、いろいろとあると思うんですけど、我々は最高の人脈をご紹介できるというところが強みだと思っていて。

PRもデジタルマーケティングも日々刻々と変わるじゃないですか。結局欲しい人材もどういう人材が今世の中にいるのかとかも変わっていくので、どっちかというと我々は自社で保有することではなくて、外の最先端のプロを引き合わせして、そっちから注入していただいたりアドバイスしていただいたりすることの方が多いかもしれないですね。

なのでパッケージは特にないという感じですね。

「子供に胸を張って紹介できるサービス」にしか投資しない

石橋:
佐藤さんとして、特にこういう起業家の方に会いたいとか、こういうマーケットは可能性があるんじゃないかみたいな、そういったところは何かお持ちですか?

佐藤:
あまりないんですよね。いろんな呼び方でSaaSとかDtoCとかなんですけど、呼び名は変われど2000年からインターネットビジネスを見ている私からすると、呼び方が違うだけでお金の取り方は変わってないじゃないですか。

確かにDX(デジタルトランスフォーメーション)とか、そういうのがあるんですけど、それはインターネットができたタイミングからずっと言われ続けていることで、アナログなものがインターネット社会になっていくと変わっていくよね、それは変わるでしょという。

起業家の本質というのは、すごい困っている人とか社会課題とか、いろんな課題が大きければ大きいほど、それを解決するのは大変だけど、解決すると世の中ハッピーになるわけじゃないですか。

やっぱり小さい負を解決することもすごく大事だと思うんだけど、どっちかというと大きな社会課題とかに情熱を持って取り組んでいる起業家と会いたいなと思っているんです。

いろんな思いで起業をされていても良いんですけど、生活者とかBtoBのSaaSとかでも、そこで働いている人たちがハッピーになるようなものとかに興味がすごくあるんですよ。

だからSaaSだから興味があるとか、そういうのは基本的に私の中には全くないです。

1つ私がポリシーとしてあるのは、私は子供が3人いて、子供が生まれてから私がVCをやっている意味はなんだろうと考えたときに、やっぱり子供たちの未来を良くするためと思っているので、EdTechとかはすごく興味があるし、どんなにお金儲けができたとしても、子供たちにとって胸を張って「これママが支援した起業家とサービスだよ」と言えないサービスには私は絶対に投資をしないんですよ。

だから私は嫌いとかじゃなくて、単なる課金系のゲームとかは、子供にやらせたくないなと思ったりするので、私は投資しなくて良いかなと思っていますね。

石橋:
なるほど。

佐藤:
ただ、五嶋はエンターテインメントが強いし、やっぱDeNAで株式会社横浜ベイスターズの買収とかもやっていたし、得意領域があって。今の話は、iSGSというより私が、という感じですね。

起業家へのメッセージ:突撃すれば返信が来ることも

石橋:
ありがとうございます。ちなみに佐藤さんに投資検討とか壁打ちしてもらいたいなと思ったら、起業家の方は何から連絡するのが一番良いですか?

佐藤:
うちメールとか一切公開してないんですよ。Twitterとかで最近いただくんですけど、なかなかレスができないというのが正直なところで、ごめんなさい。

石橋:
場合によっては突撃すれば返信が来ることもある?

佐藤:
はい。

石橋:
了解しました。概要欄の方にTwitterのURLも載せていただきますので、ぜひ佐藤さんに話を聞いてもらいたいという方は、返信が来ないかもしれないけど突撃をぜひしてみてください。

女性起業家の未来!!業界のこれからの課題は?!|スタートアップ投資TV

結果的に4分の1が女性起業家に──バイアスのない投資方針

石橋:
はい、皆さんこんにちは。スタートアップ投資TV、Gazelle Capital株式会社の石橋です。

今回も第3回目ですね、iSGSインベストメントワークスから代表パートナーの佐藤さんにご出演をいただきましてやっていきたいと思います。

今回のテーマとしては、スタートアップと女性についてをテーマに、独立系のVCの代表パートナーとしては国内で唯一かつ、iSGSさんの過去の約70社の投資先のうち約4分の1が女性の起業家の方に投資をしていらっしゃるということで。

僕も他のVCさんからお話は伺ってはいるんですけど、そこまで女性の起業家の方にコミットメントを出されているVCさんは、やっぱり少ないのかなと思っているので、意識的に女性の方に投資をされているみたいな方針でやっていらっしゃったんですか?

佐藤:
第2回でも話したんですけど、オールジャンル・オールステージなので、基本的にバイアスは全くないんですよ。なんですけど、独立してからいろんな女性起業家支援とかのアクセラレーションプログラムとかの審査員をやらせていただいたり、まず私自身が接点が多いということは1つ。

あとは女性の起業家だと女性のマーケットをやっていることが多いので、そうするとご紹介もすごい多いというのが私自身のことですね。

一方で五嶋はDeNA時代に南場さんの直下で社長室をやっていたので、女性起業家のいろんな特性も結構理解していて、すごくフラットなある意味おじさんなので、安心感があるというところですね。

菅原はもうちょっとおじさんで、菅原はアイスタイルのCFOをやっていて、やっぱりアイスタイルは@cosme、化粧品のマーケットをずっと見ているというところで、アジアも含めて女性のマーケットに関してかなり詳しいんですね。

そこへの理解があるとか、そういうことで結果的に増えたんだなというふうに思ってます。

石橋:
たまに聞く話として、やっぱり女性の起業家だと資金調達がしにくいとか、苦労することが多いよねみたいなことを聞いているんですけれども。

どちらかというと他のVCさんが女性起業家にバイアスをかけすぎていて、女性のマーケットにものすごく明るい菅原さんがいらっしゃって、南場さんと一緒に働かれていた五嶋さんもいらっしゃって、バイアスの少ないGP陣に、そもそも佐藤さんという女性に対してのチャネルも広い方がいて、3人でやっているからこそ、相対的に性別とかを意識していなくても、結果そうなっているというだけなんですね。

佐藤:
そうですね。6月1日に安喜理紗が入ってくれたんですけど、そうすると男性2人女性2人になって、半分半分なんですよ。

安喜は20代なので、私は40代ですね。五嶋も40代、菅原は50代に突入したのかな。

そういう意味では、年齢のグラデーションも安喜が参画してくれてグッと広がったのは、我々にとってもポジティブかなとすごく思っています。

女性起業家が陥りがちな「控えめな事業計画」の罠

石橋:
女性で起業するからこそこういう壁にぶつかりがちだよね、みたいなものは何か現実問題にあったりするんですか?

佐藤:
よく思うのは、女性は控えめだなと思うことがあって。私たちVCはやっぱり夢に乗っかるので、その夢をどれだけ大きなスケールで描いているかというのはすごく大事な要素だと思っていて。

そのときに、教育の良くないところだと思うんですけど、女性は小さいうちから「嘘つきになっちゃダメよ」とか、着実にステップを踏んでいくみたいな、比較的そういう教育を受けてきた人が多くて。

別に嘘ではないんだけど、こういうふうにやりたい、なりたいというところと現実のギャップがあると、「私はすごい悪いことを言っているんじゃないか」みたいな、結構なりがちなんですよ。だから銀行とかに出すような固い事業計画を作っていることが多いんです。だけど、私たちは夢を知りたいわけじゃないですか。

石橋:
良い意味で真面目というか。

佐藤:
良い意味で真面目。世界で女性のファンドマネージャーのほうがパフォーマンスが良いというのも出てるし、女性起業家のほうがリターンでいうと大きいというのもあるんですよ。

子供を見ていて思うのは、男の子はいきなり「俺は○○になる」とか「俺ここから飛べる」とか言うじゃないですか。女の子は「ここから行けたんだからこっちも行けるね」とか言うんですけど、全然考え方が違うんですよ。

でも最近の若い方達というのは、あまりそういうのも関係ないので、今の若い20代とかの女性の起業家というのは全然ダイバーシティだし、自分が女性であることも関係なくプレゼンテーションされるし、そういうのに慣れているから、ちょっと違うかなと思っていて。

そこはすごく可能性があるなというふうに思っているんですけど、大体30代とかの女性起業家だと、確実な路線というのが多いですよね。

出産・育児は組織成長のチャンス──ライフプランと経営の両立

石橋:
女性としてでいうと、場合によっては出産を伴うケースももちろんあるわけじゃないですか。ライフプランをひっくるめながら会社として成長していくためには、こういうところには配慮しておくと良いんじゃなかろうか、みたいなことは何かあるんでしょうか?

佐藤:
iSGSは3名とも出産とか結婚とか全然何ら問題もない。仮に投資検討させていただくときに妊娠されていたとしても、全くそこは関係ないです。

それを気にする方も、投資家の中でいらっしゃるのは事実だと思うんですよ。だけど起業家のほうが、お子さんが生まれて会社に連れてきて両立するのは、すごいサラリーマンよりもやりやすいのは知っているし、子供がいるから営業の電話ができないというのは、そういうブースを持てばいいし、いろんなサービスがいっぱいありますよね。

そこは何ら問題なく、むしろ起業家のほうがやりやすいんじゃないのと思っているのと、結構見ていて思うのは、そうはいってもつわりがきつかったりとか、結構皆さん頑張るのですぐ復帰されることが多いんですけど、社長がいない間は社員がすごい燃えることが多くて。

意外とそういうふうに、ちょっと社長がいない期間というのがあった方が、社員の成長みたいなのが如実にわかったりとかするので、そういうのも全てマイナスに捉えないでポジティブに捉えると、組織成長のためにも必要なことだし。

シリコンバレーでさえ残るバイアス──業界の成熟が必要

佐藤:
ただシリコンバレーでも女性VCは少なくて、シリコンバレーでさえも女性起業家に対するバイアスだったりとかもあると言われているから、女性の起業家とお話していると、すごい悔しい思いをしたという方たちも多いし、投資する我々もそこは意識して変えていかなきゃいけないし、もうちょっと我々の業界も成熟していく必要性があるなというのはすごく感じている。

石橋:
僕ら自身も知らないうちにバイアスがかかっちゃっているだろうなとは思うので。

佐藤:
でも石橋さんはお若いし、あんまりそういうのないんじゃないですか?

石橋:
ないんだと思いたいですね。

佐藤:
母親が専業主婦で育っている世代ではだんだんなくなってきていて、共働きが当たり前で、男性だからなんとかという世代でもなくなってきていると思うので、20代の起業家とお話していてもみんな英語喋るのは当たり前だし、そこは可能性でしかないなと思います。

女性起業家という言葉もなくしたいんですよね。だって起業家じゃないですか。

確かに女性起業家というふうにやった方が、メディアに取り上げられたりとかするチャンスは増えるので、創業して間もないときとかは、そういうチャンスは使った方が良いというのは言っているんですけど。

私が投資させていただいた女性の上場会社の社長になられた起業家から、「私は女性に投資するファンドからは投資してもらいたいとは思わないし、私は起業家だし、そろそろ女性起業家として表彰を受けるとかそういうステージは卒業したいから、これからは起業家としてだったら喜んでお受けするけど、女性起業家としては出たくない」というのを言われたときに、その通りだなと。

だから女性起業家とか女性VCとか、うまく使わせていただいてるところは多いんですけど、早くなくしたいですよね。

「女性起業家」ではなく「起業家」として

石橋:
ありがとうございます。ぜひ男性でも女性でも構わないと思うので、起業家の方は返信こないかもしれないですけど、TwitterとかFacebookから佐藤さんにご連絡いただけると良いのかなと思いますので、ぜひ引き続きよろしくお願いします。

佐藤:
よろしくお願いします。