【Dawn Capital】会計士からVCへ!?VCを目指した理由とは|スタートアップ投資TV

◯山崎 大世
Twitter▶︎  / taisei_yamazaki  
2016年3月慶応義塾大学卒業
2016年4月有限責任あずさ監査法人入社
各業界のプロセスとビジネスモデルを踏まえた監査手続の構築と、会計処理や業務プロセスの改善・提案
入社1年目から監査と並行して活動していたリクルートプロジェクトでは、入社2年目に50名規模のリーダーとして、チームマネジメントを経験。事業経験を得つつ、多くのビジネスモデルを把握し、スタートアップエコシステムへの貢献をしたいという思いから、事業会社VCを模索する中、株式会社アカツキHeart Driven FundにJoin

2020年1月入社以降、Heart Driven Fundでは、シニアアソシエイトとして案件ソーシング、投資意思決定のためのデューデリジェンス、契約締結時の契約内容の交渉、投資後の経理支援やファイナンス支援、人材を繋ぐ支援など積極的に実施

2022年2月より、Heart Driven Fundを前身として新ファンドDawn Capitalを組成。

公認会計士試験合格から監査法人へ

石橋:
はい、皆さんこんにちは。スタートアップ投資TV、Gazelle Capital株式会社の石橋です。

今回、Dawn Capital ディレクターの山崎さんにお越しをいただいておりますので、山崎さん今回からよろしくお願いいたします。

山崎:
よろしくお願いします。

石橋:
もともと僕自身はDawn Capitalの前身である、Heart Driven Fund時代からお付き合いがあるのですが、見ていただいている方の中には、そもそもHeart Driven Fundを知らないとか、山崎さんってだれ?みたいなところから始まっていくのかなと思っています。

まずはどういうキャリアでDawn Capitalにいらっしゃるのかをお伺いしていければと思うんですけど、もともと学生時代からそういう金融とか投資とか会計とか、そういう分野で勉強とかをしていらっしゃったんですか?

山崎:
そうですね。私の経歴をお伝えすると、まず大学3年生時代に公認会計士の試験に合格をしています。

公認会計士の試験の合格を目指したのも、漠然とやりたいことはないんだけども経済とか投資とか金融とかに近しい領域で働きたいというところは思惑としてあって。

そのためにできることって何だろうというときに、とりあえず勉強しとけばいいかというところで、弁護士でもなくとりあえず公認会計士を目指せばそれに近づくんだというところで、何も知らない学生が頑張ってやりましたというところが公認会計士の合格だったというところです。

そういう経験が学生時代にあって、そこから有限責任 あずさ監査法人というところに入社をしたというところですね。

石橋:
遠からずも近からずみたいな業界だとは思うんですけど、その後はどういうキャリアステップになっていくんですか?

あずさ監査法人での3年半──監査と採用プロジェクトの二刀流

山崎:
あずさ監査法人に合計で3年半働いていまして、そこでやったことは、上場企業の監査というところもそうですし、新規株式公開(IPO)直後ぐらいの大きさの監査もやりましたし、上場していない、いわゆる非公開企業、未公開企業というところの監査もさせてもらっていたというところで。

本当に幅広い領域で規模感も大から小までというところで、幅広く監査をさせてもらっているところが3年半の経験値としてありました。

それとは別で全社単位での採用プロジェクトみたいなところもやっていて、監査というのは結構1年ごとにずっと定期的に繰り返される作業をやるというところがルーティンワークとしてあるんですけど、プラスアルファで特別プロジェクトとして、全社プロジェクトで採用をどう取っていくかみたいなプロジェクトも2つやっていた時期がちょうどその3年半でして。

監査の方でいわゆる数字をどう見ていくかとか、事業をどう理解していくかってところを学ぶというのにまさに絶好の場所だったかなと思っています。

そこにプラスして、人事の方でリクルートプロジェクトというところが、いわゆる事業会社っぽい瞬間というのはまさにそこであって。迫られた1年間の中でどう成果を出していくか、採用人数を増やしていくかというところをゴールから逆算していくというところのマインドが、そのプロジェクトによって醸成されたというところが、この3年半の過ごし方で特に印象的な2つのキャリアだったかなと思っています。

事業サイドと第三者視点の両立を求めてVCへ

石橋:
そこから3年半あずさ監査法人さんにいらっしゃった中で、次はいきなり株式会社アカツキさんというか、コーポレートベンチャーキャピタル(CVC)とかベンチャーキャピタル(VC)になっていくんですか?どういうステップになるんですか?

山崎:
まさに今おっしゃっていた通りで、3年半勤めた後、その直後からすぐにアカツキのHeart Driven Fundにジョインすることになっているので、結構ジャンプしました。

石橋:
いきなりVCにフォーカスが始まると思うんですけど、どういう流れだったんですか?

山崎:
これは急にそれが決まったというよりは、転職する1年くらい前から次のキャリアについてはずっと考えていた時期がありまして。

そこでちょうど出てきたのが先ほど言っていた、人事がリクルート側のプロジェクトというところが出てきていて、その体験というのが非常に面白かったんですね。

事業サイドに近いところがあって、その監査というところがルーティンワーク、もちろん必要なものだと思っているんですけれども、いわゆるこの事業っぽいことについて忘れられない体験が続いてしまっていて、恋しくなっていた時期があって。

そうなってくると、転職するにおいても事業サイドに近いところに行きたいなという思いがありました。

それプラス、監査法人というのは第三者的にいろんな会社を無数に見れるという良さがあった、これは引き続き享受したいなという思いがあったので、そうするとどこだろうなみたいな。

事業サイドかつ自分も結構直接的に関われるというと、スタートアップとか面白そうだなというイメージになってくる。

プラス、第三者的に見れる場所ってどこだろうというのを掛け算すると、結構VCのキャリアってありかもしれないというところが出てきて、そこからVCさんをいろいろ調べていくところが始まります。

その後、調べている中でたまたまLinkedIn経由でお声掛けをいただいたのがアカツキのHeart Driven Fundというところで。

ここも一応悩むところはありまして、独立系かCVC系かというところの話もあると思うんですけれども、自分的には過去の経験的に事業サイドっぽいこともやりたいという思いがあったので、いきなり独立系というと自分の考えとちょっと乖離してしまうんじゃないかという思いが少しあって。

ということであれば、アカツキという事業会社に属しつつ、VCっぽい投資活動ができる方が現状の自分にとってはいいキャリアなんじゃないかなという考えで、アカツキのHeart Driven Fundにジョインしたという流れになっています。

Heart Driven Fund時代──札幌での3ヶ月住み込み経理立て直し

石橋:
なるほどです。Heart Driven Fundさんの一番最初からいらっしゃるみたいな感じなんですか?どのタイミングからジョインされていらっしゃるんですか?

山崎:
正式には2018年10月ぐらいからHeart Driven Fundが組成されて社内にできました。僕がジョインしたのが2020年1月なので、1年ちょいぐらい経っている時期にジョインした形になっています。

石橋:
結果的にはCVCに転職をされていらっしゃって、そこから得たいものであるとか、もともとの想定と結構違ったりはしたんですか?わりと想像通りだったりしたんですか?

山崎:
両方あるとは思っております。プラス、想像以上に得られるものもあるなというところもあるので、そこは今お伝えした通りかなと思っています。

石橋:
Heart Driven Fundさん時代の中で、VCへの思い入れであったりとか、やりがいみたいなところで感じている部分はあったりするんですか?

山崎:
VCとしてHeart Driven Fundをどう捉えるかというところで考えると、事業を自分たちごとに考えるみたいなところがHeart Driven Fundメンバーは非常に強いなと思っていて。

なぜかというと、Heart Driven Fundができたタイミングのアカツキの創業者の塩田というところだったりとか、同じメンバーの石倉、熊谷というところが起業を経験してきているメンバーというところがありますので。

いわゆる金融金融しているVCというよりは、事業を一緒にやっていく1つの団体だよねみたいな、たまたまそこが投資機能を持っているよねという考え方でやっているので。

VCとしての捉え方としては、事業をどう一緒に作っていくかというところ、そこにたまたま金融とかファイナンスの組織や機能を持っている人たちが集まってきているという形になっていて。

なので、今そこらへんの機能を持っているファンドとしてVCは今後どうやっていくかというのは、僕自身としても事業に引き続き興味はあるというところもありますし、VCとしてHeart Driven Fundのこの形態というのが起業家にとってもっと必要な団体になるべきだろうというところも考えているので。

この両軸というのは今自分自身もそうですし、ファンド全体としても考えていることだったりします。

石橋:
この約2年間くらいで、すごく象徴的というか、印象的だったお話とかってあるんですか?

山崎:
僕のバックグラウンドが経理だったりとか会計、ファイナンスだったりするので、一番多いのは経理、ファイナンス面というところが多いなと思っていて。

投資先さんで株式会社LIFE CREATE(現:株式会社LOIVE)という会社さんがあるんですけれども、北海道の札幌に本社がありまして、そこの経理体制というところがタイミング的に少し荒れている時期がありまして。

そこに、2020年1月に入社してから3ヶ月間札幌に住み込みで経理体制の立て直しをするという経験をしたのは、かなり印象的だったところはあります。

おかげさまで経理の立て直しのイメージというのが自分自身の能力に繋がりましたし、というところはあるので、いろんな意味で印象深い案件だったりはしましたね。

Dawn Capitalでも引き継ぐ「事業を一緒に作る」姿勢

石橋:
今回、Dawn Capitalとして進めていただいているわけですけれども、引き続きDawn Capitalでもしっかりやっていこうみたいなところではある感じなんですか?

山崎:
まさにおっしゃる通りでして、起業家のできるところとか足りないところというのを補うために僕ら投資家とか株主がいるって思っているので、そこらへんは引き続きHeart Driven Fundの理念とか概念と一緒で、Dawn Capitalというのはやっていこうと考えています。

石橋:
改めて今回は山崎さんがどういう人なのかというところを皆さんに聞いていただけたかと思いますが、次回はその山崎さんがディレクターとして活躍していらっしゃるDawn Capitalさんについてお伺いをしていこうと思っておりますので、山崎さん、引き続きよろしくお願いします。

山崎:
はい、お願いします。

【Dawn Capital】Dawn Capitalの投資方針は!?シナジーの重要性とは!?|スタートアップ投資TV

エンタメ×toCに特化した50億円ファンド

石橋:
はい、皆さんこんにちは。スタートアップ投資TV、Gazelle Capital株式会社の石橋です。

今回は、前回に引き続き、Dawn Capital ディレクターの山崎さんにご出演をいただいておりますので、山崎さん今回もよろしくお願いいたします。

山崎:
よろしくお願いします。

石橋:
前回、山崎さんがどういう略歴で今のDawn Capitalのディレクターとしてご活躍しているかまでお伺いしました。具体的にHeart Driven Fund時代とDawn Capitalの今後の投資方針などをいろいろとお伺いしていければと思います。

改めてファンドの概要、大枠みたいなところでいうとどういう規模感だったりとか、どういう領域とかラウンドとかの投資をするようなファンドなんでしょうか?

山崎:
Dawn CapitalはHeart Driven Fund時代から大枠は変わらないというところが、まずメッセージ性としては伝えられるかなと思っています。

Dawn Capitalというのは50億円ファンドで新たに組成されたCVCファンドになっております。

投資領域としてはアカツキに近い文脈というところが我々の意識しているところだったりするので、それを抽象化するとどういうことかというと、エンタメ×toCというところが我々のキーワードに近いかなと思っておりまして、その投資領域に近いところを投資していこうというところになっています。

具体的にはそのキーワード2つのうちどちらか1つが入っていれば基本的には投資領域として考えやすいと思っているので、我々のポートフォリオを見ていただくと結構いろんなところに投資しているとは思うんですけれども、大体がそのキーワードの2つもしくはどっちか1つがかかっているとご認識いただけると、僕らがどういうところに投資をしているかというのは分かるかなと思っております。

CVCでも「純投資」を最優先、シナジーは二の次

石橋:
CVCファンドになられたことで、いわゆるシナジーと純投資みたいなところだと、やっぱりシナジーがないとなかなか投資できないみたいなことがあったりするんですか?

山崎:
ここもよく投資面談をしながら聞かれることだったりするんですけど、我々としてはシナジーという言葉はほぼ面談の中で出さないということ、つまりほぼ意識していないということになっています。

基本的に純投資としてどういうリターンが見込めるかとか、どういう人と一緒に走りたいかという、いわゆる独立系VCと同じ目線感で検討させていただいて、プラスアルファ、せっかくアカツキという親会社があるんだから、そこでシナジーが出ればいいよねぐらいの感覚で捉えているだけですので、まず第一にはどうやって純投資としてこの投資が成り立つのかどうかというところを検討しているという形になっています。

シリーズAが中心、シードからプレIPOまで全ラウンド対応

石橋:
その上でどういうラウンドであるとか、どういう規模感のスタートアップの方に対するシーンが多かったりするんでしょうか?

山崎:
シリーズAというのが、一番ボリュームゾーンで投資が多くなっているかなと思っています。

シリーズAから前後するところも我々としてはカバーしておりまして、プレA・シードというところも投資をしますし、逆に言うと後ろのラウンド、シリーズB・Cだったりとか、プレIPOぐらいまでタッチするケースというのはあるので、本当にオールラウンドで全ての投資案件は1回全部聞きますという形でやってます。

石橋:
オールラウンドだと金額感とか1回の投資バジェットのイメージはなかなかご説明しにくいかもしれないんですけど、大体こういうケースが多いかなとか、いわゆるリードの投資、フォローの投資みたいな形でいうとどっちが多いとかってあるんですか?

山崎:
大体リードかフォローかでいうと半々ぐらいなイメージが多いかなと思っていて、やはりシリーズAが一番多いのでシリーズAを参考にしてお伝えをすると、リードだと大体1億円ぐらいの目安で投資をさせていただくことが多いです。

フォローの場合だと大体5,000万とかを目安に投資をさせていただくケースが多くなっているので、イメージ感としてはそこからプレAだと8掛けだったりとか、シードだともうちょっと小さい額のイメージ感だと思うんですけど、基準はそのシリーズAの1億と5,000万という金額感がベースになっていると思っています。

検討期間は最短1ヶ月、最長でも3ヶ月以内に結論

石橋:
大体、検討プロセスはどのぐらいかかるイメージなんでしょうか?

山崎:
早くて1ヶ月ぐらいで決めきるところもありますし、じっくり検討したいときもありますので、やはり2.5ヶ月とかはマックスかかってしまうことがあります。

必ず3ヶ月以内には結論を出しきろうという取り組みというか、社内では考えてやっているので、基本マックス3ヶ月、早いタイミングで1~2.5ヶ月というのが結構ベースに考えとしては持っている形です。

基本はハンズイフ、起業家の要望に応じて柔軟に支援

石橋:
実際に山崎さんが投資先の現場に行かれて、立て直しというか整理をしていかれたみたいなお話を伺いましたが、わりとハンズオン気味に支援されることがほとんどなんですか?

山崎:
投資先による部分が多いというのがお答えでして、基本我々としてはハンズイフみたいなイメージ感が強いかなと思っています。

起業家さんから「こういう部分だけ入ってほしい」という要望があれば、いち早く入っていくというところはやります。むしろ、順調に成長されているところで僕らが逆にお伝えすることで変な方向性に行くというケースがあるのであれば、そこに関しては僕らはあえて入らない方がいいというところもありますので、その強弱をしっかりつけているというところは言えることかなと思っています。

アカツキの強みを活かしたPR支援とセキュリティ支援

石橋:
アカツキさんを活かした支援みたいなところで、いい事例みたいなところで何かお持ちだったりするんですか?

山崎:
まさにPRというところとエンジニアのセキュリティ部分だったりというところは特徴的だなというところで、今2つ挙げさせてもらいました。

基本的にPRというところは我々がtoC向けにマーケティングをしてきたというところもありますので、どういうふうに見せていくかだったりとか、その人材をアカツキ本体にいるので、そことコラボさせることによって、どういう文脈でプレスリリースを打つか、どういうふうにこの媒体に載せていくかという媒体とのリレーションを持っているメンバーも社内にいるので。

そこら辺を起業家の方と結びつけてより認知をしてもらうだったりとか、こういう認知のほうが今の文脈的には知られるケースが多いよねというところをアドバイスさせていただくケースがあるというところです。

あとはセキュリティ部分でお伝えをしたのは、結構大きいサービスだったりはしたんですけれども、そのサービスがセキュリティ的にオッケーなのかどうかというのは大きくなればなるほど顕在化するリスクだと思っているので、

その部分については、アカツキで言うと「ドラゴンボールZ ドッカンバトル」というアプリがグローバルでめちゃくちゃ流行っていたときに、グローバルからセキュリティ系への攻撃がすごく多くなった時期があったんですね。

そこで実際にブロックしていたCTUメンバーだったりとかその周辺のメンバーというのもいるので、そこもコラボさせてこういう観点で改善をしていった方がいいとかというのは、ミーティングを組んで実際にお伝えしているケースがあったりします。

ナナメウエ、ベンナーズなど、すでに複数の投資を実行

石橋:
ちなみに、Dawn Capitalさんとしてはリブランディングをされて、ファンドとして形式が変わる中で、大枠はもともと前身のHeart Driven Fundさんとそこまで変わらないというお話でしたが、すでに投資先でお話いただける象徴的な事例であるとか具体例ってお持ちなんですか?

山崎:
すでに投資をさせていただいているところで言うと、株式会社ナナメウエさんだったりとか、あとは福岡のスタートアップで頑張っている株式会社ベンナーズさんという会社だったり、この辺はすでに投資を実行させていただいておりまして、結構アカツキ+Dawn Capitalらしい投資かなというふうに思っています。

石橋:
ちなみにベンナーズさんという会社を初めてお伺いしたんですけど、どんなスタートアップの方なんですか?

山崎:
DtoCでやっている未利用魚という、大体お魚は収穫されたときに傷がついていると物流に流すことができないんですね。それで捨てられてしまうところを、ただ味としてはすごいおいしいものだったりするので、そこをDtoCの材料として届ける原料にしようというところで、DtoCとしての文脈もありつつ、SDGsの文脈もあるというところ。

これを本気で成し遂げようとしている経営者の方が、ベンナーズという企業をやられているというところですね。

石橋:
まさにシードからというところですね。

山崎:
シードから投資をさせていただいて、つい最近投資をさせていただきました。

投資判断の決め手は「事業・マーケット・経営者」の3要素

石橋:
最終的なシードでの起業家の方への決め手になるところは、Dawn Capitalさんとしてはどういうところを一番大事にしていますか?

山崎:
3つの要素があるかなと思っていて、まず1つが事業というところと、もう1つがマーケットというところ、もう1つが経営者というところがあって、この3点のそれぞれの滑らかさだったりとか親和性というところをすごく意識するようにしています。

最終的にはこの3つが僕らの中で腹落ちをするというところが、最後の決め手になるかなと思っています。

ベンナーズさんで言うと、まず経営者というのは素晴らしくやり切る力があるという評価がありました。そして事業も、DtoCというところが我々が投資をしている実績がありますので、アドバイスすることでグロースのイメージとかが湧くかもしれないというところがありました。

最後にマーケットというところも、SDGsの文脈だったりとかというのは切り離せない部分だったりするときに、この大きいトレンドに乗っていくDtoCとしてこの経営者がやっているというところを考えたら、これはご支援しておいた方がいいかもねという中で意思決定が決まった形になっています。

Heart Driven Fund時代からDtoC投資に強み

石橋:
DtoCが少し今まで多かったみたいな印象をお話から受けたんですけども、前身となっているHeart Driven Fundさん時代からもDtoC系のスタートアップの方は多く投資されていらっしゃったんですか?

山崎:
そうですね。シードからですと株式会社Spartyさんや株式会社TENTIALさんに投資をしています。

石橋:
基本的にはシードからというお話をいただきましたけど、何回かに分けて追加でもHeart Driven Fund時代もこれからのDawn Capitalさんも追加で投資をしていくみたいな方針なんですか?

山崎:
そこは変わらず追加でフォローしていこうという話はしていますので、シードから入った場合には次のところまで引き続きファイナンスの面倒を見るというか、一緒にやっていくんだというところがありますので、継続して関与させていただくというところは考えております。

石橋:
ありがとうございます。だいぶDawn Capitalさんの実態がわかったというか。第3弾の動画では、アカツキさんの投資戦略と言うべきなんですかね。Dawn Capitalさんになっている経緯であるとか、そもそもどうしてそういう素晴らしい成績を出してきているのかみたいなところをもう少し突っ込んでお伺いをしていこうと思っておりますので、また次回もぜひよろしくお願いします。

山崎:
お願いします。

【Dawn Capital】独自の強みとは!?たくさんの企業に選ばれる理由とは!?|スタートアップ投資TV

36ヶ月で60社投資を実現した「人」の力

石橋:
はい、皆さんこんにちは。スタートアップ投資TV、Gazelle Capital株式会社の石橋です。

今回も、前回に引き続きDawn Capital ディレクターの山崎さんにご出演いただいておりますので、山崎さん今回もよろしくお願いいたします。

山崎:
よろしくお願いします。

石橋:
今回はDawn Capitalさん、Heart Driven Fundさんが過去3年間で約60社に投資組入をされて、その時点でCVCとしてすごく投資しているなと思ったんですよ。

それと同時に投資先がイグジットもされていらっしゃって、普通じゃないというか、なんでこんなことができているんだろうなというのがすごく率直な疑問として出てまいりまして。

今回の3つ目のテーマとしては、そもそもなぜスピーディーに投資ができていて、かつ成果が上がっているのかというのを、おそらく今後のDawn Capitalさんとしても投資をしていかれるのかなと思うので、そこのお考えをDawn Capitalさんの山崎さんとしていただければなと思っているんですけれども。

オープンクエスチョン気味ではありますが、そもそもなんでそんな早く投資できているんですか?コツとか戦略的スキームがあるんですか?

山崎:
スキームというよりは、いるメンバーというところが結構大きいかなと思っていまして。

もともといた塩田というところもそうですし、あとメンバーで石倉と熊谷がHeart Driven Fundにいたんですけれども、この3人というのが起業家出身というところがありますので、もともとそのコミュニティに属していたところがありまして。

そこの横の繋がりで友人の起業家とか、そのさらに知り合いの起業家というので、かなり案件がもともと来やすいというところが土台としてあったというのは正直ありますね。

そこでスタートダッシュが切りやすかったというのは事実としてあるかなと思っています。

起業家視点で見抜く「3つの軸」

石橋:
CVCだと、案件の検討の数が多かったとしても、どうしても検討のプロセスに時間がかかったりですとか、他にもっと意思決定を早くやってくれるVCさんがいらっしゃる中で競り負けてしまうみたいなことが、スピードによってもあるとは思っているんですね。

それでも36ヶ月で60社への投資って、すごく投資が実現できている、オファーを出しているだけじゃなくて実現できているというのが、すごくシンプルにすごいなと思うんですけど。そこはどういうふうな仕組みがあったりするんでしょうか?

山崎:
起業家出身のメンバーがいたので、事業と経営者とマーケットみたいな3つの軸、視点というのを深く見ていくというところが、数をやるだけではなくてその質にこだわるという意味でも、この3つの要素というのを見れるメンバーが実際にいたというところが大きいなというところが1つ要因としてあるかなと思ってます。

もう1つ挙げるとすれば、我々はシナジーを求めませんというのは先ほどお伝えした通りだったんですけれども、純投資とか独立系VCっぽく活動していこうというのが、設立当初からもともとの大枠としてあったところもあるので。

CVCというイメージで僕らがやってきたというよりは、独立系のVCっぽく純リターンを求める団体なんだ、1つの組織なんだというイメージでやってきたところもあって、意思決定のスキームとかはかなりスムーズに早くできるってところは我々の強みの1つだったのかなと思っていて。

結果的に60社というところも投資できましたし、起業家の皆さんのおかげだと思っているんですけれども、6社のイグジットを早期に達成できているというところも、もともといたメンバー、起業家出身のメンバーがその視点を持っていた、そこが今ファンドメンバー内で共有されつつあるという状況になっているところが、今Dawn CapitalとかHeart Driven Fundというところの強みなのかなというふうに思っています。

成功するCVCの作り方──M&Aとアクイハイヤーの活用

石橋:
今のお話だけ聞くと、どういうふうにするとDawn Capitalさんのように素早く投資ができて、なおかつ成果が出せるみたいなところに結びつけられるというふうにお考えでしょうか?

山崎:
これは完全に持論としてなので、個人的な意見として捉えていただければと思うんですけれども。

起業家出身のメンバーをどう揃えるの?とか、事業サイドのメンバーはどう揃えるの?という話のときに、投資をするというのはスタートアップとしてだけじゃなくて、合併と買収(M&A)をしていくというところもあります。

投資のときにそこでうまく吸収できてアクハイアリングできているCEOの方とかをトップにしたCVCを作るということになると、もともとスタートアップ村にいた経営者の方がトップでファンドをやるというのは、僕らと近い座組みになるかなと思っています。

石橋:
他のCVCさんとかこれからチャレンジされる方も、最近新興系の上場企業さんでもすごくCVCをやられる方が増えてきているなとマーケットを見ていても思うんですけど、ここはやってもいいんじゃないかなみたいなところってありますか?

山崎:
準備されているとか、裏でBS投資やっていますとかあるかもしれないですけど、SaaS系でSaaSを飲み込んでいくM&Aが今後起こると思うので、そういったときに株式会社マネーフォワードさんとかそういったところは注目領域だし、フリー株式会社さんも当然そうだと思いますし、大企業ですでに上場して数年経っているというところは、まさに狙い目な再現性のあるやり方かなと思ったりはします。

石橋:
確かにマネーフォワードさんのCVCと言うべきなんですかね、HIRAC FUNDさんなんかもM&Aされた後に古橋さんが代表されていらっしゃって、あそこもすごいスピード感を持ってやっていらっしゃる印象がありますよね。

山崎:
そうですね。あそこも抽象化というか一般化すると同じ事例だとは思っているので、今後他のCVCさんとかも立ち上げの際に検討に入れるといいんじゃないかなというふうに思っています。

シナジーを求めない戦略が生む「選ばれる理由」

石橋:
その上で選ばれる関係も非常に重要になってきていると思うんですけれども。

第2弾の方で事例として挙げていただいている会社さんも、Spartyさんであるとか、TENTIALさんであるとか、これからDawn Capitalさんとしてすでに投資もされていらっしゃるナナメウエさんであるとか、言葉を選ばず言うとキラキラしているというか、素晴らしい起業家の方々だなと率直に思うんですけれども。

なぜそんなに、しかもCVC的な強みというか、こういうシナジー出せるよ、ああいうシナジー出せるよ、というわけではないじゃないですか。

なのに選ばれているというのが、どうなっているんだろうなと。結局そこも人みたいなところに収斂されてしまうのか、そこをあえて仕組みっぽくするならばどういうふうなところが必要そうだみたいなところはどういうふうにお考えですか?

山崎:
人に収斂されるというところも、目線感としてはあるなとは思っています。一方で、ここができるだろうというところとしては、CVCを立ち上げて最初に第一歩目としてシナジーとなってしまうと、一気に投資領域が狭くなってしまうというのは間違いなくあるなと思っていて。

結局起業家同士のコミュニティなので横の繋がりが強いので、あそこはあの案件しか取り扱ってくれないよとなると、母集団がどんどん狭くなっていって、自分の首を自分で締めている状況になりがちな気がしていまして。

僕らは何でも受け付けますよというところでやっていることからも、そこのNGがほぼないというところが、案件としてちゃんと来るという受け皿を作っているところがあるので、CVC、シナジーというところはありつつも、案件としての受け皿をしっかり作っておくってことは重要だと思います。

あとは目線感として、我々と似たような形で純投資としてのリターンを求める、プラスアルファでシナジーがあればいいよねぐらいの感覚のCVCがもっと増えてきても実はいいのかなというふうには思っていたりします。

石橋:
なるほどですね。それは率直にその通りですね。でもどうしてなんですかね?社内稟議が通らないんですかね?

山崎:
立ち上げるときの大企業の事業×スタートアップで意識してしまっているところがあるので。

第一歩目というのは、スタートアップ業界がどうなっているかという理解から始まるときに、いきなりシナジーは厳しいと思うので、まずは理解のために投資を実行してみるというところが重要だと思っているので。

その上で温度感とか空気感を分かった上で、初めてシナジーはどうやってやるんだっけってところが理解できると思うので、そのフェーズの登り方がいいのではないかなというのは個人的に思うところですね。

DtoCからコミュニティへ──投資領域の進化

石橋:
山崎さんご自身の一番最初の投資はどんなところから始まったんですか?

山崎:
いわゆるDtoC企業とかですね。石倉と一緒にやっているので、どこが正式に一号かというのは悩ましいところなんですけど、一緒に責任感を持ってやり遂げたという意味では、株式会社Greenspoonさんの案件は一緒にやり遂げましたし。

石橋:
DtoCが多いですね。

山崎:
少しずつアカツキとしての文脈というのが、投資に落とし込むとどうなんだろうというところが少しずつ理解できてきたところもあるので、少しずつそこの領域、熱い熱狂的なコミュニティを作って、そこからさらにマネタイズしていくかというところに特化しているサービスだったりするので、そこら辺もチャレンジしていっているというところですね。

石橋:
ありがとうございます。最初は仕組みとして真似できないんじゃないかと思っていたんですけど、それでも模倣できるところはやっぱりしっかり投資していって、素晴らしいVCの方、CVCの方が増えると業界もより良くなるなと思いますし、起業家側の方にとってもすごくポジティブになってくるかなと思いますので。

ぜひDawn Capitalさんであるとか、山崎さんとか石倉さんたちのお考えというのがもっと広がればいいなと思っておりますので、改めて山崎さん、最後までご出演いただきましてありがとうございました。

山崎:
ありがとうございました。