【三菱地所CVC】最新ファンド立ち上げの経緯|スタートアップ投資TV
◯橋本 雄太 BRICKS FUND TOKYO 新事業創造部
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新聞社・コンサルティングファーム・鉄道会社を経て三菱地所に入社。
投資ファンド「BRICKS FUND TOKYO」を企画。
オープンイノベーション全般の経験を活かし既存産業の変革と新産業の創出への貢献を推進。
ジャーナリストから経営変革の道へ
石橋:
はい、皆さんこんにちは。スタートアップ投資TV、Gazelle Capitalの石橋です。
今回からは、BRICKS FUND TOKYOの橋本さんにご出演をいただきまして、番組をお送りしていきたいと思っておりますので、改めて橋本さんよろしくお願いいたします。
橋本:
よろしくお願いします。
石橋:
ちなみにBRICKS FUND TOKYOさんは略称とかもあるんですか?
橋本:
あまりないですね。BFTと言ったりはしますが、あとはBRICKSって呼んでいただいています。
石橋:
了解です。ではここからは、BRICKSさんとお呼びしながらお話をしていければと思うんです。
そもそもBRICKS FUND TOKYOという名前も場合によっては見ていただいている方々、まだ知らない方もいらっしゃるのかなと思いますし、比較的新しい取り組みでいらっしゃいますもんね?
橋本:
そうですね。ファンドとしては今年の4月から立ち上げたものになります。
石橋:
であれば、2本目の配信でファンドについてのお話はぜひいただければと思っているんですけど、そもそも橋本さんは誰?みたいなところから、今回はお話いただければと思っていまして。
前段階の打ち合わせでは、結構レガシーなというか、大きい事業会社さんを渡り歩きながら今に至っているというお話、頭出しもいただいてましたけど、どういうキャリアステップというか、一番最初はどういうところから新卒で始めていらっしゃったんですか?
橋本:
私は新卒で入社したのが新聞社になります。その後、外資系のコンサルティングファーム、鉄道会社、今は三菱地所株式会社でこのファンドを運営しているという形になります。
石橋:
一言で言うとバラバラですね。
橋本:
そうですね。
石橋:
ちなみに最初はなぜ新聞社さんに行かれたんですか?学生時代からメディア系のこととかやられてたんですか?
橋本:
元々はジャーナリストになりたいみたいなのもあって、あとは社会インフラみたいなところを支えていきたいなみたいな、そんな思いもあったので、マスメディアとかテレビ局とか、そんなところに憧れて新聞社に入社をしたという感じですね。
デジタルシフトの波に直面した新聞社時代
石橋:
新聞社さんからいきなり外資系コンサルに行くって、僕の周りにそもそも新聞社さんにいらっしゃる方がいなくて、あまりイメージがなかったりするんですけど、どういう流れでジャーナリストになりたいはずの人が急に外資コンサルに行くみたいな流れになっていったんですか?
橋本:
元々私は新聞社の中ではコーポレートの仕事をしていて、経営管理というような仕事をしていまして。そこで感じたのは、ちょうど十数年前なんですけど、当時スマホシフトとかデジタルシフトみたいな感じになっていて。
いよいよ「紙の新聞はまずいよね」という状況があった時に、新しい事業を作っていかなきゃいけないとか、デジタル化していかなければいけないところで、なかなかそういうことをやりきれないというか、あるいはそういう危機感が意外と社内にないんだなって感じていて。
若手なのでそういうのを敏感に感じるんですけど、上の人たちは意外と危機感を持っていないみたいなところを目の当たりにして。
「大企業って変革するの大変なんだな」とか、「どうやったら大企業って変えられるんだろう」みたいなところを結構考えた時に、外からそういうことも仕事としてやってみたいなって思った時に、外資系のコンサルティング会社で、コンサルタントとして外からそういうのをお手伝いをするみたいな仕事も経験したいなっていうことで、ちょっと飛び出したっていう、そんな経緯ですね。
石橋:
なるほどですね。外資系コンサルティング会社にはどのくらいお勤めでいらっしゃったんですか?
橋本:
本当に数年って感じですね。
京急電鉄で挑んだオープンイノベーション
石橋:
その後、また伝統的な会社さんである大きい鉄道会社さんに移られると思うんですけど、なんでまた事業会社サイドに戻ろうみたいな話になってくるんですか?
橋本:
コンサルティング会社の後に、京浜急行電鉄株式会社という鉄道会社に入社をしたんですけれども。自分としては手触り感のある仕事をしたいというところがあって、より生活に根ざしたインフラみたいなところを変革していく。
石橋:
それはやっぱりキーワードなんですね。
橋本:
そうですね。ちょうど鉄道会社に私が入ったのが2017年だったんですけども、まだコロナが起きる前ではあったんですが、やはり人口が減るとかいう中で新しい事業を作っていかなきゃいけない。
絶対的に鉄道に乗る人間が減っていく中で新しい収益みたいなのを作っていかなきゃいけないっていう時に、新しい事業を作っていくっていう鉄道会社としての流れみたいなのがあって。
そういうのは自分としてやってみたいなと思いましたし、鉄道会社を変えられたら多くの人の生活をより良くできるんじゃないかなみたいな思いがあって。
石橋:
インパクトが大きそうですね。元々そのポジションをベースにして移られていらっしゃるんですか?
橋本:
普通に入社をして、当時は本当に経験もなかったので、新規事業とかオープンイノベーションみたいなことをやってみたいって言って手を挙げて、当時だったら新規事業企画室っていう新規事業部隊の方に配属をしてもらってという流れですね。
アクセラレータープログラムで22社と協業
石橋:
京急さんにはトータルすると?
橋本:
5年くらいです。
石橋:
新規事業企画室としてはどんなことをやられていらっしゃったんですか?
橋本:
当時は何もない状態で、自由に新しい事業をやろうみたいな状態だった。
どちらかというと不動産系の新規事業を考えるっていう部隊だったんですけども、個人的にはやっぱりその前職の経験とかもあって、オープンイノベーションとか、スタートアップと何かを起こしていくってすごく面白そうだなと感じていたので。
石橋:
スタートアップというキーワードはその時点ではもうありました?
橋本:
ありましたね。アクセラレータープログラムというのが当時少しずつ流行りだしていて、いくつか立ち上がってきたっていうタイミングだったので、それをキャッチアップさせていただいて、うちでもアクセラレータープログラム立ち上げてみませんかっていうのを、手を挙げて企画をした。ゼロから作って3回やってという感じですね。
石橋:
今は京急さんは投資事業とかやられておらず、変わらずアクセラレーターを続けてらっしゃるんですか?
橋本:
今は少しストップしています。私が抜けてしまったので、ストップしていると聞いていますが、2017~2021年まで3回開催をさせていただいて、22社のスタートアップの方と協業したりとか、そこから実際に事業になったりとか、資本業務提携に至った企業もいくつか出てきていて、いろいろと当時はやらせてもらいましたね。
三菱地所でCVCファンド立ち上げへ
石橋:
その流れはまさにオープンイノベーションをしていって、大企業を変革させていってみたいなところの、さっきの橋本さんの話がすごく合致するなと思うんですけど、ある意味「これからだ」みたいなフェーズにも聞こえてしまうのですけど、なぜBRICKSさんの挑戦に移っていくというか、そこでどういう判断で移られていこうと思われたんですか?
橋本:
正直なところはコロナもあって、鉄道会社の中で新しいチャレンジというのがしにくい環境になってしまった。足元が非常に経営環境が厳しかったので。
石橋:
分からなかったですよね。人が移動しなくなりましたもんね。
橋本:
新しい事業やオープンイノベーションにお金やリソースを割くのが難しかったという状況だったり、自分の中でも鉄道会社ではいろんなことをやらせてもらえて成果も出せたかなっていう気がしたので。
もうちょっと次のステップでより産業を作るというか、より大きなインパクトみたいのをスタートアップさんと作っていきたいなと思った時に、例えば不動産デベロッパーってもっと大きなことができるんじゃないかなとか。
まさに三菱地所は、日本の産業の中心である丸の内というところをずっと開発をしてきていて、そこに日本を代表するような大企業さんとかが集積をしているという状況があるので、ここで何か仕掛けたら結構面白いことができるんじゃないかなということを考えて入社をしたという感じですね。
1年間の企画期間を経てファンド設立
石橋:
入社されるタイミングも京急さんの時のように、今でいうとBRICKS FUND TOKYOというコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)ファンドをやられていらっしゃいますけど、それがあった前提ではなかったんですか?
橋本:
ないですね。三菱地所自体は結構、新規事業とかオープンイノベーションには、私が入社する前から積極的で、実は担当者もよく知っていたんですよ。横でいろんな情報共有とかもしてたりとか、仲良く話をしていて、いろいろ課題も出てきていた。
もしかしたら次はCVCみたいなものを本格的に立ち上げて、より中長期的な、腰を据えたスタートアップオープンイノベーションみたいなものをやったらいいんじゃないかな、みたいなことは実は入社前から感じていて。
それもあったので、それをやりたいというふうに入って今の立ち上げに至っているという感じなので。BRICKS FUND TOKYOも去年本当に1年間くらいかけて企画をして社内稟議を通していったという形になります。
石橋:
僕は逆にキャリア的に大企業とかに行ったことはないんですけど、そんな簡単に新規事業作れないんですよね?1年間かかったとはいえ、誰でもできることじゃなかなかないですよね?
橋本:
なんとなく慣れてきたところもあるんですけど、タイミングとか、積み上げてきたところの課題感とかをよく分析して的確に提案をするというか、社内の上の方とかをうまく巻き込みながらやっていくということで、なんとかやらせてもらえてるっていうところですけど、本当にまだまだ発展途上という感じですね。
大企業でCVCを立ち上げる難しさと成功要因
石橋:
その立ち上げるまでの1年間で一番苦労したこととか、逆に上手くいったこととか、どんなことがありますか?
橋本:
もちろん今までもやっていたので、「なんで今更またCVCファンドなの?」とか、「じゃあ今までは失敗だったの?」みたいなところだと、なかなか大企業って自己否定できないというか。
石橋:
課題があるから新しいことにチャレンジするって話にしないといけない?
橋本:
そうですね。それって世の中のいろんな状況とか、もちろん過去の積み上げてきた経験の中でこういうことをもっとやっていけるっていうステップの話なので、その辺っていうのがなかなか理解されなかったりとか。
石橋:
想定より上手くいったことってあったんですか?
橋本:
非常にスピーディーにやらせてもらえたというか。
石橋:
その規模の会社でその規模の予算感だと、普通動かないですよね?
橋本:
そうですね。前職の時も実はCVCを作りたいという話はもう3年くらい言っていて、なかなか通らなかったんですけど。
その時は過去の先輩たちの積み上げもあって、比較的スタートアップとオープンイノベーションするっていうことの良さとか、意味合いみたいなところは経営陣も含めて一定の理解が進んでいる会社ではあったので、その時にCVCを作ったらこういうことになりますよっていうことがスッと入ってくれたので、リテラシーは高いのかなという気はしました。
30代社長が5〜6人いる三菱地所の挑戦文化
石橋:
今、チャレンジを始めてちょうど半年弱ぐらい経過しているという感じですね。
橋本:
そうですね。順調に投資活動も進んでいるので、ありがたい。良い会社だなというふうに思っています。
石橋:
作ったところで、上手く意思決定できないとか、あるあるで聞きますよね。
橋本:
そうですね。一定任せていただいているところもありますし、若手とかやる気のある人間に権限移譲するような、そういう文化もあるので、他のプロジェクトもそうですけど、結構若手が活躍していたり、30代の社長がいる子会社もいくつかあったり、非常にオープンな良い会社ですね。
石橋:
三菱地所グループで30代の社長とかいるんですか?
橋本:
います。5~6人います。
石橋:
そんなにいるんだ。
橋本:
社内の新規事業制度みたいなのがあって、自分で応募できるんですけど、そこで通過をすると本当に会社を作れて、その事業にコミットできるという仕組みもやっていますね。去年はその事務局とかも私はやってたんですけど、すごい良い会社だなと思って。
石橋:
間違いないですね。次の第2回の配信では、実際橋本さんが1年間かけてというか、逆に短いスパンの中で立ち上げていらっしゃるBRICKS FUND TOKYOについて、どういうファンドなのかっていうところですとか、特徴も含めてお伺いをしていきたいと思っておりますので、また次回もぜひよろしくお願いします。
橋本:
よろしくお願いします。
【三菱地所BFT】シナジーに依存しない大企業CVCの実態|スタートアップ投資TV
明治創業の三菱地所が描く「次の産業革命」
石橋:
はい、皆さんこんにちは。スタートアップ投資TV、Gazelle Capitalの石橋です。
今回も前回に引き続き、BRICKS FUND TOKYOの橋本さんにご出演をいただいておりますので、橋本さん今回もよろしくお願いします。
橋本:
よろしくお願いします。
石橋:
前回は橋本さんがどういうご経歴でいらっしゃるのかという大枠のお話をいただきましたので、今回はそもそもBRICKSさんがどういうファンドなんだっけというところをお話しいただければと思うんですが。
見ていただいている方、僕もなんとなくは知ってますけど、そもそも三菱地所って何?みたいな、お話からいただいて、そのCVCの「BRICKS FUND TOKYOというのはこういうファンドだよ」というお話をいただければと思うんですけれども、改めて三菱地所さんのことをお話しいただいても大丈夫ですか?
橋本:
はい。我々はよく不動産デベロッパーと呼ばれるんですけども、街づくりをしている会社になります。
基本的には不動産の開発であったりとか販売というのをやっておりまして、一番皆さんの馴染みのあるところで言うと、例えば丸ビルとか新丸ビルを開発してそこにテナントさんを入れて賃料をいただくとか、あとは丸の内という街自体のマネジメントをして、より魅力的な街を作っていくみたいな仕事であったりとか。
あとはマンションで、ザ・パークハウスというシリーズがあるんですけども、マンションの分譲ですとか、物流施設も最近だと開発をしていたり、空港も北海道の7空港と呼ばれているようなところとか。高松空港や宮古島の空港も実は我々が運営をしていまして。
石橋:
そんなこともやっているんですね。
橋本:
なので不動産に関わるところであれば本当に幅広く事業をやっていますし、海外もアメリカのRockefeller Group Internationalというのがグループ会社ですので。
石橋:
グループ会社!?
橋本:
いくつかニューヨークに物件を持っていたり、最近だとアジアやヨーロッパでの不動産開発のプロジェクトに参画をしたり。
基本的には不動産に関わるところのマネジメントであったりとか企画運営というところを、本当に一気通貫で担っている事業体ということになります。
石橋:
それこそ創業もめちゃくちゃ古いというか、もう日本のスーパーエンタープライズ企業の頂点ですもんね。
橋本:
そうですね。本当に明治時代の幕末みたいなところの、岩崎家のところですので。
石橋:
大河ドラマとかに出てくるレベルの話ですもんね。
橋本:
「青天を衝け」みたいな。そういう世界ですね。
累計200億円の投資実績から生まれた新ファンド
石橋:
そういう巨大会社の方々がスタートアップ投資であるとか協業っていうのを、元々BRICKSさんが始まる前の段階から一部やっていらっしゃったというお話を、橋本さんからも前回の配信でいただいたかと思うんですけど。
なぜそんな大きい会社さんが、わざわざスタートアップをやっていこうとか、具体的にどういう取り組みをやっていたところはどんな流れだったんでしょうか?
橋本:
我々としては、不動産業はこのままでは大きな成長っていうのは見込めないだろうという危機感は会社として持っていて、ビジネスモデルの革新というのを長期経営計画の中でも掲げて、新しい事業のチャレンジはかなり積極的にやってきているんですけれども。
そういう中で実際にシナジーがあるスタートアップさんに対して投資をさせていただいて協業したり、あとは丸の内に魅力的なベンチャーキャピタル(VC)の方々とかスタートアップの方を呼び込んでいくためのコワーキングスペースみたいなものを運営したり。
街全体のエコシステム形成みたいなところにチャレンジをしてきたというのは2016年頃からずっとやってきたというところで、これまでも実はファンドができる前からスタートアップの投資は200億円ぐらい今まで積み上がってきていると。
あまり知られてないんですけども、実はそれぐらいやってきているという状況です。
石橋:
その中で改めてこの4月からBRICKS FUND TOKYOということが始まっていると思うんですけど、僕は元々前職がいわゆるCVCをやっていまして、クルーズ株式会社で働いていたので、クルーズベンチャーズって名前で始めたんですよ。
大体皆さん、○○ベンチャーズか、○○キャピタルか、○○パートナーズとか、大体皆そういう名前つけるじゃないですか。
ただBRICKSさんだけ、そもそも三菱地所って一文字も入ってないですし、そもそもBRICKSってなんだみたいな話もあると思うんですけど、なんでその名前なんですか?
「レンガ」に込めた産業革命への思い
橋本:
我々のBRICKS FUND TOKYOのミッションは、成長産業の共創というふうに言っていて、中長期で社会課題の解決であったりとか産業構造の転換みたいな大きなインパクトが作れるような領域だったりテクノロジーに投資をしていこうというようなことで作ったファンドになっています。
ですので、このファンドについては三菱地所との事業の関連性であったりとか、足元で何かできる・できないっていうところはあまり関係なく、将来のそのポテンシャルに投資をしていきたいなというふうに思っているので。
あえて三菱地所って名前を入れすぎてしまうと、なんとなく不動産のスタートアップしか関係ないのかなとか、三菱地所のために何かやってくれるスタートアップしか対象じゃないのかなみたいなことを思われてしまうので、あえて三菱地所っていう名前は除いているということになります。
ただ、BRICKSというのは実は「レンガ」という意味なんですけども、丸の内ってレンガのイメージないですか?
石橋:
東京駅はめちゃくちゃレンガのイメージありますね。
橋本:
丸の内って元々はレンガ街でレンガのオフィスビルが立ち並んでいて、日本で初めてのオフィス街として明治時代に作られたんですけども、そこから日本の産業の中心として丸の内が発展をしてきて、産業革命であったり高度経済成長みたいなところを支えてきたみたいなところの歴史があるので。
次の産業を作っていく、そこを支えていく、そういうところのスタートアップさんに投資をして事業のスケールを支えていきたいという思いがあったので、我々のアイデンティティであるBRICKS、レンガというモチーフでこのファンドを作らせていただいたということになります。
石橋:
なんでBRICKS FUND TOKYOなのか、どういうところをやっていきたいのかというところから、既に一部お話いただきましたが、投資対象として不動産系じゃなくても良いんですね?
橋本:
良いです。
石橋:
まずそこがめちゃくちゃ大きいメッセージですよね。
5年100億円、3つの投資テーマとは
石橋:
ここからどういうファンドなのかっていうところをお伺いしていければと思うんですけど、改めてどういう規模感で、投資対象でいうと不動産だけじゃないけど、逆にセグメントであったりとかフォーカスしている領域はあるのかみたいなのを、大枠教えていただいても大丈夫ですか?
橋本:
一応、成長産業に投資をしていきたい、成長産業を共に作っていきたいというのがミッションになっていて、ファンドとしては5年で100億円程度投資をさせていただきたいというふうに思っています。
対象としては、大体シリーズAとかシリーズBぐらいのスタートアップの皆さんに投資をさせていただいて、特に社会実装をしていくフェーズ、よりプロダクトサービスを社会に実装してスケールさせていくというところに対して、我々はお役に立てる部分があるのかなというふうに思っていますので、その辺りのラウンドに積極的に投資をさせていただきたいなというふうに思っています。
石橋:
社会実装がこれからというのは、ある意味では検証が終わったフェーズという意味合いなんですか?
橋本:
いわゆるプロダクトマーケットフィット(PMF)が終わって、よりスケールさせていくというところですかね。
石橋:
大体そういうフェーズのスタートアップの方に、1社あたりトータル5年間に100億円を投資運用されていくと思うんですけど、大体の一口サイズであるとか、リード投資なのかフォロー投資なのかとか、そういうスタンスはどういうイメージなんでしょうか?
橋本:
チケットサイズは一応ファンドとしては5億円まで出せるということにしているんですけど、今までの平均で言うと1億円とか3億円みたいなところが多いかなというふうに思います。
あと、積極的にフォローオン、追加出資もしていきたいなというふうに思っていますので、そういった予算も含めて100億円というふうになっているんですけど。
石橋:
最初は1億円かもしれないけど、最大で5億円になれば残り4億円は追加投資の検討が積極的にできるよ、みたいなイメージなんですね。
橋本:
中長期でしっかりと事業をご支援させていただくというところが大事かなというふうに思っていますので、そこは大事にしていきたいと思っています。
石橋:
リード投資、フォロー投資はこだわりはそんなにないんですか?
橋本:
基本的に今はフォローでやっていまして、VCさん中心のラウンドに我々も乗らせていただくということが中心になるかなと思っています。
石橋:
話が戻ってしまうんですけど、領域として不動産だけじゃなくてもOK、むしろそのシナジーはある意味なくても良いというスタンスだと思うんですけど、何でもOKなんですか?
ここはないなとか、むしろここはこの5年間で注力していきたいマーケットなのかビジネスモデルなのかとかもないんですか?
橋本:
一応、今は3つの投資テーマというのを設定してまして。
1つ目は新たなライフスタイル。これは例えば新しい価値観によって暮らしが変わるとか働き方が変わる、あるいはウェルネスやエンパワーメントみたいなところにフォーカスをしたような事業というところをターゲットにしたテーマですね。
2つ目が既存産業のパラダイムシフトと言っているんですけども、これはいわゆるデジタルトランスフォーメーション(DX)とか産業の非効率性みたいなところをテクノロジーで変えていく、不動産業も含めてですけど、大きく変えていくもの。
そして最後はサステナビリティという、より中長期的なテーマかなと思うんですけども、カーボンニュートラルだったり、バイオテックみたいな領域ですね。
この3つのテーマってほとんど内包されるかなというふうに思うので、あまり投資検討の時点で「このテーマはやりません」っていうことはあまりやらずに、しっかりとお話を伺った上で「それってやっぱり中長期的に見て社会インパクト大きいよね」っていうことであれば、そこは積極的に検討していきたいなというふうに思っています。
CVCでも意思決定は2ヶ月、月1社ペースで投資実行
石橋:
BRICKSさんに対して三菱地所グループとの橋渡しであるとかシナジーを求められるケースっていうのも、スタートアップ側からあるとは思うんですけど、そこはどういうふうに支援をしていらっしゃるんでしょうか?
株主となったあとにはどういう支援があったりとか、どういうフォローがあったり、起業家側の方は期待しても良いのでしょうか?
橋本:
我々のスタンスとしては、スタートアップの皆さんの希望を何でも受け止めるというようなスタンスでおりまして、まずはしっかりと事業をグロースさせていただくために我々は何でもしますよというふうに思っていますので。
必要であれば様々なサポートや営業のご支援、我々は本当にテナントさんに多くの大企業さんがいらっしゃいますし、あとは顧客接点でも商業施設があったりホテルがあったりtoCの顧客接点もあるので、それも活かしながら本当にスタートアップの皆さんのグロースに貢献をさせていただくというふうに思っています。
あとは我々も、過去にずっとオープンイノベーションをやってきていて、スタートアップの皆さんとジョイントベンチャー(JV)を作ったり、実際に共創の事業を立ち上げたという経験もたくさんありますので。
もし先方が望んでいただけるのであれば、そういった協業とか事業連携というのは積極的に検討していきたいですし、そのために様々な事業部を巻き込んだ橋渡しというのは、我々がしっかり責任を持ってやらせていただくということになります。
石橋:
なかなか大企業の方であると、投資検討していただくにもめっちゃ時間かかったりとか、それこそ投資検討だけじゃなくて、いわゆるスタートアップもtoBのソリューションだとエンプラ営業めっちゃ時間かかるよってよく言うじゃないですか。
BRICKSさんの場合は、どのぐらい初動の面談から投資検討のフェーズで実行に至るか、お断りだとしても結論が出るのって、大体どのぐらいのスケジュールを見ておくと起業家の方って良さそうなんですか?
橋本:
立ち上げた時にすごい大事にしていたのは、CVCだからといって言い訳をしないというか、スタートアップファーストというか、スタートアップさんに邪魔にならないファンドをちゃんと作りたいなと思いましたし、スタートアップの皆さんから選んでいただく立場だというふうに思っていますので。
そういう意味では検討のスピード感もすごく大事にしているところで、今は2ヶ月ぐらいあれば実際に意思決定をして着金までいけるような仕組みを取っているので、決してVCとかと比べても遅すぎることはないんじゃないかなと思いますし。
意思決定自体も非常にストレートに、いろんな関係者が出てきて三菱地所と何をできるんだっけみたいなことをやっているとそれで半年、1年かかっちゃうみたいなことってCVC多いと思うんですけど。
我々は起業家のビジョンに投資をするというか、ポテンシャルにちゃんと投資をさせていただいて、投資した後もしっかりとまずは事業のグロースに僕らが貢献をさせていただくということを目指しているので。
そういう意味ではCVCなんですけど、VCと変わらないようなスピード感であったりとか機動力というのは大事にして運営をしていきたいなというふうに思っているところですね。
石橋:
既に出資先もいらっしゃるんですよね?
橋本:
そうですね。現時点で6社投資が決まっているので、1ヶ月に1社ペースでやらせていただいていて、かなりスピーディーに検討ができているんじゃないかなというふうに思います。
米バイオテックから国内リテールDXまで、投資事例を公開
石橋:
例えば最近だったりすると、どういう出資先の方が国内外問わずでも構わないので、いらっしゃったりするんでしょうか?
橋本:
変わったところというか、かなりイメージと違うところで言うと、Geltor, Inc.というアメリカのバイオテックの企業がありまして、細胞培養でコラーゲンを作っている会社。
コラーゲンって実はいろいろなところで使われていて、化粧品、医薬品、食料品にも使われている非常に裾野が広いんですけども、これから動物性の廃棄物とかが減っていく中で、これを人工で作らないとみたいな形になってきているんですけども、これを細胞培養の技術で実際に製品化しているスタートアップになります。
これはIndieBioというアメリカのアクセラレーター出身のスタートアップで、プリンストン大学で研究をしていた起業家たちが立ち上げたスタートアップなんですけども、日本のVCで唯一参画をさせていただいて。
こういったところも将来的にはバイオテックっていうのが大きな産業になるというふうに思ってますし、大きな産業になるのであれば我々としてもそこにキャッチアップをしていきたいなということがあって、思い切って投資をさせていただいたりとか。
石橋:
VCとして唯一となると、どういうご縁でその起業家の方々とは投資するに至っているんですか?
橋本:
実はこのファンド自体が株式会社プライムパートナーズというVCさんと共同で運用させていただいているので、特に海外については彼らのネットワークを中心にソーシングをしているというところがあるので、実際彼らに紹介をしてもらって検討したというのがGeltorになります。
石橋:
ちなみに投資先は国外の方が多かったりするんですか?
橋本:
基本的には国内が7割ぐらい、海外が3割ぐらいというイメージでこれから投資をしていこうと思っていますので、今6社投資が決まっているうちの1社が海外なんですけども、残りの5社は国内のスタートアップになります。
石橋:
例えば国内でいうと、どういったところが投資先でいらっしゃるんですか?
橋本:
最近発表したのは株式会社ROMSという会社なんですけども、これはリテール向けの自動化ソリューションということで、ネットスーパーとかが裏側で使う仕組みをオールインワンで提供しているようなスタートアップなんですけども。
小売業というところが大きく変革をしていくところ、まさにそこの最先端で取り組みをされているスタートアップで、非常にインパクトはあるだろうなということで投資をさせていただいた先になりますね。
石橋:
近からず遠からずというか、相性もやっぱり良さそうな領域ではありますね。
橋本:
そうですね。今の会社は比較的我々としても接点が見えやすいところかなと思うので、将来的には大きな産業になっていく、でも正直に言ってまだまだ接点が見えにくいよねっていうところから、割と足元見えてくるよねっていうところまで。
そこはポートフォリオを組みながら投資をしていこうかなというふうに思っています。
起業家へのメッセージ──壁打ち相談も歓迎
石橋:
だいぶ改めてどんなファンドなのかが分かってきたので、僕らとしても普段がシード領域から、創業初期から出資させていただいているので、まさに検証が終わって「これだったらちゃんと出資してもらえるかもな」みたいなところは、ぜひご紹介もできればと思います。
橋本:
その次のラウンドとかで参画させていただけると非常にありがたいです。
石橋:
ちなみにだいぶ社会実装終わってきたかもなとか、橋本さんとかBRICKSさんに壁打ちとか出資検討してもらいたいなという事業会社の方とかスタートアップの方って、ホームページからがいいのか、直接橋本さんのSNSに連絡するのもありなのかでいうとどんなイメージでしょうか?
橋本:
TwitterでもMessengerでもいいですし、ホームページにも一応問い合わせの窓口は置いていますので、そこから問い合わせいただければと思います。
石橋:
概要欄の方に、橋本さんのFacebookとかTwitterのURLとか、BRICKSさんのホームページのURLも記載をさせていただきますので、ぜひ今日のお話を聞いてみて「関心あるな」とか「これだったらちょっとドアノックしてみたいな」みたいな方はご連絡いただければと思っております。
それでは改めて橋本さん、第2弾もご出演いただきましてありがとうございます。
橋本:
ありがとうございます。
【三菱地所CVC】若手実力者が語るキャリア設計とは|スタートアップ投資TV
なぜVCではなくCVCを選んだのか?大企業変革への一貫した志
石橋:
はい、皆さんこんにちは。スタートアップ投資TV、Gazelle Capitalの石橋です。
今回も前回に引き続き、BRICKS FUND TOKYOの橋本さんにご出演をいただいておりますので、橋本さん今回もよろしくお願いします。
橋本:
よろしくお願いします。
石橋:
今回は、第1話で橋本さんにお話をいただいたご自身のご経歴から踏まえると、そもそもどういうキャリア設計で今に至っていらっしゃるのか、キャリアのお話を最初に深掘りをしていきたいと思います。
元々の橋本さんのご経歴は、最初に新聞会社に入られて、その後に外資系コンサルに行かれて、京急さんに移られて、今三菱地所グループにいらっしゃると思うのですが。
僕らのVC業界からすると、外資系コンサルに行かれた後にCVCじゃなくてVCに転職される方も結構多い印象を受けていたり、場合によっては自分でスタートアップに行って新しいチャレンジをする選択を選ばれる方も多いなという所感を得ています。
それこそ番組を見ていただいている方の中にも、これからそういうチャレンジを迷われている方もいらっしゃると思うので。
オープンクエスチョン気味なのですが、そういう選択肢は橋本さんの中であったのか、どういう迷いとか選択肢があった中で、そういうキャリアを選ばれているのかを教えていただいても大丈夫ですか?
橋本:
最初に入った会社が本当に大企業で、そこで自分は何もできなかったし、これだけポテンシャルがある、中にいる人もめちゃめちゃ優秀だし、積み上げてきた社会的な信頼とかアセットもめちゃくちゃあるのに、やっぱり変革できない。
現状維持にどうしてもなってしまって、危機感も持ちきれない。組織が非常に硬直的で、縦割りで部分最適みたいなところ。結構衝撃的だったんですよね、20代の若者にとっては。
日本の大企業ってこんなにすごかったのに、これって日本にとっては相当まずいことだなと思いましたし、日本から次の産業を生み出していくには、もちろんスタートアップをどんどん増やしていかなければいけないと思いますけども、やっぱり大企業側も変革をしていかないとなかなか進まないだろうなという感じもあるので。
大企業を変革していきたい。大企業とスタートアップのオープンイノベーションによって次の産業を生み出せるようなエコシステムを作っていきたいという思いが1社目の経験から強く思っているので、そういう意味ではあまり自分自身がスタートアップに行ったり、VCに行くという選択肢を考えたことがないです。
大企業側でこういう事を言ってやる人間は数が少ないと思うので、自分がやるべきなのかなという使命感というか、自分の役割なのかなということも思ってやらせていただいているところはありますね。
石橋:
外資系コンサルを挟まれているのは、フラットにいろいろ見てみたかったからってイメージですか?
橋本:
それはあります。もちろんスキルみたいなところもありますし、外からフラットに様々な企業の状況も見たいなっていうところで、そういった経験というところ。
いずれはやっぱり自分は大企業に戻ってそういう変革の担い手になる、みたいなことは思い描きながら転職をしたというところがあります。
CVCで働く人たちの「will」と選択肢を持つことの大切さ
石橋:
橋本さんの周りにいらっしゃる方々って、割と同じようなミッションを持ってCVCをやられてる方が多いんですか?それともキャリアの選択肢を持ちながら迷いながらやられてる方が多いんですか?
橋本:
私の周りは自分のwillを持ってやられている方が多いかなとは思いますし、同じように大企業に入っていろんな壁とか課題感を感じて、それを変えていくためにオープンイノベーションとか新事業というところに挑んでいる仲間みたいなのが多いのかなという気はします。
石橋:
そういうwillを持っていても、それこそ橋本さんであっても、京急さんの中で新しいチャレンジまでは2段目、3段目ロケットで打ち上げきれなかったみたいなところをお話しいただいていたかと思うんですけど、そういう同じようなジレンマを今抱えていらっしゃる方も、結構いらっしゃるのかなと思う中で、そういう時は外に出て別のチャレンジをするべきなんですかね?
それとも、もう少し諦めずにこういうチャレンジをするとなかなか進まないけど良いよというような、橋本さん目線だとどういうお考えですか?
橋本:
それは結構人それぞれかなって気はしていて。でも選択肢を持っておくのは大事かなと思っています。
私も別に残って続ける選択肢もありましたし、前の会社が嫌いとか問題があったわけではないのでやり続けるってこともできたし。より大きなチャレンジができそうだなと思って今のところに移って実際やらせてもらってるわけなんですけども、常に選択肢は持っておいた方が精神衛生上もいいのかなという気はしますね。
なぜ三菱地所なのか?丸の内から仕掛ける産業創出のプラットフォーム
石橋:
その上でご自身のwillを考えると、大企業を変えていくという文脈の中では、スタートアップの中でやるとかVCの中でやるというよりかは、大企業の中から変えていくというところを選択していらっしゃると思うんですけど、じゃあなんで三菱地所なんだというか。
他にも同じような規模で、スタートアップを見始めてる事業会社さんっていろんな会社さんがあると思うんですけど、なんで橋本さんの中では三菱地所グループにしようみたいな決め手ってあられたんですか?
橋本:
やはり私がやりたいのは産業創出というか、日本がこのままだと世界から取り残されてしまうという危機感があって、日本からまた世界に誇れる産業を作っていきたいと。
そうなった時に、スタートアップと大企業のオープンイノベーションの圧倒的な成功事例を作っていけるかどうかだと思っているので、それを自分の中ではやっていきたいと思っています。
別に自分の企業だけじゃなくて、いろんな他の大企業も巻き込んでいきたいと思っていますし、それ自体をプラットフォーム化していくというか。
そういったことを考えた時に、やっぱり丸の内って日本の大企業の集積地であるわけですし、そこにいる企業さんは皆「どうやったらイノベーションを起こせるんだろう」とか、「スタートアップと繋がりたい」とかってみなさん思われているので。
その中で自分たちがそういう成功事例を作っていくと、そういったところに良いプラスの波及効果もあるかなというふうに思いますし、文脈としても日本の産業の中心である丸の内から新しいCVCを立ち上げていくというのは非常にエキサイティングだなっていうところもあって、そういった文脈で三菱地所っていうのは良いフィールドだなというふうに感じているというところはありますね。
「スタートアップが主役」のオープンイノベーションへ
石橋:
良いですね。すごく一貫していると言いますか、すごい分かりやすいなと思います。
余談ベースの質問かもしれないですが、事業会社さんと、橋本さんが何回かキーワードとしてもおっしゃっていただいている、スタートアップとの共創の成功とは何をもって成功とするのですか?
橋本:
今の日本のオープンイノベーションって、どうしても大企業が主というか、大企業のやりたいことをスタートアップが補完をするとか協業をするみたいなことが結構多いのかなっていう課題感があって。
石橋:
何なら下請け先とか呼ぶ人もいるらしいですからね。
橋本:
どうしてもそういう感覚を持たれている大企業の方って多いのかなって思うんですけども、そうではなくて、スタートアップが主役になって、スタートアップがリスクを取って未来を切り開いていくところを、大企業が補完をしていく。
大企業側には非常に優秀な人材もいたりとか、先ほど申し上げた通り社会的なアセットもあったりとかするので、それをどんどんスタートアップ側に投入をしていって、本当にスタートアップがとか、大企業がというわけではなくて、両者が融合して新しい産業を作っていく。
1個のビジョンを一緒に追っかけていって、結果的には産業が生まれているみたいなことを考える時には、スタートアップが主になるようなオープンイノベーションの成功事例を作っていきたいなというふうに思っていて。
そういう意味では我々もこのファンドを通じて、「僕らのためにこういうことをやってください」ではなくて、スタートアップのやりたいビジョンを「僕らのアセットを使って叶えてください」っていうような考えでこのファンドは運営をさせていただいているので。
そういう事例っていうのはまだまだ多くはないのかなと思うので、作れるといいなというふうに思っていますね。
経営層を巻き込み、日本の未来のために手を携える
石橋:
1本目からのお話を聞いていて、もしかしたらそういう人を育てないといけないというか。
場合によってはご前職の京急さんであれ、今回のBRICKSさんの立ち上げというところでも、橋本さんという人がキーになっているのであれば、そういう橋本さんみたいな人がいっぱい国内の別の会社さんに増えてくれば、スタートアップのことを下請けだと思っている人が少なくなり、本当の意味での共創とかを築いていって産業を作っていこうと、人が起点になって会社が変わっていってというのがあるのかなと思うので。
そこはやはり育てていくというか、巻き込んでいかないといけないのでしょうね。
橋本:
まさに巻き込みは非常に大事かなと思っていまして、若手の社員もそうですし、あとは経営層ですよね。結局大企業を動かしていく時って、最後は経営層のコミットメントがやっぱり一番大事で。
経営層がそういうマインドに変わっていってもらえるように、「俺たちの企業が」っていうこともすごく大事だし必要だと思うんですけども、日本の未来のために手を携えて次の産業を作っていく時に「僕らの役割はこうだよね」「スタートアップの皆さんの役割はこうだよね」みたいなところの目線感で会話ができるようになってくると、すごくダイナミックに世の中動いてくるかなというふうに思います。
日本の企業でずっと揉まれてきた経営幹部の人たちって、実は社会のために何かをやっていきたいという熱い想いを持った経営者は、私も接していて多いなというふうに感じるので、そこに火をつけて。
もちろん若手もそうだし、上の層もそうだし、みんなを巻き込んで変えていかないとなかなか世の中って変わっていかないだろうなと思っているので、BRICKSもチャレンジしていきたいなというふうに思っています。
大企業で働く人、キャリアに悩む人へのメッセージ
石橋:
ありがとうございます。
ぜひ見ていただいている方の中には、現在いわゆる大企業にお勤めの方もいらっしゃるかと思いますし、場合によってはキャリアのステップとしてご自身のwillの中で、今橋本さんのお話いただいているところにチャレンジしていこうと思われている方もいらっしゃるかと思いますので。
実際にそういう挑戦をし始めている橋本さんでも構わないと思いますし、僕らの業界にもそういうような志を持ってやっていらっしゃる方もいらっしゃいますので、ぜひ相談してみたいなという方は、また概要欄の方にも橋本さんのご連絡先を記載させていただきますし、私の方にご相談をいただいても良いかなとは思っております。
それでは改めて橋本さん、全3回に渡ってご出演いただきましてありがとうございます。
橋本:
ありがとうございます。
